表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/133

シンの受難

暗い一室で椅子に縛り付けられているシン。

彼の目の前には異様な威圧感を振り撒くヒスイとリジュがいる。


「ねえあなた、私の旅団に入らないかしら?」

「い、いや…俺は…」


シンが恐怖からか拙く口を開く。


「俺は…何かしら?」


ヒスイの手のひらでつむじ風が遊んでいる。

シンの座る椅子がガタガタ揺れる。


「…ヒスイさん、彼はもう他の旅団に入ってますよ」


端末を弄っていたリジュが呆れた顔で告げる。


「あら、それは残念」


ヒスイが諦めただろうとホッと息を吐くシン。


「…乗り換える気はないのかしら?」

「え」


ヒスイは手を叩く。リジュがそれに反応し、端末のディスプレイを部屋のスクリーンに映す。


「我らが旅団、"LUX"に入団すると今なら豪華特典をご用意しましょう」


ローテンションでプレゼンを始めるリジュ。


「特典その1、レア武具一式支給」

「おお…」


ディスプレイに眩く輝きを放つ防具が映し出される。

シンが息を飲む。


「特典その2、ホストとしての成績に関わらず初任給は100万。和の通貨でも洋の通貨でもお支払い致します」

「なん…だと…」


なんとも破格すぎる額。

シンの心の天秤が音を立てて揺れに揺れる。


「そして特典その3」

「ま、まだあるっていうのか…」












「…特典その10、回復アイテム等はいつでもいくらでも支給します」

「もうやめてくれ…」


延々と続くリジュのプレゼンに、シンは精神崩壊を招きそうなほど憔悴しきっている。


「渋いわねー」


ヒスイが欠伸をしながら伸びをする。


「じゃあ次は…」

「おーい、頼まれたもの取ってきたぜー」


暗い部屋に光が差し込み、ルチアが入室してきた。

彼女は部屋の中を黙って見回す。


「…失礼しましたー」

「ルチアっ!帰るな!助けろ!」

「あら、この子るちるちの知り合いなの?」


踵を返すルチアを必死に呼び止めるシン。


「はぁ…ヒスイさん…シンを入団させようとしてんの…?」

「るちるちからもお願いしてよー」

「残念だけどこいつはリア充だ」


するとヒスイの態度が一変する。


「なんだ、それなら要らないわ。紙に包んでポイしてきなさい」

「かしこまりました」

「せめてリサイクルして下さい…」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ