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テツの部屋

「どうしろって言うんだ…」


アパートにキィを連れて帰ってきたテツ。

やはりキィはキャリーバッグの中。


「…キィちゃーん…?」


恐る恐るファスナーを下げる。


「フシャァァァァァ!」


キィが飛び掛かってくる寸前でファスナーを上げる。


「…うん…無理…」


「こんばんわー、来ちゃいましたー」


玄関からアイの声。


「それ…テツさんのペットですか?」

「いや、預かってるだけなんだけど…」


アイがファスナーを下げる。


「わぁ!猫じゃん!」

「ふシャっ!」


キィの猫パンチを巧みにかわし、キィを抱き上げる。

キィは灰色の虎模様に腹部は白い毛の猫だった。


「私、超猫好きなんですよー!」

「お?おお…」


ジタバタするキィをこれでもかと撫で付ける。


「だ、大丈夫なの…?」

「可愛いじゃないですかー!」


猫パンチと引っ掻きもアイはすり抜ける。


「これが愛の力なのね…」


テツは感服する。ある意味最強キャラだとも思う。


「アイちゃん…今日泊まってく?」

「え?いいんですか?」


アイが目を輝かせる。


「構わないよ。一緒に寝てくれるなら」

「テツさん…」













草木も眠るような夜更け。


「ねえ…」


仰向けになるアイが問う。


「どうしたの?」


アイに跨ったテツが応える。


「テツさんって…好きな人いるの?」

「…そうだな…」


彼女の首筋に唇を這わせながらテツは考える。


「アイちゃんかな?」

「ふーん…」


彼女はどっちつかずな返事を返す。


「もうこの話はおしまい」

「あっ…」


そんな2人を、キィだけが尾を振りながら見つめていた。

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