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異世界でも動画配信者  作者: ワクルス
レッツゴー異世界
16/24

初心者用ダンジョン攻略してみた1

俺達はダンジョンにへと向かうため森の中を進む。


事の経緯としては――


「イスタ、なんかいい感じのボスモンスターいない?」

「うーん。なら、ダンジョン行ってみる?」

「ダンジョンなにそれ」

「そろそろいい頃だと思ってたんだよね。もうそろそろこの町を出る予定だし」

「そうだったんだ。まぁダンジョンか。楽しそうだしそこ行こう」


――てな、ことがあったんだ。


ダンジョンか、楽しみだなぁ。


撮れ高の玉手箱なんだろうなぁ。


「なぁミュール。ダンジョンって何か知ってるか?」

「流石にバカにしすぎ。それぐらい、私だって知ってる」

「じゃあ、言ってみろ」

「……なんか、モンスターいる!」


はい、お手本通りの馬鹿さ加減。


イスタもちょっとふふって笑っちゃってるし。


「いいか? ダンジョンにはモンスターや魔法生物がいて危険。だが! そこで得られる魔法やアイテムは1級品。冒険者の夢と希望が詰まった場所だ」

「なんか、えらいテンション高いやん。どうしたん?」

「竜宮城に行く浦島太郎って所かな」

「本当に何言ってるの?」


ダンジョン配信なるジャンルのラノベもあることだし、生配信もしてみるか。


生配信のような一発録りは基本苦手だからしてこなかったがいい機会だ。


ここがガチモンの異世界なことを視聴者さん達にドーンと知らしめてやる。


俺はユウヤさん凄いと言う視聴者さんを想像しくくくと笑う。


「イスタ、ユウヤが変な笑い方してる」

「ミュール、絶対真似しちゃダメだからね」

「そうやで」

「酷いなおい」


そんなこんなでダンジョンの前に到達する。


ダンジョンの前に着くと妙な生暖かさがしたと思ったら中を見ると背中がゾッとしてしまう位に暗い。


血の匂いがほんのりと漂うが、湿気をまとった植物の匂いがかき消す。


レンガで出来たダンジョンにはツタなどの植物が壁に生い茂っている。


「床は比較的綺麗だな」

「ここにトレーニングで来る冒険者が多いからだろうね」


イスタは松明の準備をし始める。


俺はダンジョンの中を詳しく見ようとすると葉っぱが勢いよく飛んでくる。


手に当たると、皮膚が切れ血が滲む。


「いって」


ダンジョンの中からタツマキのように風が螺旋状に吹き、葉っぱが渦を巻くように旋回してるモンスターが出てくる。


葉っぱの隙間から核が光り輝く。


「……え?」


俺が一瞬戸惑ってるとモンスターはまとってる葉っぱを俺達に向かって勢いよく飛ばす。


慌てて葉っぱをかわす俺。


葉っぱを弾き落としながら進むイスタは松明片手に素早く核に向かって剣を突き刺す。


パリン――核が壊れ、風が一気にはじける。


葉っぱは空高く舞い上がりユラユラと地面に落ちる。


ダンジョンに入らなくてもモンスターって襲ってくるんだ。

分かってはいたけどここはゲームじゃなくて、本物の異世界なんだな。


「ここは初心者冒険者の町近くのダンジョンだから、もうほとんど攻略されてるんだよね」


イスタは剣を鞘に収める。


なんで、そんな何も無かったかのように話せんの?


「もちろん、モンスターとかはうじゃうじゃいるけどね」


入口付近で出てくるぐらいにはな。


「まぁ、元から魔道具とかがないとこだったみたいだし。ダンジョンというよりはモンスターの住処となった家みたいな感じかな」


ほんと、初心者用って感じだな。


「最奥の部屋もないし」


ミュールはそうなんだぁと呟く。


「つまり、今回の目的はお宝ではない?」

「察しいいね。そう、ダンジョンでの戦闘経験が今回の目的」


これから強いアイテムゲットだぜのためにダンジョンに潜ることが多くなる。

そして、先に行けば行くほど危険度は増してくる。


ここでダンジョン経験を増やし恐怖感に慣れるのを早くするためっていうのが今回の目的みたいだ。


「ユウヤ、ダンジョンは魔法使いが不利な場とされてる。私達もできる限り守るけど自分の身は自分で守ってね」

「はいよ」


俺達は互いに注意をかけあう。


ミュールには特に。


「じゃあ始めるぞ」


俺は人魂を出す。

そして、配信モードにする。


「お、視聴者ゾクゾクと来たぞ。こんな平日の昼間から。てことで、挨拶」

「イスタです」

「ミュールです」

「ケンケンやで」

「ユウヤです。ってことで、今回はダンジョンの方にやって来ました。いえーい」


パチパチと手を叩く。


ミュールも俺を真似して叩く。


「はい、ということで、ちまたではねダンジョン配信なるものが人気になってきてるではありませんか。異世界系配信者として俺も負けてられないなという所存で、今回ここに来させていただいてます」

(ダンジョン配信はラノベだけやねん)

(本当にするやつがどこにおる笑)


意外じゃろ意外じゃろ。


それに、ガチ異世界じゃん系のコメントも多い。


前回のも合わせて、ガチ異世界認定されてきてるな。


しかも、こんなにコメントがついて。


俺は思わずニヤニヤとする。


「なにあの顔」

「嬉しいんやろ。知らんけど」


俺達はダンジョンの方へと入っていく。


人魂の光が程よくダンジョンを照らす。


これ、光も自動で出してくれるから便利なんだよな。


「松明いらなかった……」


イスタは悲しそうに松明の火を消す。

もうちょっと、人魂の位置高くして俺たち全員とダンジョン内部を広く映せるようにしよう。


「あ、猫耳信者さんスーパーチャットありがとうございます。えーっと、ミュールちゃん可愛い」

「ん、ありがとう」


ミュールは嬉しそうに返事をする。


「え、待って今の誰?」


イスタは何が何だか分からないといった表情で俺を見る。


「あぁー、強いて言うなら遠隔で見てくれる誰かだ」

「言ってたネット……だっけ? 凄いねそれ」


ほんと、凄いよな。


この世界で生活すると元の世界の凄さが身に染みてわかる。


「俺のいた世界はこうやって自由に配信者と交流できるっていう文化があったんだよ。まぁ自由すぎて褒められる時もあれば過激なこと言われる時もあるけどな」


全部、他の配信者参考だけど。


「面白い文化だね」

「だろぉ。あ、漆黒のダークネスブラック黒の剣士さん、スーパーチャットありがとうございます。ユウヤ死ね、ですか。ほら、過激なこと言われたろ」

「ユウヤ、可哀想」

「人の心とかないんか?」

「会ってないくせによくそんなこと言えるね。手紙でそんなこと言う人いないよ」


皆は俺をかばってコメント主に説教する。


大丈夫、成長痛成長痛。


(女の子にかばってもらえるとか羨ましい)


コメント欄ますます荒れてる。


主に俺への恨み(ねた)(そね)みで。


皆、酷いなぁ……


大丈夫、成長痛成長……いや、普通につれぇ。


「イスタ、ユウヤが半泣き」

「入ってまだモンスターにすら出会ってないのに……」

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