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「うー…なんか異様に疲れたー…」
『お帰りなさいませ。だいぶお疲れのようですね。入学式とはそんなにつまらないものなのでしょうか』
「うーん、入学式はつまらないわけではないけど…」『私には理解できない世界のようでございます』
そう言うAtoriは終始無表情だった。
階段を上がろうとするとシンと鉢合わせする。
「なっ、貴様っ」
「はい?」
私の姿を見るなり動揺するシン。
「な、なななななな…」
「…?」
シンの顔がみるみるうちに赤くなっていく。
「なんでスーツなんだぁぁぁっ!」
「え…入学式だったから」
「そういうの反則だろ!」
「えぇぇ」
あたふたと談話室へ降りていくシン。
(わけわかんない…)
階段に1人取り残される私。どうやらシン以外は外出しているようだ。
部屋に戻ると机の上にディスプレイが浮かんでいる。今の時代のパソコンは媒体のないディスプレイが基本的だ。
『テツを捨てに行ってきます。今日は遅くなりそうです。シン達のことをよろしく。 ルチア』
どうやら今日はシンと双子とお留守番のようだ。
(よろしくって言われてもなあ…)
とりあえず夕食の支度くらいでいいのだろうか。ならすぐにでも始めなければ。
キッチンに行くためには談話室を通らなければならない。入ると昨日と同じ場所にシンが座っていた。
「む、貴様何故入ってきた」
「夕食の支度するためですよ。邪魔しないでくださいね」
シンが不機嫌そうに鋭い視線を向けてくる。なんだかこっちも不機嫌になってしまう。
「うん、材料は揃ってるみたいね」
冷蔵庫の中は申し分ないくらいに食材が詰まっている。しかし
「…あ」
「なんだ?」
「お塩とか調味料もろもろない」
どの棚をみても調味料系が見当たらない。
「そんなはずないだろ、調味料は切らさないように予備までしっかりあるはずだ」
「でもほんとにないし…」
「むぅ、ちょっとどいてみろ」
シンがキッチンの隅から隅まで探し出す。そして…
「…ないな☆」
「ないよね☆」
調味料は存在しなかった。




