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五等星の涙

「…和花」


ハルカが出て行くと、黒はすぐにクローゼットを開ける。

中にうずくまっているルチア。彼女は音もなく泣いている。


「…ごめん…」

「…」


黒が彼女に手を伸ばそうとすると、彼女の身体が強張るのを感じる。


「…その…なんか…すげー嫌だったんだ…」

「…」

「俺以外のやつにお前が触れられるのが…こんなに腹立つと思わなくて…」

「…」


彼女からは何も返ってこない。


「愛してる…だから…」

「…」


泣き腫らした顔を上げ、ルチアは黒をすり抜けてクローゼットから出る。

彼女の足元にのんが擦り寄る。キィも彼女を見上げている。

2匹を抱き上げ、そのまま出口へと向かう。


「…そんなこと…聞きたくなかった…」


それだけ言うとドアの向こうに消える。


「…和花…」


黒はクローゼットの前に座り込み、しばらくそこから動けないのだった。



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