第十六話
「おい、オルスじゃないか。こんな夜にどうした?」
「ちょっと、貴族の人たちに呼ばれてな」
「戦争か?」
「いや、天気の話だ」
テッドは答えた。中に入ると、ウラシュを探した。
「なあ、なんで貴族がこんなに残っているんだ?」
「わからない。とりあえず、ウラシュ様を探そう」
二人は歩きながら、ウラシュを探した。そこへ、一人で歩くウラシュがいた。
二人は、周りに誰もいないことを確認にし、静かにウラシュの所へ寄っていく。
「ウラシュ様」
振り返ったウラシュは、少し驚いた表情をしていた。
「どうした?」
「無礼なのは承知の上です。新聞の事について、お話をする時間をいただけませんか?」
「……あの部屋に行こう」
「ありがとうございます」
ウラシュを先頭に、二人は少し離れて密談部屋に向かった。ウラシュが先に入る。すぐに二人も入った。ウラシュは椅子に座らず、立ち話を始めた。
「今日の一面のことか?」
「はい。予測が外れてしまったら、私達の責任になってしまい、誰も魔法を信じてはくれません」
「もう、昔の生活には戻れないのだな」
「備蓄でも、持つかかどうかわからない程、この天候は長引きます。所長が言ってました。その意見に私も賛成です。他の国々から、食料を分けてもらわないと」
「あの」
今度はオルスが前に出た。
「仕事を失っている人がいます。与えられているパンだって、腐っているんです。備蓄から、ちゃんとしたものを国民に分けてください」
ウラシュは静かに何度もうなずいた。
「そうか……」
ドアの向こう側からベルの音が聞こえた。
「一緒に来るがいい。上の人間達が、どんなことを考えているのか、知っておくといい」
ウラシュはドアを開け、玉座がある大広間へと向かった。そこには、祝勝会と同じように、多くの貴族がいた。みな、真剣に話し合っている。テーブルの上には、いくつものワインとビスケット。ケーキなどが置かれている。だが、貴族達は、それに手をつけようとはしない。置かれているだけだった。
二人はつばを飲み込んだ。何度も手を出そうとした。だが、それができなかった。
「これから、どうすればいい」
「魔法が何とかしてくれるはずだ。大丈夫だ」
わずかな話の内容を聞いているだけだが、誰も解決策を出していないのがわかった。
「国王、来場!」
静まり帰る大広間、そこに、国王が現れた。国王は、玉座に座ろうとはしなかった。玉座の前で、話を始め
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