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7 ないしょ話

 7

「やっぱり、プロにやってもらうと違うわね~」

 

 デパートの化粧品売り場で、新庄さんに化粧の手順や道具の使い方をレクチャーしてもらった後、リエさんが必要と言った化粧品を購入し、さらにドラッグストアと100円ショップで「コスパ抜群」の化粧品と化粧道具を買い、ようやく喫茶店に落ち着いた。


 お店以外で化粧をしているのが、なんだか恥ずかしかったが、リエさんはしきりに新庄さんのテクニックと、私の女の子の顔をほめてくれた。


「こんなことなら、もっとかわいい服を着てくるんだったな……」


 まさか、こんなにきれいにメイクしてもらえるとは思っていなかったので、いつも大学に着て行っているような、ユニセックスな感じの服装だったのだ。


「そうねぇ。エリカちゃんかわいいんだから、普段からもっと女の子っぽい服、着たらいいのに」


「いや~、さすがに大学では、男子学生ってことになってますし、女装はちょっと……」


「ふーん、普通にモテると思うんだけどな~」


 リエさんは、しばらく考えた後「エリカちゃんって、どこの大学行ってるの?」と聞いた。


「あ、S医大です」


「医大? お医者さんになるの!?」


驚いて聞き返すリエさんに、「ええまぁ、なれたらいいなー、とは思ってますが」と、言葉を濁す。


「医大って、卒業までに何年通うの?」


「6年ですね、順調にいけば」


 リエさんは「6年も!」と言って絶句した。


「私なんて、勉強嫌いだったから、やっとこさ高校出たっていうのにねぇ」


 リエさんがしみじみと言う。


「じゃあ、6年間、学校では男の格好で通すんだ」


 リエさんの、何気ない一言に私はドキッとした。


 そうか。そういうことになるのか。


 そりゃあ私だって、かわいい服を着て、きれいにメイクして学校に行きたい。


 でも……


「リエさん、ちょっと教えてほしいことがあるんですけど……」


「ん? なあに?」


 アイスコーヒーのストローから口を離して、リエさんが私を見る。


「いやー、ちょっと聞きづらいというか、なんというか……」


 私がもじもじしていると、リエさんは笑って「いいよー、何でも聞いてよ」と言ってくれた。


「じゃあ…… その、おっぱいのことなんですけど……」


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