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「この猫はキィ。飼い主家族以外には懐かなくって」


談話室。

未だキャリーバッグに入れられたキィ。

のんはあっちに行っては撫でられ、こっちに行っては撫でられである。


「番犬ならぬ番猫ってやつだ」

「でもって番犬が番犬としての職務を全うしてないな」


黒がのんを抱き上げる。


「どうすんだよ?この猫飼うのは厳しいぜ?」

「モトハルさんが食べられそうだね」


モトハルさんは食虫植物と一緒に小屋に籠っている。


「キィはテツが預かることにしよう」

「ええっ!何故に!?」


テツが勢いよく立ち上がる。


「ここじゃ厳しいし、一人暮らしは寂しいだろ?」

「いやいやいや、無理だって!」

「お前の口説きテクは種別も越えられると信じてるから。キィはメスだし」

「そんな信頼いらねー!」


そんなテツを双子がからかい半分で慰めている。


「のんは寂しがりだから談話室に置いとくなって言われた」

「じゃあ誰の部屋に?」

「あ、私が連れて行ってもいいですか?」


私が手をあげる。

のんが黒の膝を降りて私に擦り寄ってくる。


「む…」


それを見てシンがなんとなく不機嫌になる。


「犬に妬くなよな…」


シンの頭を撫でる黒。シンはその手を払いのける。


「こいつ、性別は?」

「オスだけど?」

「じゃあだめだ」


シン以外の全員が呆れるのであった。

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