再会
サンティシナ視点
「さ〜て、今日もやりますか。」
私はそういって書類を並べていく、様々な問題に関する報告書やら許可を求める書類やら、あと一ヶ月ごとにギルドマスターに収支の報告書とかも書かなくちゃいけないし………。
「あの人、どうせ読まないし、やっぱりもう報告やめようかな………。」
私はそんな事を言ってると、受付の方から騒ぎ声が聞こえてくる。
「どうしたの………。」
「いや、冒険者の人が、盗賊団を倒したらしくて、その報告と報酬の受け取りをしたいらしいです。」
「盗賊団?分かったわ、その手の手続き云云はあなた達はやったことないでしょ?とりあえず今は私が片付けるからそっちは今まで通り仕事を続けててね。」
私はそう言うとはーいと間延びした返事が帰ってくる。
「さ〜て、誰なんでしょうねその冒険者は………。」
私は受付の方に向かうとその男はいた。
「………!?」
「…………………あなたは………コーイチ?」
「あなたが、これをやったの………?」
「ああ、いや、はいそうです。」
彼がギルドの前にのりつけた馬車の中、その中は異臭で満たされ、その根源らしき袋を開けると盗賊の首領らしき男が入っている。
「………確かに手配書通りの顔ね、じゃあこれギルドの中に持ってちゃうから。」
私はそう言うと袋を持って運び出す。
それをみてコーイチはなぜか目を見開いている。
「なに?」
「いや、ひかれるかと思ってた。」
「舐めないでよね?これでもこの手の仕事は何回もこなしてるの、もう人の死体くらいへっちゃらなんだから………。」
私はそういって中に入ると、受付から事務所に入って、更に奥にあるギルドマスターの執務室に入る。
「コーイチ、来て、盗賊団の討伐の報告はギルドマスターが確認して、討伐者が直接ギルドマスターに受領してもらうの。」
「分かった。」
「確かにこれは手配書にかかれている盗賊の首領の男だ、間違いない、これにて依頼は完了、報酬の金貨50枚だ。」
「おおーっ、こんなに出すんですねギルドマスター。」
「3つの都市で30人近くの殺人を犯して、被害額など計算もできない大悪党だからな。」
コーイチは金貨を財布にしまい終えたとき、ギルドマスターは聞く。
「コーイチくん、きみのランクはいまどれくらいだ?」
「はい………今はBランクです。」
「ビーランクゥ!!??」
「………そうか、これからも頑張ってくれ。」
「はい、そうしたいと思います。」
「ちょっと、コーイチはこの5年間何してたの?というかあなたいつの間にBランクになってんのよ。」
「ううん?まぁ、ちょっといろいろあったんだよ、今はこれで止めてるけどな………これをよろしくお願いします。」
「へいよっ。」
そう言ったとき、後ろから近づいてきた男によくわからない首飾りを渡す。
「今のは?」
「盗賊団が盗んだものの1つだよ、元はと言えばアレを取り返すためにやった事なんだ、なんせ中々手強い相手だったから断ろうとも思ったが、なんせ貴族様だったからな………。」
「!!?いまっあんた貴族って言ったわよね………?」
「そうだよ、別に、Bランクにもなれば誰だって貴族と少なからずお近づきになるってもんだよ………いまスラニスさんのところ空き部屋あるかなぁ。」
「あぁ………それなんだけどね、あなたが出ていったあとあそこの部屋埋まっちゃったのよね………。」
「まぁ、スラニスさんも生活がかかってるだろうからな、仕方のないことか、じゃあ、他を探すよ………何ならこの際家の1つここに構えてもいいかも知れない、迷宮都市を3年前に出たんだよ、それ以来ず〜っと旅ばっかりで、もう体中が痛い、落ち着きたい。」
「もう急展開すぎて聞く気が起きないわ…………。」
私はそう言ってコーイチについていくのをやめ、ギルドにひとまず戻っていく。
「あれ誰ですか!!あの人!!」
「誰でもないわよ、ちょっとBランク冒険者の友人、私くらいになるとそれくらいいるのよ。」
「へぇ………それだけじゃないんじゃ」
「次変なこと言うと今持ってるこのペンを突き刺してあげるけど?」
「ひぇ〜鬼だっ、鬼っ!!」
「やかましいっ!!」
私は机に戻らず、受付の前に立つ、これから3時間は私が受付担当だ。
「………はぁ、コーイチどうしちゃったの?」




