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「あれ、ルチアは?」


夕食時。今日はテツもいる。

談話室に降りて来た黒が辺りを見回す。


「用事ができたからって行っちゃったよ」


カズが応える。


「用事?」

「先輩の家だってさ」


続いてコウメイが応える。


「先輩って…性別は?」

「「男の人っぽかったねー」」


双子が互いの顔を合わせる。


「…俺ちょっとお出かけしてくる」

「ストーカーするなって言われたじゃないですかっ!」


黒は渋々ソファーに座ろうとする。


「ただいまー」

「あ、荷物ここ置くよ」


玄関からルチアと男性の声がする。

真っ先に反応したのは勿論黒である。


「…黒、どした?」


玄関にいるのはルチア。そして餌袋やらを抱えたコマツ。


「…うん、こいつは大丈夫」

「あ、君!今僕の体型見て言ったでしょ!」


コマツが憤慨する。


「とりあえず荷物はこれだけだから。またね!」


怒ったと思えばさっさと行ってしまう。


「「なになにー?」」


私も含めみんなが玄関に集合する。


「てかるちるちの胸元がなんか動いてる気がするんだけど」


テツがルチアのパーカーを指さす。

すると黒い雑種犬がそこから飛び出す。


「ワンっ!」

「「わー!犬だー!」」

「先輩から預かってさ…のんって名前」


双子がのんを抱き上げる。

のんは千切れそうなくらい尾を振る。


「うらやま…オレっちも犬だったらるちるちの谷間にダイブできたのに…」

「ははは、来世を期待して今死んでみる?」


ルチアの拳がテツに食らう。


「そっちの鞄にも何かいるようだが?」


シンがルチアの足元に置いてあったキャリーバッグに手を掛ける。


「あ、そっちは…」

「フシャァァァァァ!!」


開けた瞬間に発した唸り。

シンはキャリーバッグのファスナーを閉め、笑顔でこちらに向き直る。



「…虎がいた☆」



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