表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/59

わさび漬け

ククリ「やっぱ富士山頂で飲む酒は格別やの~」

オオヤマツミ「あのー、今日は何の日ですか?」

ククリ「別に何の日でもあらへんよ? ちょっと近くに来たもんやさかいに、ふらっと寄ってみただけやで? せんべい食うか?」

オオヤマツミ「……一応ここ、霊峰で、サクヤが治めてい地なんですけど……」

ククリ「そのサクヤちゃんがおらへんやん。ワテがここ来たときは大抵アンタがくるやんけ」

オオヤマツミ「そうなんですけど……」

イワヒメ「……お父様……」

オオヤマツミ「おー、イワナガ! 山頂に何か用事かね?」

イワヒメ「…………ククリさん……いらっしゃい……」

ククリ「イワヒメちゃん、久しぶりやな! 前はハデスちゃんたちの観光案内してくれて助かったで! せんべいやるわ!」

イワヒメ「……いえいえ。……あの……これ……」

ククリ「『わさび漬け』やんか! いいんか!? おおきにな! 良い酒の肴ができたわ!」

オオヤマツミ「……えーっと、それって」

イワヒメ「……サクヤとお父様に持ってきたものだけど……」

ククリ「ほな、サクヤちゃんにも渡さんとな!」

イワヒメ「……いえいえ……。サクヤの分はここにあるので…………」

オオヤマツミ「わ、私の分は?」

イワヒメ「…………これ……」(※ククリに渡した分)

ククリ「これオオヤマツミはんの分やったんか! ほな、もらっとくわ!」

オオヤマツミ「わ、私の分……」

イワヒメ「……それじゃ……ククリさん……ごゆっくり…………」

オオヤマツミ「お、おーい……イワナガー……」

ククリ「……あんた、娘らに嫌われとんちゃうか?」

オオヤマツミ「そ、そんなはずは……。現にイワナガが持ってきた『わさび漬け』も本来なら私の分だったのだし……」

ククリ「躊躇なくワテにくれたけどな」

オオヤマツミ「……そ、そんなはずは……」

サクヤ「あ~、本当だ。おばちゃん来てる~」

ククリ「サクヤちゃん! 邪魔しとるで!」

サクヤ「うん、いいよ~。おせんべい食べながら帰ってた姉様から今そこで聞いたし。わさび漬けと一緒に」

オオヤマツミ「サクヤ……。お前、この山頂を見守らなきゃいかんだろうに、一体どこで何をしていたんだ?」

サクヤ「……あー、父様居たんだ。別にいいっしょー。ククリさんだし~」

オオヤマツミ「いや、そういう問題じゃ――」

サクヤ「はいはい、も―、分かったから、父様は帰っていいよ」

オオヤマツミ「誰の為にここにわざわざ来たと――」

サクヤ「わかったから、もー、あとはウチに任せて帰っていいってば」

ククリ「ほなな、オオヤマツミはん」

オオヤマツミ「……で、では帰るが……。サクヤ、ククリさんに粗相の無いようにな。それから、ククリさん、ゴミは持ち帰ってくださいね……」

ククリ「わかっとる、わかっとる!」

オオヤマツミ「で、では……」


シュン……←オオヤマツミが瞬間移動で帰った音


サクヤ「やっと帰った……。はぁ……。いつまでたっても心配性なんよねー、ウチの父様」

ククリ「心配なんは、分からんでもないけどなぁ。ほんで、サクヤちゃんはさっきは何しとったん?」

サクヤ「んー? メイクだよ~。これ時間かかるんだよね~」

ククリ「まぁ、おなごの支度には時間かかるしなぁ!」

サクヤ「そうそう~。やっぱ、おばちゃん、わかってるぅ~」

ククリ「ワテかておなごやで! がっはっはっは!」

サクヤ「ねえ、おばちゃん。ウチにもお酒ちょうだい~」

ククリ「カップ酒でええならあるで~」

サクヤ「いいよ、いいよ~。最近のカップ酒って、昔の下手なお酒よりずっと美味しいじゃん~」

ククリ「わかっとるやないか~」

サクヤ「姉様に貰った『わさび漬け』がちょうど合うよね~」

ククリ「こら旨いの~!」

サクヤ「旨いね~」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ