クラーストキア
入り口の城壁はカルドキアのものよりさらに大きい。
「冒険者証を確認しました、どうぞお通り下さい。」
俺達は街の中に入っていく。
「ここがクラーストキアだ、コーイチ、冒険者ギルドはこっちだ………。」
俺達は黙々と進む。
やがて大きな建物にたどり着くと、リューゼは迷う事なく扉を開ける。
「………酒の匂いですか。」
「酒場が併設されているんだ、おかげでカルドキアのギルドより賑やかだ。」
なるほど奥の方にテーブルやら何やらがあり、明らかに酔っ払った風情の冒険者がたむろしている。
受付カウンターは大体15個くらいあるが、どれも列が出来ていて、10分くらい並ぶ羽目になる。
「カルドキアもそれなりに冒険者の数はいるんだが、迷宮があると桁が違くなってくる、概算の結果二万弱はいるらしい。」
「二万………!」
「あの、お二人はパーティを組んでおられるのでしょうか?」
そう受付嬢が聞いてくる。
「まぁ、そんなところです、冒険者ギルドの移籍をしに来ました。」
活動場所を移す場合、移籍の手続きが必要となる、冒険者ギルドは大陸の全ての都市に展開している超巨大組合だ、こうやって冒険者のあれやこれやを調べて、管理しなければにっちもさっちもいかないのだ。
「かしこまりました、この番号札をお受け取り下さい、終わり次第呼びますから………。」
「はい。」
俺達はそうしてとりあえず近場のテーブルに座る。
「リューゼさんはどこで魔法を習ったんですか?」
「なに、そのうち案内するよ、しかし、今更ながらコーイチもDランクか、そのくらいになればこの迷宮も一人で潜れるだろう。」
「リューゼさんは迷宮に潜ったんでしたっけ?」
「そりゃそうだ、中々不思議な場所だったぞ………!!?」
そんな雑談を交わしていると、突然リューゼさんが「用事を思い出した」と席を立ってどこかへ行ってしまう。
何故か血相を変えているが、なぜだろうか。
「………??早いうちに帰ってきてくださいねー!!」
そう言って見送ると、番号を呼ばれたので受付にいき、そこで色々な手続きを済ませ、晴れてここのギルドを使えるようになる。
「さて、今日はもう遅いし、宿も見つけないとならないからなぁ………結構迷宮は楽しみにしてたんだが、入るのは明日になるな。」
そんな事を呟きながら壁にもたれかかり、帰りを待っていた………。
「なぁ、あんた新入りっぽいな。」
「!!???」
いつの間にか横にヒョロっとした男が立っていて心臓が飛び出るところだった。
「………なるほど、素人じゃなさそうだ、Eランク………いや、Dか………?」
「なぜわかる。」
「俺の観察眼にかかりゃあそれくらい分かるものさ、その歳でそこまでなったんだからそれなりに自信があるんだろうが、気をつけとけよ、ここのギルドは他とは一味違うからな………。」
???俺は首を傾げると男は指を横に振りながら言う。
「ここはな、ランキングって言うのがあるのさ。」
「ランキング?」
「あぁ、そうだ、ここでは半年ごとに冒険者の技能や迷宮の到達階層、依頼実績を調べて、点数つけて、ランキングにのせるのさ、何とそのランキング次第じゃ依頼の量などを無視して昇格、どころか飛び級すらできるのさ、実際過去に元騎士の人間がFランクでランキング上位にのって、Cにまで一気に上がった事もある。」
「なんだそりゃ?」
「競争を生んで発展を促すんだとさ、ここのギルマスはたいそうな野心家でね、ここでの実績をもとに成り上がろうって魂胆さ、ランキング制度はまだここしかやっちゃいないが成功すれば総本部で重要なポストにもつけると踏んでるらしいぜ。」
「ランクねぇ………。」
「馬鹿にしちゃいけねぇな、ランクを上げれば受けられる依頼も増える、Cからは貴族様からの依頼も混じってくるから報酬が銀貨単位から金貨単位に変わってくる、だから皆あげようと必死さ、実力を保証する一種の単位でもあるしな、それだけにここの奴らは血の気が多い、気をつけるんだな………。」
その時、リューゼさんが戻ってきたのを見ると「堅物そうなのが来たな………。」と言って去っていく。
「………なにかあったのか?」
「………いえ、何もないです。」
俺はとりあえず止まった宿で考える。
「迷宮………迷宮。」
なんだかんだでチート能力も何もなく放り出された俺は、この世界にきて冒険者がなんだかんだいまの生きがいだ。
それだけに迷宮とはどんな場所なのか、ワクワクが止まらない。
「一体どんななんだろうな………。」
ちょっと盛り上がるかんじにかけるように
なってきました、少しでも飽きないように頑張っていきたいです。




