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転生者、有名な辺境貴族の元に転生。筋肉こそ、力こそ正義な一家に生まれた良い意味な異端児……三世代ぶりに学園に放り込まれる。  作者: Gai


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第522話 時すでに遅し

「それまで!!! 勝者、ミシェラ・マクセラン!!!!!」


「それまで!!! 勝者、ルドラ・セレネディー!!!!!」


「それまで!!! 勝者、イブキ・アカツキ!!!!!」


「それまで!!! 勝者、フィリップ・ゲルギオス!!!!!」


「それまで!!! 勝者、ヘレネ・ブレヴァラ!!!!!」


次々に勝利宣言が行われる中……観客たちは、ある事に気付いてしまう。


「な、なぁ。ルドラ・セレネディーって」


「確か、ガルフ君と同じフラベルト学園の学生だな」


「去年優勝したフィリップもフラベルト学園の生徒、だよな」


「ヘレネ・ブレヴァラって女子生徒も、どうやらルドラ・セレネディーと同じ、フラベルト学園に来た留学生らしいぜ」


「留学生か……そういえば、イブキって子も留学生だったか?」


「そうね。けど、ミシェラ・マクセランは普通にフラベルト学園の学生だし」


「そういえば、まだアドレアス様が残ってたよな」


一年生や三年生の試合はともかく、二年生の試合で勝利する生徒の内、大半がフラベルト学園の生徒であることに気付く。


「今年のフラベルト学園の生徒……ヤバくないか?」


(まぁ、こうなるよな~~~……うんうん、やべぇやべぇ)


観客の誰かが呟いた言葉を知ってか知らずか、イシュドも焼き鳥を食べながらやべぇな~~~と思っていた。


「ふふ、ややつまらない、ですか?」


「…………まっ、多少な」


友人たちの試合が始まれば、とりあえずテンションは上がる。


しかし、イシュドが見えてないところで何かあったのか……ガルフだけではなく、フィリップやイブキ……ミシェラたちまでもが、似たようなことをしていた。


(全員が、この舞台でそういうのが出来るってことは……まっ、あれだな。そんぐらい広がっちまったってことか)


他の学園から参加している生徒たちの中には、その学園……サンバル学園やライザード学園、エルフェラス学園の中では優勝候補だと盛り上がる学生たちもいる。


だが……その事如くを、フィリップたちは全ての手札を切ることなく、余裕を持って倒していた。


去年、イシュドはガルフの試合が行われる度に声を張り上げて声援を送っていたが、今回は応援こそしているが……逆に心配もしていた。


「とりあえず、ガルフがやり過ぎずにホッとした感はあるな」


「……最後に、闘気を使っていましたね」


「一撃で終わらせるにゃあ、ベストな攻撃だ。ちゃんと峰で叩き込んでたしな。ただなぁ……吹っ飛ばし方を間違えたら、もしかしたらがあり得るからな~~」


闘気を纏うことで身体能力、攻撃の威力が上昇する。


ただ、ガルフはそれだけに頼るほど弱くはなく、去年までと比べて一回りも二回りも身体能力が上昇している。


そのため、力加減……攻撃方法を見誤れば、腹にぶち込んだ一撃で殺してしまってもおかしくない。


「それにしても……私も二人が参加することを止めなかった身ですが……」


「今更な話だ。それに関しちゃあ、他の学園も薄々解ってたはずだ。事前通告がなかったってことは、それでも問題ねぇって踏んでたんだろうよ」


留学生として訪れる者たちは、基本的に他国で優れた成績、実力を持つ者が選ばれる。


そのため、普通に考えれば対峙した他の生徒が負ける可能性の方が高い、というのは解り切った事実。


一人ならばともかく、三人は多すぎるだろ!!! と、他三学園が抗議すれば良かっただけの話。

それに関してはイシュドも「仕方ないっちゃ仕方ないだろうな」と、特に物理任せでねじ伏せようとは思っていなかった。


「……去年の激闘祭では、決勝戦の二人がフラベルト学園の生徒。そして、エキシビションマッチではイシュドさんが圧倒的な力を見せました。その事実、光景に熱され、他の学園の方々も前に進もうとはしていたのではないでしょうか」


その成長幅が教師たちの予想を越えるものだったからこそ、他三学園が抗議しなかったのではないか。


そんなフレアの考えに、イシュドはなるほどなるほどと思いながらこれまで行われた模擬戦を思い返す。


(あいつらも集中してたことに変わりはねぇからなぁ………………言われてみると、ただ一年過ごしただけの上昇幅じゃねぇのかもな)


一年前の話ではあるが、他学園から参加する生徒たちの中で、ディムナ以外にもちらほらと見知った顔がいる。

去年参加できなかったが、今年は参加できた生徒もいるものの、去年参加した組は確かに強くなっていた。


イシュドがなんとなく感じた通り、彼らの上昇幅は、何年も教師をしている者たちから見ても、色々と期待が持ててしまうほどの成長だった。


「なるほどねぇ~~~…………いや、もう遅いか」


「? 何がでしょうか」


「差が広まった要因を上げるとすれば、一番デケぇのは特例で依頼を受けられることだろうな」


何度かガルフたちはイシュド抜きで依頼を達成してはいるが、それでもイシュドがいなければその特例が許されることは基本的になかった。


この世界ではレベルによって明確な差が生まれる。

本人の才能次第ではレベル差を覆すことも出来るが、フラベルト学園でレベルを積み重ねていた一年生たちは、全員が才能を才能で押し返すほどの力を有している。


(つっても、そこに関しちゃあ、学園側が許可しちゃったわけだしなぁ…………うん、しゃあねぇしゃあねぇ)


俺の知ったこっちゃねぇと思いながら焼き鳥をむさぼっていると、出入り口からアドレアスが現れ、黄色い歓声が闘技場を包み込んだ。

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