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常用葬  作者: トシ
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3/4

3 もうわからない

「はぁ」



ため息もでる。


あの日からもう5年も経つのにまだ夢に見る


あの日、私は奇跡的に助かった。


しかし高校は行けず、犯人もわからず仕舞いだった。


家の鍵を開けて、外に出る。


家といってもオンボロな汚らしいアパートで、ヤクザが訪ねてくるような意味のわか


らないボロ屋だった。


駐車してある車に乗り込む。


安いのでとりあえずで買った牛がロゴの車


3万円という意味のわからない値段の車。


あの日から、私はわからなくなった。


ご飯を食べても風呂に入ってもよくわからない。


何を自分が感じているのかわからなかった。


金の源はヤクザの使い走りだ。


それしか私にはなかった。


謎の注射器を指定された住所に届ける。


なぜこうなったのかはよくわからない。


今日も運転していく。


今回の住所は4回ほどいったことがある。


子供がいる家で、それの母親と思わしき女は腕に注射器を刺したまま応対してくる。


今回も同じことだった。


車から降りて、チャイムを押す。


5分待っても出なかった。


よくわからなくてチャイムを連打した。


よくみるとドアが半開きだった。


もうちょっとけてみると、女の子がうずくまってないていた。


その子は学生服を着ていた。



「大丈夫?母さんいる?」



そういってみた。


さっさと渡して帰りたかった。


その子は奥の部屋に指を刺した。


そっちの方に土足のまま歩いていくと、異常に蠅が多い部屋があった。


その部屋からは手が伸びていて、そこには無数のウジが湧いていた。



「あ〜なるほど」



事を察した私は玄関にいる女の子の方に歩いて行った。


私はその子の腕を掴んだ。


女の子は私が腕を掴んだ瞬間に一瞬体を震わせ、怒りと悲しみに満ちた顔で言った。



「私もお母さんみたいにするの」



その顔を見た時、なんだか少し暖かい気分になった。


わからない。


私に嗜虐趣味はないし、同性愛もない。


よくわからなかった。

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