18
"ホーム"の生活も大学での生活も幾分か慣れた頃、ゴールデンウィークが訪れるのであった。
『メールだうさ!メールだうさ!』
「ん、誰からだろ…?」
大学の友人からだ。
「な、なんですってー!」
「こらー談話室ではしゃぐなー」
「いや、はしゃいではないでしょ!」
談話室でシン達のゲームを見ていた私に悲報が入る。
「「ハルカちゃんどうしたのー?」」
「と、友達が遊びに来るって…」
大学の友人にルームシェアしていることを以前話したことがある。
どうやら大変興味をそそられたらしい。
「別にいいんじゃねーのー?」
テレビを見つめたままルチアが言う。
(こんな不思議人間を会わせたら私まで変人扱いだ…)
「そんなに嫌なら断ればいいではないか」
「いや…すぐそこまで来てるらしい…」
「「ハルカちゃんの友達会いたいー!」」
(とりあえず談話室に友人を入れなければいい!)
皆に談話室を出ないように伝えた後、友人を迎えに外に出る。
「あ、ハルー!」
「アイ、お待たせ…っ…」
「どしたの?そんな息切れして」
不思議そうに私の顔を覗きこむ友人、アイ。
「あ、あはは…気にしないで…」
「そう?ならいいけど」
「とりあえず私の部屋に案内するね」
玄関までアイを誘導する。
『いらっしゃいませ。ハルカさんのご学友でございますね』
「うわ、3Dじゃん!」
アイは興味深そうにAtoriに手をかざしたり、いろんな方向から眺めたりする。
『ハルカさん、談話室をお使いになりますか?』
「あ、いや…」
「談話室!」
"談話室"という言葉にアイが反応してしまった。
「見たい!」
「え、えーっと」
(談話室にはシンさん達が…)
「ね、談話室ってどこ?」
「う、うーん…」
『階段のすぐそこの白いドアでございます』
「わ、ちょっ」
アイが談話室に向かって猛ダッシュする。
(に、人間離れしてる…じゃなくって!)
談話室のドアに手をかけた。もう間に合わない。
私の薔薇色キャンパスライフに別れを告げるとともに目を閉じる。
「おー、おしゃんてぃーじゃん!」
「…へ?」
談話室には誰もいなかった。




