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夏休みのとある日の夕方。


談話室で雑誌をめくる双子。


「何読んでるの?」


私がディスプレイを覗き込む。

その見出しには"男と女の友情はアリ?"と、なんともけったいな言葉が大々的に書かれている。


「俺はナシ派」

「僕はナシだけどあってもいいかも派」


(うん…なんとも言い難い…)


この双子はこうやってたまに女性誌を読んでいたりする。


「「ハルカちゃんは?」」

「え、よくわかんないや…あはは…」

「やぁみんな!夏だよ!恋の季節だよ!恋してるかい!」


談話室のドアを蹴破る勢いで、夏の化身と思われるオオヤが爽やかなオーラを纏って現れた。


「オオヤさんはどの季節でも同じこと言うねー」

「一年中楽しそうだねー」

「ははは、おもしろきこともなき世をおもしろくが僕のモットーだからねー」


(ホント…楽しく生きてるなー…)


まあ賑やかで何よりなのだけど。


「今年も恒例のアレやるよ!」

「アレ…?」


双子が待ってましたとばかりに跳ね回る。

床ではモトハルさんが迷惑そうにしている。


「ただいまー、オオヤが来てるんだってー?」


マキシ丈のワンピースにパーカーを羽織ったルチアが、買い物袋を下げて帰ってくる。


「やぁルチアちゃん。買い出しかい?」

「ワンピースなんて珍しいですね」


彼女は冷蔵庫にアルコール類を詰めていく。


「店員の反応がメンドくさいからなー…」

「背もちっちゃいもんね」

「黙れ厨坊」


カズがソファーに投げ飛ばされる。


「そんなことよりルチアちゃん、アレやりに行くよ」


オオヤがルチアの肩を叩く。

ルチアの顔が若干引き吊る。


「…パス」

「ざんねーん、パスは去年使いましたー」


オオヤはとても楽しそうに何度も彼女の肩を叩く。


「黒が帰って来たら行こうね」

「今日夜勤か残業だったら嬉しいな…」


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