星屑のダンジョン攻略してみた4
ゴーレムを倒した俺達は少し休憩することに。
「流石にこいつ、強かったな」
「これでもB級中位位の強さなんだよ。だから、私達は十分強くなってきてるよ」
お前らは強いけど俺は弱いぞ。
俺いなくても十分勝てた。
ミュールなんて特にそうだ。
あの技、あんなのを平然と使ってるんだ。
もうとっくにA級レベルに入っててもおかしくない。
アステルには届かんがな。
届かせんがな。
「俺はお兄ちゃんだぞ!」
「ユウヤ、急にどうしたの?」
ミュールは首をかしげ俺を見る。
「存在しない記憶に苦しんでるだけっす」
「そうそう、無視無視」
イスタとリルナは俺からそっぽを向く。
(ユウヤ、多分アステルちゃんのこと思い出してるな)
(ブラザー……だな)
(こっちも存在しない記憶持ってるやついる)
アステル、お兄ちゃん頑張ってるよね?
休憩も終わり俺達は先へと進む。
ゴーレムの部屋の奥には部屋がありそこには宝箱があった。
イスタは今度こそはと細心の注意を払って開ける。
「あ、杖かな?」
イスタはそう言ってキラキラと夜空の星のように輝く杖を取り出す。
「どうせ、星の杖とか、星屑のステッキとかそんな名前だろ」
「これは確かスターロッドだね」
英語にしただけじゃねぇか。
いや、こっちで言うとエルフ語か?
めんどくさ!
イスタは俺に杖を渡す。
「これはユウヤが使いなよ。きっと役に立つよ」
「やったぜ」
杖を使った魔法は少しコツがいるらしいんだよな。
俺は貰ったスターロッドを見る。
アステルに似合いそうだ。
やばい、アステルにあげたくなる。
俺の弟可愛すぎ。
「ていうか、日記はないのか? 前のやつには日記あっただろ?」
「あんだけ日記あるのは稀だよ。大体は最奥の部屋にしかない。まぁ、ここには最奥の部屋にすらないけどね。多分製作者はシャイな人なんだね」
そんな古墳別の被葬者の性格が違うみたいな。
歴史はどこも変わんねぇな。
(歴史学者です。地図が完成してない遺跡で製作者の性格を予想するのは浅はかかと)
(法律とかのしがらみのせいで遺跡を全て調べられないのも多いくせにそんなこと言うお前も浅はか)
やばい、高度な会話が多い。
うちの視聴者さん達意外と頭いい?
「元の道に戻ってまた進もっか」
俺達は戻ってまた進み始める。
ボスを倒したばっかだと言うのに元の通路に戻るとまたボスがいるような雰囲気飲まれる。
まだ終わってない。
(ユウヤ、試しにその杖使ってみて)
「しょうがねぇな」
俺はスターロッドを取り出す。
「後ろ向けて使ってね」
「はいよ」
俺は杖を構え詠唱し始める。
詠唱で変化した魔力を少し圧縮する。
そして、杖を通して外に出す。
「……え?」
予想よりも大きな大きな火炎球ができる。
俺の身長よりもでかいぞ。
ってあつ。
「イスタァ、助けてぇ」
「早く打ちなよ」
「なんか怖いよぉ」
(日和るな、やれ)
えーいままよ。
俺は思い切って魔法を放つ。
ボワァァァァ。
炎は壁に着くとブワァンと音が響く。
遠く離れたここにまで熱気が伝わってくる。
「……やば」
「ユウヤさん、よかったっすね」
「ユウヤ、強い」
「強すぎやろ」
俺、今回そこまで魔力圧縮してない。
なのに、これ。
「やっぱ、強くなってるね。流石、国宝と同じやつ」
「そうなんだ」
……国宝?
(国宝?)
(国宝?)
(マ?)
国宝……
「イスタ、そなの?」
「そうだよ、フジルドの国宝もこれと同じ」
そうなの。
うん。
驚きが大きすぎて驚けない。
これ、本当に俺が使っていいの?
俺は不安な気持ちを抱き続けたまま道を進む。
本当にイイノ?
俺達は進んでると行き止まりに着く。
行き止まりの壁には星の絵と共に形象文字のような物が書かれてあった。
「ケンケン、翻訳お願い」
「任せんかい。えぇっと、ここに辿り着きしもの、生きながらえたくば次の問に答えよ。正解すればそのまま生き、間違えれば死がお主らの前に立ちはだかるだろう」
謎解き系か。
(いつでも問題なし)
(俺達も手伝う)
(ばっちこーい)
俺達には頼もしい仲間がいる。
さぁ、来るがいい。
「では問題、1+1はなんだ?」
コケっ。
ミュール以外がずっこける。
「こんなの、ミュールでも解けるぞ。ミュール、やってやれ」
「ん」
ミュールは近くにある答えのボタンがある場所に向かう。
俺達は腕を伸ばしたりと元の場所に戻る準備をする。
(流石にクソ問すぎん?)
(でも、これでとりあえず元の計画に戻れるしいいんじゃない?)
(魔道具とかゲットしたし一旦帰る方がいいだろ)
それもそうだよなぁ。
買った食料とか無駄になったけど得た収穫がデカすぎる。
ミュールは汗をダラダラと垂らす。
おい、こいつまさか。
「ん」
ポチッ。
ミュールは半ば勘でボタンを押す。
野生の勘が優れてることを祈る。
「你他妈个傻逼」
中国語のような音声が流れる。
「お前はバカだ……やな」
「リルナ、どうせ落とし穴だ飛ぶ準備しとけ」
「分かったっす」
リルナが翼をバサバサと動かそうとしたその時、壁が扉のように開き周辺の空間がコロシアムのような場所へと変わる。
そして、前には大型のゴーレムが鎮座する。
あんな大型ゴーレムっていたっけ?
俺はモンスター図鑑を撮った動画をサッと見る。
いない。
「イスタ、あのゴーレムの名前は?」
「……知らない。あんなの、私も見たことない」
イスタの額に汗がにじむ。
(ファ!?)
(ミュールゥゥゥゥゥ)
(可愛いから許せ)
イスタですら知らないそんな相手が真ん中にいる。
そして、ゴーレムの目が光った瞬間体に引かれてあった赤い線は徐々に光りゴゴゴゴゴと立ち上がる。
「……マモ、ラネバ。マモラ……ネバ」
ゴーレムは途切れ途切れの機械音声のような声で守らねばと連呼する。
「トモのホシをマモラネバ」
プシュー。
ゴーレムから水蒸気のような物が噴出される。
「ミュール、あれは殴ったアカンで。手あちちやで」
「分かってる」
流石のミュールも警戒態勢に入る。
今までとは違う異質さが空間全土に流れる。
それの異質さは背中に走り暑いのも相まって汗が流れる。
「ミュール、算数の授業は帰ったらするぞ」
「ん」
「全く、ミュールがいると未発見が多いよ」
「それほどでも」
「褒めてないけどね」
「ユウヤさん、うちどんだけ飛んでればいいっすか?」
「お前は安全圏から攻撃してくれ。普通のゴーレムと同じなら魔法は使え……」
ゴーレムはリルナを見ると腕を構えてロケットのように発射する。
まさかのロケットパンチ。
リルナは飛びながらスっとかわす。
ロケットパンチは元の腕に戻る。
「……ユウヤさん、安全圏なんてないっす」
「わろえる」
(わろえないぞ)
(正気保て)
ほんと、今日色々ありすぎだろ。
俺は杖を構えゴーレムに向ける。
素早く詠唱を済ませ土魔法を飛ばす。
それと同時にイスタとミュールの2人もゴーレムに向かって走り出す。
ゴーレムは俺の飛ばした岩とイスタを正確に攻撃する。
イスタは飛んで退く。
ミュールはケンケンを思い切りゴーレムに向かって振る。
ポキン。
ケンケンの刀身は普通に折れてしまった。
「ミュール、もうちょっと優しくしてくれ」
「分かった」
ケンケンの刀身はニョキニョキと元に戻る。
「カースドクリスタルロケット」
リルナが魔法で氷の塊を打つも腕で防がれジューっと氷が解けてく。
こんなやつ、どう勝てばいいんだ?




