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「はぁー…あったまるー」


辺りから湯気が立ち込める。


「こんな広いとあの双子なら泳ぎかねんな」


ルチアが湯船に浸かりながら言う。

そういえば初めてルームメイトとお風呂に入る。


(わぁ…)


普段メンズのものを着ているせいか。ルチアの"それ"はいつもより大きく感じる。

私は自分の身体に視線を落とすとため息をついた。


「…普段何食べてるんですか…?」

「え?ご飯はハルカちゃんが作ってくれるから、だいたいハルカちゃんと同じだと思うけど…?」

「ですよね…あはは…」

「お、おう…」


虚しくなって口元まで湯船に沈む。ルチアは訳がわからなさそうに首を傾げた。


「…む」

「どうしました?」


急にルチアが息を殺す。


「気配がする…」

「えっ、な、何のですか…?」


怖くなって湯船に身を潜める。

動物か何かだろうか。辺りを隈無く見渡す。

その時、僅かだが近くの植木から物音が聞こえた。


「そこかっ!」


ルチアもその音を聞き逃さなかった。音の方向へ勢いよくタライを投げる。


「ぐはっ」

「「テツぅぅぅっ!」」


植木から顔面にタライを被ったテツが仰向けに倒れ込む。すると双子が出てきて慌ててテツに駆け寄った。


「だからやめようって言ったのにー!」

「ルチアちゃんの野性的な勘には敵わないよー!」


双子は必死に、倒れているタライ顔のテツを揺さぶる。


「こんなとこで何してるのかなー?」

「「テツに脅されて無理矢理やらされたんです!」」

「は、薄情者っ…てかその声はるちるち?…あ、これ抜けな…」


顔面にすっかり馴染んでしまったタライを引き抜こうともがいているテツ。

そこへルチアが近づいていく。


「やだーこんなところにタライのお化けがいるー」

「る、るちるち何急に女の子ぶっちゃってんノブッ」

「超こわーい」


阿修羅が降臨したかのようなルチアの制裁は暫く続くのだった。


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