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無言のまま帰ってきた黒とルチア。


「…部屋、来いよ」


黒がルチアから視線をそらせたまま言う。


彼は怒っている。彼女は今までの経験からそう察すると、素直に従うことにする。


「…」


部屋に着いても黒は何も言わない。


「く、黒…?」


恐る恐るルチアが口を開く。

黒はルチアを見つめると、荒々しくベッドに押し倒す。


「ちょっ…!」


そして激しく彼女の唇を奪う。


「…はぁ…はぁ…」

「…」


束縛の解かれた唇は息切れをする。

彼の唇は次に彼女の首筋に向かう。


「っ…!」


柔肌が小さく跳ねる。首筋には紅い華が咲く。


「や…やめて…」

「…」


彼女の瞳が濡れている。

それでも彼はまた唇を重ねる。


「…あの、黒さん?」


黒がようやく止まる。

ドアの向こうでハルカが呼ぶ声がする。


「…どうしたの?」


身体を起こし、ドア越しに応答する。


「その…のんが黒さんの部屋に入りたがってて…」

「…ちょっと待ってて」


ドアの向こうから犬の鳴き声もする。

黒はルチアを起き上がらせる。


「…悪い」

「…」


ルチアをクローゼットに入れる。


「ワンっ!」


ドアを開けるなり飛び込んでくる雑種犬。

ベッドの脚元に置いてあったキャリーバッグに駆け寄る。


「あ、キィに会いたかったんだ…」

「…そうみたいだな」




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