突撃サンティシナ
コーイチ視点
「………久しぶりだな、ここ。」
俺は懐かしいところにやって来ていた。
かつて、カルドギアを騒がせたゴブリン騒動、そのゴブリンたちの巣穴のあとである。
「………流石に塞がれていたか。」
俺はそう言って入り口の中に入り………少しも行かないうちに木の板に阻まれる。
「流石にそれくらいはしているか………。」
まぁ、とくに入る理由もないのだが、俺はとにかく森の中に再び入っていく。
次の瞬間、後ろを襲うリュウモドキを俺のファイヤボールが遅い返す。
「さて、日銭を稼ぐ必要も実はないが………毎日してきたことだしな、魔物狩りは。」
俺はそう言って魔物を探し続ける。
サンティシナ視点
「コーイチ、なにしてるの?」
「なんだお前、なんでここにいる?」
コーイチはそう言うが、とりあえずドアを開けて中に招いてくれた。
「ちょっとお話を聞きたいと思って、昔みたいにね?」
「その話で言うなら、あれは結局話じまいで終わっただろ………。」
彼はそういってしばらく考える。
「………やはり無理だ、少なくとも俺の口じゃな、というかリューゼさんやギセルさん、カーラスだって知っているぞ?聞いてるんじゃないのか?」
「それがね、だーれももどって来なくてね、ギルドマスターごしから聞いた話じゃ、ギセルさんはいま北方魔境で修行してるし、リューゼさんは神聖帝国で、スリューシャ?さんっていう人と大学でいろいろ研究してるらしいわ、カーラスの事だけはランクが低いせいかギルドマスターの情報網に引っかからないけど、ここには戻ってないの、私が知ろうと思ったら、あなたの口から直接聞くしかないの。」
「じゃあ諦めてくれよ、どうせ面白い話なんかないぞ?」
「じゃあ、あなたは今日なんでここに来たの、そっちは教えてくれるのかな?」
「あぁ、別に、ここは自分の我が家みたいな場所だからな、疲れたし、ここにもう一度来て癒やされようかなと思ったんだよ。」
「ふーん………。」
とくに不審なところはない、だけどなんだか引っかかるし、なによりなぜ5年間何をしていたか教えてくれないのか………?
「………そうだ、そろそろ飯だから、もう帰ってくれ、俺はちょっと台所行ってくる………。」
そういって彼は台所に向かっていく。
「………チャンスねっ!!」
その発想はおかしいのかもわからないが、ちょっと荷物を漁るだけなら許してくれるでしょっ。
「………ふむふむ、凄い剣ねこれ、ミスリルで出来てる………これは魔導書、これは保存食、わっー、この香辛料なんだろう………うんっ!?」
私はそんなふうに漁ってると………中々懐かしいものを見つけてしまう。
「まだ持ってたんだ………。」
私はそれをパラパラとめくると、ここの言語とはまるで違う、異国の言語がめまいを起こさせる。
ここの言葉を勉強していたとき、使っていたノートだった。
「懐かしいわね………。」
でも、今はあのときのように毎日会うこともなく、自分達の距離はずいぶん開いてしまっていた。
「おいっ、お前何してるっ!!」
「ハッ!!?」
私は後ろを振り向くと、ムッツリとした顔を貼り付けコーイチが立っていた。
「………なんだそれ、俺のノートか?」
「ええ………ちょっと懐かしいから、手に取っちゃってね。」
「そうか、俺はあのときは誰も仲間がいなくて、周りの人はみんな見知らぬ、それどころか言葉も通じない人ばっかりで、内心不安だったよ、明日自分は死んだりしないか、見捨てられたりしないかさ。」
「へぇ、意外〜、私といるときはメッチャクチャ元気だったじゃない。」
「あれはお前がバカやるからだ………。」
ゴッホンとコーイチが咳払いすると「今日はもう帰れ、お前にやる飯はないわ。」そう言われて今度こそ私は帰った………。
「………あれぇ?ノートって机の上に出してたんだっけか?いや、もう全部ページは使ったからバックにしまいっぱなしだったはずなんだが………。」




