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「やぁ、みんな。お帰りなさい」
談話室にはユウナの恋人でもある大家…のオオヤがいた。向かい側に黒さんとルチアも。
3人が座っているソファーの中央のテーブルにはたくさんの調味料が置いてある。
「そ、それ…」
「たまには調味料さんたちもお出かけしたいと思ってな」
どうやら黒さんたちが持ち出していたらしい。
つまり…
「わざと買いに行かせたってのか!」
「こうでもしなきゃ外行かないと思ってさー、それにハルカちゃんとなら行ってくれそうだったからー」
「別に私じゃなくても…」
「俺らとじゃ絶対行かねえもんな」
沸々と静かな怒りを沸きあげているシンを見ながら笑うオオヤ達。
「やっぱり俺は貴様らが大嫌いだぁぁぁっ!」
シンは談話室を泣きながら飛び出して行った。
「ありがとね」
「えっ」
オオヤが私に頭を下げながら言った。
「あの子にはもっと外の世界を見てほしいんだ。まだ19なわけだしね」
オオヤが私をここに入居させた理由の1つがこれなのだろうか…
「あ、ちなみに一部始終観察させてもらったよ」
「…え?」
(一部始終って…え…?)
「なかなか楽しませてもらったよ」
「ほー、詳しく聞かせろよな」
「最後は2人で…」
「わー!わー!」
語り始めようとするオオヤを必死で止める。
「はいはい、言わないでおくから」
「超気になるー」
「気にしないでください」
黒さんとルチアはなんとなく納得がいかないようだ。
「ま、俺たちもデート行けたからいいんだけどな」
「デートじゃねえ」
そういいながらルチアの肩に手を回す、のをルチアが払う。2人で出かけていたらしい。
(別に何もないよね…?)
何をしていたのかすごく気になる。しかしそれを聞く勇気は無論ない。
「それは良かった。じゃあ僕はもう帰るから」
「あのものすごい美女とのデートか?」
「まあね。早く夕飯食べなよ?」
オオヤは手を振りながら帰っていった。
「さーみんなで力を合わせて夕飯の支度だー」
「は、はい…」
取り越し苦労なのだろうが、結局次の日まで不安が拭えないのだった。




