第14話 鬼流の歓迎と初出勤
この作品は東方projectの二次創作です。原作をご存じの皆様方からすれば見過ごせない点が多くあると思われます。そう言った場合は作品を読むのを止めるか感想等で指摘いただけると助かります。
赤達三人は地底に到着すると勇儀達と出会った道、周辺に来ていた。赤は店の前で立ち止まりどうするべきか考え込んでいると、
「おい、赤!遅かったな。早く飲もうぜ!」
と、勇儀の声が店の二階から聞こえて来た。赤は勇儀を見上げ手を上げて答えると青達と店に入って行った。店に入ると店員の妖怪が待っており勇儀の連れかどうかを確認すると三人を案内し始めた。店員が案内した部屋に入るとそこは十人~十五人程度が集まり騒げそうな小宴会場だった。小宴会場には五つの座布団があり二個、三個と並べられている。二個の座布団の前には十種類以上の料理を乗せた黒塗りの配膳台がありその一つに小柄な鬼が座っていた。勇儀は窓際に座り外を見ながら酒を飲んでいた。赤達は部屋に入り座布団に住まると対面に座っている小柄な鬼が声を掛けた来た。
「あんたが勇儀を負かした人間だね?」
「まあ、そうだな。」
「私は『伊吹 萃香』見ての通りの鬼だよ。」
「俺は、、、(略)」
赤達の自己紹介がお互いに終わるとタイミングよく赤達三人の料理が運ばれてきた。三人の前に料理が置かれた後、萃香の方に酒瓶が十本近く置かれた。
「あんた達も飲みな。」
萃香が酒瓶を差し出してきたので赤は受け取り猪口に注ぎ青に回す。青も注ぎ終わると黄に回し黄は注ぎ終わると近くに置いた。全員に酒が行き渡ると勇儀も座布団に戻ってきて座った。
勇儀は赤に視線を向けると赤は溜息を吐きながらも猪口を持ち上げて音頭を取った。
「乾杯。」
「「「「乾杯!」」」」
赤に続き四人がそう言うと持っていた酒を飲み宴会?が始まった。青と黄は酒を飲みながら萃香の隣を陣取り萃香にどんどん酒を飲ませて行く。赤は二人を横目に自分のペースで飲み進めていた。勇儀は酒瓶を持って赤の横に座ると赤に話しかけて来た。
「赤、また力比べと行こうじゃないか。」
「断る。」
「腕相撲でもいいぜ?」
「断る。」
「一気飲み競争はどうだ?」
「断る。」
「、、、。」
赤は勇儀の誘いを悉く断って行く。勇儀は少し寂し気な雰囲気を少し纏わせるが酒を飲むとそれも吹っ飛び楽し気に飲んでいく。赤も少しの罪悪感を自覚しているのか、勇儀の酌は断らずお互いに酌をし合い酒を飲んでいく。青達も萃香の飲むペースに合わせて飲むためかなりハイペースで酒を飲んでいく。
それから一時間後、部屋では酔い潰れた青と黄が端で寝ており、赤は鬼二人と対面に座りながら酒を飲み続けていた。赤は持っていた酒瓶が空になると立ち上がり勇儀達に声を掛けた。
「そろそろ、帰る。」
「え~、まだ飲めるだろ?」
「飲めると終わりは違うぞ。」
「もう少し飲もうぜ、赤。」
「断る。流石に体が火照って来た。」
赤はそう言うと寝ている青と黄を担ぎ上げると小宴会場を出て行った。襖を閉じる寸前赤は勇儀達に、
「星熊達もほどほどにしておけよ。機会があればまたな。」
と、言い残し襖を完全に閉じると家に向かって歩き始めた。勇儀達は赤達が帰った後小一時間飲み続けたがいつもより早く店を後にした。
翌日、赤は青の部屋の前で青に声を掛けていた。
「青、起きろ。朝だぞ。」
「、、、、ん~!、、、、。」
「青、今日から仕事だろ?起きないと遅刻するぞ。」
「、、、ん~。、、、、ん?、、、、、、、!!!やっば!」
赤が青を起こそうと声を掛けていたが全く反応が無いため、赤は重要な今日の予定を言うと、青は跳ね起きドタドタと慌ただしく動き始めた。赤はその音を聞くと青に声を掛けるのを止めリビングに戻って来た。リビングには机に伏せている黄の姿があった。黄は酒には強いが二日酔いが酷いため飲みすぎないと苦しむ体質だったのだが昨日は萃香に流され飲み過ぎてしまったことで現在、頭痛と死闘を繰り広げている。赤は黄を気にかけながら朝食を盛り付け配膳していく。準備を終え、リビングに来た青は朝食を見て疑問を口にした。
「今日は、品数多いですね。どうしたんですか、兄さん?」
「ん?ああ、お前たちが昨日飲み過ぎていたからな。二日酔いに効果のある食べ物を使って食べやすい様に小さくしたせいだな。量は変わらないから大丈夫だと思うぞ。」
赤の言葉に青は納得して頷くと椅子に座った。赤も配膳をすべて終えて座るとようやく黄が顔を上げた。顔色は少し悪いが不調ではない。黄が顔を上げると赤は手を合わせて、
「いただきます。」
「「いただきます。」」
赤がそう言うと青達も続き食べ始めた。赤と青は普通に食べ進めるが黄はたまに頭を抑える仕草を見せながら朝食を食べ進める。
数十分後、全員が食べ終わり黄と青が机の上の片づけを赤が食器の片づけを分担して行うと三人一緒に家を出るとそれぞれ職場へと向かった。
赤は永遠亭に向かう途中にある迷いの竹林を永琳に教えてもらった方法で進み迷うことなく永遠亭に到着した。赤は安堵しながら永遠亭の中に入り受付の準備を始めた。数分経ち受付の準備が節目に差し掛かった位の時に診察室の方から鈴仙がやって来た。赤は手を止めて鈴仙の方を向くと鈴仙は目を赤く妖し気に光らせながらこちらを見ていた。赤は反射的に鈴仙から視線を逸らしながら声を掛けた。
「優曇華院、おはよう。今、受付の準備中だ。」
「え!赤さん。驚かせないでくださいよ。不審者だと思いました。」
「すまん。次からは気を付ける。」
「いえいえ、こちらこそすみません。」
鈴仙は赤だと分かるとホッと息を吐き警戒を解いた。それと同時に赤く光っていた目も戻った。赤は視線を逸らすのを止めると鈴仙は「アッ」と呟き赤に連絡した。
「そう言えば、師匠が赤さんを呼んでましたよ。」
「そうなのか、何処に居るんだ?」
「奥の診察室に居なければ昨日の居間です。」
「分かった向かおう。」
赤は鈴仙の話を聞くと準備の続きを諦め奥の診察室に向かった。
奥の診察室に向かうと永琳は机周りの書類を整理していた。赤は待つか話しかけるか少しだけ考え話しかけた。
「八意、何用だ?」
「ん?ああ、赤ね。ちょっとした相談よ。」
赤に話しかけられた永琳は手を止め、赤を診察室の椅子に座るように促しながら質問に答えた。赤が座ったのを確認すると自分も椅子に座り用件を話し始めた。
「赤の仕事内容についての相談よ。今の永遠亭には私が行う診断・治療・製薬と鈴仙の往診・受付・処方の6種があるの。」
「つまり、そのうちのどれかを俺が担うって話か?」
「その通りよ。私の中では診断・処方を任せたいと思ってるわ。」
「分かった。俺はそれで構わない。が、今のやり方はやり難くないか?」
赤は永琳の分担に素直に頷いたが、赤は永遠亭に初めて来たときから思っていたことを口にした。
「どういう事?」
「今のやり方は効率が悪いだろ?」
「、、、、そうね。」
永琳は赤の言葉に心当たりが有るのか言い淀みながらも肯定した。
「人手が少なかったと言うのも理解できる。だが、このまま続ける理由が無い。」
「そうね。でも、どうするの?一目で患者の容態を診るなんて無理よ?」
「だから、診察って仕事があるんだろ?」
「なるほど。そう言うことね。理解したわ。で、具体的にはどうするつもり?」
永琳と赤の意思が一致し、どんどん新体制への準備が進んでいく。永琳の疑問に対し赤は、
「患者を記録し、患者一人一人の治療・診断履歴を作る。」
「なるほど、処方した薬などをまとめる事で診断等の時間短縮と処方する薬を変える訳ね。」
「そうだ。そして、診断結果をまとめる用紙を作る。」
「情報共有を紙で行い分かりやすく正確にするって事ね。診断書から症状の度合いを判断して軽度の患者は薬の処方のみで重度の患者を私が治療するってこと?」
「そうだ。これなら、効率よく患者を捌ける。ただ、俺は八意の作れる薬を知らない。そして、逐一、薬を作っていると今までと同じだ。」
「なら、課題は薬の在庫とお互いの理解って事?」
「そうだな。」
永琳と赤は具体的な改善案を前に課題を立てていると鈴仙がやって来た。
「お話し中にすみません。師匠、赤さん、そろそろ開ける時間です。」
「そうか、永琳昼時にでも話そうか。」
「そうね。今日の所は今のままで行きましょう。」
赤と永琳は話を打ち切り、永琳は書類の整理を軽くだけ済ませて診察室を片付けた。赤は診察の勝手が分からないことを伝え鈴仙の補助として受付を手伝う事となった。
時が経ち昼前、午前の患者の多くは定期受診と薬の処方を求めた者だった為、そこまで忙しくなく赤は受付周りの整理や書類に目を通しておく作業がほとんどだった。
赤は数人患者が残っている状態で休憩を貰った。何故かというと、永遠亭の昼食係に任命されたからである。赤は永遠亭の奥にある生活用区画の調理場で料理を作っていた。
赤が料理を作り終えた頃、丁度良く永琳と鈴仙が午前の診察を終え居間に座っていた。赤は素早く盛り付け鈴仙の力も借りつつ運ぶと食べ始めた。
全員が昼食を食べ終わると鈴仙が片づけを引き受けたことで赤は居間でゆっくりと休憩していた。赤と同じように休憩していた永琳は赤に話しかけた。
「赤、今朝の話の続きなのだけど。」
「ああ、改善の課題だったよな。」
「ええ、思いつく限りだと人里で定期的に蔓延する感染症の薬や睡眠薬とかの常用薬を在庫として置いておく位だと思うんだけどどうかしら?」
「そうだな、、、、ちょっとした傷を直せる回復薬とか栄養を補える薬とかも良いかもな。」
「なるほどね。他の薬はどうするの?」
「強力な回復薬なんかは緊急用にいくつか用意しておけばいいと思うぞ。」
「確かにね。診断書とか記録とかはどうするの?」
「空き部屋あるか?あるなら、蔵書室を作るのとできれば薬の保管をする部屋の二つが欲しいな。」
赤の言葉に永琳は少し首を傾け疑問と共に答えた。
「二つなら空き部屋を用意できるけど薬を保管できる部屋はいくつかあっるわよ?」
「そうなのか?なら、保管用の部屋は要らないが俺みたいな素人が分かるようにかなり細かく仕分けるぞ?」
「、、、、、、なら空き部屋用意するわね。」
赤の言葉を聞いた永琳はそそくさと居間から逃げると午後診察の準備を始めた。
午後は鈴仙が往診に向かうため午後の受付は赤が一人で受け持つことになった。しかし、午後は比較的患者が少ないため赤一人でもどうにかなるとの判断を三人ともがしたので赤は一人で受付の書類を整理していた。すると、一人の男が永遠亭に駆け込んできた。
「先生はいるか!」
「どうかなさいましたか?」
「ん?アンタは誰だ?」
「ああ、自分はここで雇われている者です。」
「そうなのか。って、そんなことしてる場合じゃない!八意先生は要るか?」
「いるが。どうした。」
「俺の、薬が無くなったんだ!」
「は?いつも飲んでたら無くなるだろ?」
「、、、、確かにそうだ。」
「あほか?お前。」
あまりにも勢いよく駆け込んできた男の言い分はあまりにも馬鹿な事だった。詳細を聞くといつもは無くなる前に新しい物を貰いに来ていたが今回は都合が合わず無くなるまでこれ無かっただけらしい。赤は呆れつつも業務だと割り切り男に質問した。
「あんた、名前は?」
「ん?何でそんなこと。」
「あんたの身元が分からないと薬も渡せないだろ・」
「確かにな。俺の名前は『根炭 灰太』だぜ!」
「分かった。確認してくる。」
赤はそう言い残し根炭を残し奥の診察室へ向かった。それから数分後薬の入った紙袋を手にした赤が受付にやって来た。
「待たせたな。これで大丈夫か?」
「おう、バッチリだぜ!」
「そうか、金額は――――円だ。」
「これで、大丈夫か?」
「ああ、丁度だな。」
赤は金額を確認すると根炭に薬を渡し、金を片付けた。薬を受け取った根炭は一時間程度寛いで帰って行った。
それから数時間後、日が傾き空が赤く色づき始めた頃赤は永遠亭を後にした。
お久しぶりです。白黒原色と申します。私は帰って来たああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
本当に申し訳ございません。新生活って奴にやられました。これからも不定期に頑張ります。何卒、よろしくお願いします。さて、飲み会についてです。赤は酒に超弱くて二日酔いも酷いです。青は酒に弱いですが二日酔いは全くないです。黄は酒に強いですが二日酔いが超酷いです。次に次回は青と黄の初出勤を書こうと思ってます。分けるか分けないかは執筆中の自分に全力投球!です。




