第二十二節 二人で食べる食事
強行軍、強行軍
とにかく時間を進めるんだ!
文章を強化補正するのは、後からでも出来る!
なんだか良い夢を見た気がした…
だが起きた時には、何を見たのかさえ覚えていない。
夢なんてそんなモノだった。
ともかくクライドは起きて、ここに来ての五日目を始めるとする。
昨日はどえらい話を聞かされて、緑髪のプリメーラを
どうも汎銀河帝国皇帝陛下の命令で嫁にしなければならないらしい
という事になった。
いや冷静になって昨日の事を思い出すと
自分が何を今、考えているのかさえ良く分からない。
だが、確かにまともな神経を持っているなら…
こんな光の存在だろうが、美少女と寝食共にしている状況で
テメェそれで夫婦状態じゃねぇって言うのかよ!
という皇帝陛下の御指摘は、確かにそうだなぁ…とは思う。
とは言っても今日でようやく五日目の開始だ…
理屈で状況批判は分かっても感情の方が納得しない。
それが今のクライドの心持ちだった。
ともかくまずは朝食を食べよう…
そんな普通の事を始めようとしたのだが…
「そうか…味覚も…今までは無覚だったものな…」
と、いきなり朝一番に合体…というか憑依してきて
体の神経を乗っ取られたクライドは
プリメーラが興味を示した『朝食』を
文字通り、一緒に食べることになった。
シードが作った、空中におもむろにできるレーション。
それを皿の上に並べられて、何の気無しに食べるクライド。
しかし…
『何これ!?ん!?ん!?
これが、美味しいって事!?』
と触覚を楽しむだけのつもりだったプリメーラは
始めて知る『味覚』にそんな歓喜の声を上げた。
ただしクライド的には自分の体の中から
女の子の透き通った声が響くのはかなり奇妙な状況であったが…。
「うん、まぁレーションといえども
どんなモノでも平均的に美味しいと感じれる様
味が調整されているからねぇ…
美味しいは、美味しいんだよな…」
言ってクライドは彼女の食事への感想に同意する。
しかしクライドにとっては、
平均的に美味しいだけのレーションは味気ないものだった。
昔取った杵柄…というか、つい最近までの事だったからこそだが
後方勤務担当の奴らというのは、持て余す暇な時間を
如何に人間味溢れる生活感を作り出すか?
という事に心血を注ぐ連中なのだ。
なのでクライドも御多分に漏れず、後方勤務時代には
レーション調理で仲間内と覇を競い合ったものだった。
班ごとに分かれての調理大会を定期的にやっては、
優秀料理を互いに競い合い、
そして優勝食は期間限定定食の栄冠を勝ち取ったりして
基地のみんなに愛食された事もあった。
そういう経験を持つ者としては、こんな扁平なレーションで
満足されては如何なモノかと思わざる終えない。
「うん、朝食はもう終わらせてしまったけれど
昼食は俺が作ろう…
シード、レーションを素材レベルまで落としてくれないか?
それと調理器具とか作れないか?」
そう言い出すクライド。
『素材レベル?調理器具?
手料理でもするんですか?』
そんなクライドの言葉に思惑を尋ねるシード。
「おう、それなりに自信はあるぞ!
こんなレーションの見本みたいな料理より
手作りの方が好きなんだよ、俺は…」
シードの問いにそうクライドは応えた。
『へぇぇ…男の人が手料理とかですか、
それは何か残念な感じもしますが…
ともかく、このレーション食で何か不満が?
味付けは十分だったハズですけれど…』
とシードが自分の調理に感想を添えるが…
「ああ、味は美味しかったけどな!
でも食事ってのはもっとだな…
情緒も含めて作るモノ、食べるモンなんだよ
完成された卒のない四角の栄養固形なんかよりも
誰かに驚いて貰える、楽しい形の方が料理は美味しい…
そう思っているんだがね…」
そのシードの言葉に笑みを浮かべて応えるクライド。
『ほぉ…
誰かに驚いて貰える楽しい形の方が料理は美味しい…ですか…
という事は、姫様に手料理を振る舞ってくれるという事ですかね?』
そんなクライドの言葉にその部分を尋ねてみるシード。
「おう…そういう事になるかな…
でも、そうじゃないとな!
料理ってのは一人で食べるよりも二人以上で食べるのが
美味しいし、楽しいんだよ…」
そう言って、あの宇宙基地で共に意味の無いトレーニングを繰り返しては
料理大会で仲間として協力し合った、今は亡き戦友達の事を思い出して
互いに作った料理を笑いながら食べていた、
あの糞ったれな軍務生活の事を思い出す。
戦友
互いに軍人の底辺だったが、間違い無くそれは戦友だった。
『まぁそういう事なら、
素材は昼に作るとしても、調理器具くらいは今作りますかね~』
と、何か賦に落ちたらしく、シードはその場で調理器具を作り出す。
目の前に物質のガスのようなモノが周囲から流れて来ては
それがある中心に飛んでいって、中心の核体であるモノに付着していっては
形在るモノに膨らんで変わっていく。
レーションの時と同じだったが、
そんな感じで今度は金属系の調理器具が作られていった。
「なぁシード…その空気中に物体が出来るのって
どういう原理なんだ?」
呆然とその光景を見ては、不意にそれを尋ねるクライド。
『ええ?どういう原理って言われても…これは
モリィキュラービームコンストラクター
(Molecular Beam Constructor:MBC:分子線構築法)ですが?』
クライドの何気ない質問に、そう答えるシード。
「は!?
これがMBC!?
ちょっと待って!! MBC装置って
こんな球体チャンバーにハリネズミみたいにトゲトゲの
セルユニットがいっぱいあって
中央球体は真空引きする必要がある装置じゃなかったか!?」
シードの応えにクライドはクライドの知っているMBC装置…
後方勤務の基地内で修理工房で動いていたそれを思い出して
シードに問いかけた。
『ああ、まぁ古典的にはそうですね…
複数セルユニットに高温ヒータ加熱し、
金属素材とかを分子線ビームにして分子線シャッター開閉で、
真空引きされた高熱核体に分子線ビーム蒸着していく…
それが確かにMBCの古典的な構造です…
ただ…我々の技術になると、場の制御のレベルが違うので
電磁波でマイクロ波加熱して分子線ビームにした素材気体を作り
流体制御で空気流体を制御して空気の中を移動させて、
核体付近の成長海面だけを真空化させて、蒸着構築していくんですよ。
古典装置の様な金属フレームによって空間境界面を作るのではなく
場の高電圧高磁圧勾配での層空間で空間境界面を作るので
通常大気中でMBCを実行する事ができる…
ま、それが複素結晶の基本的な能力ですね』
と、クライドの質問に淡々と答えるシード。
「ええええええ……
複素結晶って大気中でMBCが出来る装置の事なの!?」
シードの説明で複素結晶を万能機械と言った理由が
なんとなく分かったクライド。
『別にMBCが出来るだけってわけじゃなく
場の制御が出来るから、結果的にMBCも出来るわけで
複素結晶は、場を任意制御する装置の事です。
ただまぁ、現実空間においては、MBC的に動かすのが
複素結晶が複素結晶として分かり易い挙動ですけどね…』
シードはそう素っ気なくクライドの言葉に
厳密な複素結晶の解説を添えた。
「ふーん、
どうやって大気中で、それをするのかよく分からないけど
すげーんだな…複素結晶って…」
クライドはそんなシードの説明で、何かよく分からない
不思議結晶の事が多少は理解出来た。
多少でしかなかったが。
クライドはまだその時は、それが人間の体に組み込まれたら
どういう事になってしまうのか、思いつく事さえ無かった。
『うー! なんだかクライドとシード
二人で物凄く仲良くなってない!?私を差し置いて!!』
そんな二者の会話に付いて来れなかったプリメーラは、
一見仲良く会話してる様に見えたシードとクライドに
ふてくされるのだった。
「どうですか~御姫様~~?
今日の感覚訓練は~~」
ただ棒立ちしてプリメーラに憑依される『触覚』訓練を
今日も続けるクライド。
中々、感覚等というモノを一日程度で習得するのは難しいモノで
昨日から継続して、大気を感じるという事だけを楽しむプリメーラ。
しかし、今日は昨日ほどは混乱していなかった。
『うん…ちょっとずつ慣れてきた…
凄いね!
世界があるって、こういう事だったんだ!
風の音と風の感覚が一緒に来るの!
風って、音だけじゃなかったんだね!』
そう、ようやく感覚に慣れてきて、風を強く感じるプリメーラ。
そんな彼女の何気ない言葉に思わず肩を上げるクライド。
風の音がして風を肌で感じるのなど、当たり前の事だと思っていた。
だから、その2つが同時に起きる事が目が輝くほど新鮮な事だと言われると
自分が如何に自分の感覚が当たり前の事に思っていたのか
その盲点を気付かされて気恥ずかしくなる。
クライドは、人間というモノは、
自分なりの見解ではあるが『こんなモノだろう』という思い込みの境界範囲を、
今まで生きてきた感想で勝手に作り上げていたので
それがプリメーラの言葉を聞く度に壊される事が不思議と快感だった。
人間とは何だろう?
改めてそれを自分に自問してしまうクライド。
だからこそ、プリメーラの世界も、もっと知りたくなった。
『無触覚』という世界を、である。
それが相互理解だと思えたので、クライドはシードに頼んで
『無触覚』近似の感覚を、また作って貰ったのだった。
そして…
「うぇぇぇぇぇ……」
実際に吐きはしなかったが、…というか吐き気の感覚を
シードに緩和して貰ったので
なんとかそこまでは行かなかったわけだが
素晴らしい世界を味わった後に、元に戻った時の吐き気に苦しみ…
視覚と聴覚のみという恐るべき世界を再実感して悶えるクライド。
横に転がって悶絶するクライドをプリメーラは心配そうに見ていた。
『そんなに無理して姫様の感覚を知ろうとしないでもねぇ…
姫様はこの感覚空間に耐性があるからどうとでもなるのであって
普通の人間の貴方がこの世界の感覚に入れば
そんな悶絶状態になりますってば…』
と、体調調整をしながら呆れるシード。
「まぁこれから嫁さんになる人の、寂しい世界ってのは
旦那はより知っとくべきだろう?
感覚が一方通行なのは良く無いからな…」
とシードのコメントに空元気を出してクライドはそう返す。
『それは殊勝な心がけです』
そんな二人だけが分かる笑いに、二人だけで笑って
吹いている風とそれに舞う木の葉を見つめるクライド。
側に寄り添っていたプリメーラは、何の事か分からず
首を傾げながら目蓋をパチパチと開閉するだけだった。
「さて、ちょっとクライドさんの良い所
見せましょうかね!」
と言って男用のエプロンをしてはレーション調理を始めるクライド。
『筋肉質な男性がエプロン似合っているのは
あんまり美しくないですぞ…』
シードはそんな不思議な気合いが入っているクライドに
率直な感想を入れてみる。
「うるさいよ!」
そんなシードのツッコミに肩を上げるクライド。
『うん?うん?これから何が始まるの?』
プリメーラは状況が飲み込めずクライドの不思議な姿に
それを尋ねるしかなかった。
『まぁまぁ姫様…
クライド氏が姫様の事を心底思ってくれて
これからパフォーマンスしてくれるというんです。
ここは黙って見ていようじゃないですか…』
『パフォーマンス?』
『そう、姫だけの為のパフォーマンスです』
と状況が飲み込めないプリメーラに上手い事を言って見物を促すシード。
そんな二人の会話を横で聞いて苦笑しながらクライドは手料理を作り始める。
焼く前の自由変形できるペースト状のレーション素材に対して
それを手で形を作って、味気ない四角のレーション素材を
ヒラヒラや丸形の形に整形しだすクライド。
ビタミン系の素材は調理器具を使ってサラダ風の形成を作り
一本の四角いレーションを食べれば事足りる万能食材を
バラバラに分けて1つ1つを綺麗に盛りつけしていく。
タンパク系の食材は形を作った後には、
熱器具で焼き、芳ばしい香りが立つようにしていった。
その鮮やかな手際を見て、無知なプリメーラはただ単純に感動し
シードはシードで、これは相当手慣れている…と形成技術の技に感嘆する。
その次の瞬間にみんなに記憶の一部が蘇った。
(「よし、今日は兄ちゃんが手料理作ってやるかんな!」
「やった!お兄ちゃんの久しぶりの手料理を食べれるんだね!
でもお兄ちゃん、男の癖に、こんな事ばっかり上手くなって…」
「言うなよミリネ…しかし勤務先じゃこういう事、喜ばれるんだぜ?」
「ふーん、じゃぁ今度は私が手料理を習って
お兄ちゃんに御馳走してあげようかな?」
「お、いいねぇ…、やっぱ手料理は女の子が作った方が
絵にはなるかんな…」
「そう?えへへ…
じゃぁ今度、お兄ちゃんが来るまでに私練習するね!」
「おう、楽しみにしてるぞ、ミリネ…」
「前線部隊が帰ってきたぞ…
だが…その…クライド…マーカス達の戦艦は…」
「まさかマーカス達が死んだんですか!?」
「直撃だったそうだ…一瞬で、あの世に行ったとよ…」
「そんなっ!あいつ等、俺達のチームの特性サラダ
絶対に食いに帰るって言ってたじゃないですか!!」
「そうだな…ああ…
食わせてやりたかったな…俺達の今回の新作…」
「畜生っ! どうして俺達は後ろにしか居られないんですか!!
俺達だって同じ戦友じゃないですか!
なのに、俺達はずっと前線の奴等を見送るだけだ!!」
「後ろの基地が前の奴の補給を充実させられにゃ
前に出て戦う奴だって、ロクに戦えないだろう!?
俺達の仕事を低く見積もるなクライド!!
戦艦には帰る基地が必要なんだ!!」
「分かってますよ!!
分かってますけれど…それでも!!」
「ああ、そうだな…料理が上手くなるよりは…
あいつ等と同じ様に、前線で弾を撃つのが上手くなりてぇよな…」)
その記憶が三人の中に蘇る。
その記憶が蘇ってシードはクライドの手料理技術が
かなりの腕である理由が納得できた。
明日、会えなくなるかもしれない者達へのだから、心からの出来る事。
それが手料理程度でしかないから
彼等はそれに心血を注いで腕を磨いたのだ。
それはただ慣れているという事だけではなく
生きている事の喜びを、死の境界線で見つけようとする
必死な人間達の姿であった。
記憶の奔流に魂が潤みながらも、しかしだからこそ心を尽くすクライド。
盛りつけには更なる気合いが入った。
「はい、出来上がりです…
汎銀河帝国の御姫様という高貴な方のお口に合うかは、
自信がありませんけれどね…」
と盛りつけを終えて、皿をプリメーラの前に出すクライド。
『わぁ!?何これ!綺麗な料理!
美味しそう……
…?
美味しそう?…なんでそう思えちゃうんだろう?』
そんなクライドが出したレーション調理料理の品々を見て
直感的にそう思える言葉を口にしたプリメーラ。
しかし次の瞬間に、朝に「味覚」を知ったばかりなのに
味覚の感覚をよく知っているとばかりに思えた自分の感性に首を捻った。
そう疑問に思えたのだが瞬時にその疑念も消え、
ともかく食べてみたいと思う彼女。
『まぁいいわ…ともかくいただきまーす…』
と言ってそれを手にしようとしたものの…
『あ…』
出された料理を手で触れようとして自分の手がそれに触れれない状態になる。
その様を見つめるプリメーラ。
クライドとの感覚共有によって、
触るという感覚が概念的に身に浸透してきたので、
自分の体のままでも出来るのだと錯覚してしまったのだった。
「ふむ…そういや、幾ら作っても
俺に憑依して食べてもらわにゃ、食べれないんだから…
俺が俺の為に作ったのと、さして変わらなかったか…」
と、その様を見て苦笑してコメントするクライド。
『いやいや、クライドさんが姫様に食べさせてあげたいから
作った料理でしょう?
なら、食べるのが同じなっても
これは姫へのお持て成しですよ…
さぁ姫、せっかくの料理です…
クライドさんの体の中に入れて貰ってお食事にしましょう』
そう言ってシードはプリメーラを促した。
『う、うん…そ、そうだね…
えっと、クライド…一緒に食べていい?』
シードにそう言われてプリメーラは少しだけかしこまり
上目使いにそう言ってクライドに尋ねた。
「何を今更…
昨日も今日も、今までも
ずっと一緒に成って感覚を共有してきたじゃないか…
自分で作ったモノを自分も食べるのが少し間抜けなだけで
そこら辺の奇妙さ以外は、問題無いよ…
どうせ、一人前しか作ってないんだし…
一緒に食べようか…プリメーラ…」
そう言ってクライドは、さぁばっち来いとばかりに
両腕を広げてプリメーラが体に入ってくる事を迎える。
『ありがとう!クライド!』
そんなクライドの快諾に
心から喜んでクライドの体の中に入って行くプリメーラ。
そして二人は文字通りに、一緒の食事を始めた。
『美味しい…何だろう…
これ、朝食べたのより断然、美味しいよ!』
プリメーラはクライドの作った料理を食してそう嬌声を漏らした。
「いや、まぁレーション食材の味は
元々、美味しくなる様、調整されてるからねぇ…
焼く系をしくじらない限りは、どう作っても味は上手くはなる。
だから形や香りとかで旨みを作るのが基本なんだよね…
美味しいは、味そのものだけじゃないんだな…
ただ、これより味そのものを美味しくさせるには、
もう味のレシピをMBCで調整して作るとか
ハイテクニックの世界になるけどね…」
とクライドはレーション料理の美味しさの基本を語りながらも
更にその上、大会で優勝するために、テンプレートの味レシピではなく
秘伝の味合成を作りだしていったチームの事を思い出して、笑ってみた。
どうにも元々のレーション素材にある、味付けの『平均的美味しさ』
という奴は長々と食べていると飽きが来てしまい、
独特の味や食感という奴が、やがて欲しくなってしまうモノだった。
そこで、どんなモノでも構築できる装置、
MBCを使った調味料の開発という方向性になって
味覚成分のデータベースを元に、レーションでは採用されていない
食体を作るという流れが料理大会では過熱したモノだった。
開いてるMBC装置を、そんな事に使うのはアレではあったが
前線兵にとって戦闘士気の維持は重要なモノであり、
あの基地のあいつ等の料理は上手いよな…と言わせる事
俺達の基地に生きて帰ってもう一度旨い飯が食いたいよな、
と言わせる事は、クライド達の生き甲斐になっていたのだ。
そしてそれは、意外に戦線を膠着化させるのに
縁の下の力持ちにもなってもいた。
前線の兵士達は決して、そんな後衛を馬鹿にはしなかった。
帰るべき嬉しい所がある。
それで十分だと言ってくれた。
それだけはクライド達にとっては救いだった。
それを不意に思い出す。
『でも…よく分からないけど…
朝と今、初めて食べた食事なのに…
何でだろう…何だか泣きそうになるほど…
美味しい…』
そうプリメーラは目を輝かせて言う。
「ふーむ、この程度の手料理で感動して貰えるんなら
作ったかいはあって嬉しいですが…
料理人魂としては、逆に不満になりますねぇ…
次はMBCを使っての秘伝の味レシピを作り出すとか
やってみたくなるな…
俺達、チーム:ウェスヴァリアの実力がこの程度だと思われたら
あの、みんなとの研鑽の日々が哀しくなるしな…」
とプリメーラの手放しの賞賛に、しかし満足しないクライド。
汎銀河帝国の姫様に喜ばれたのは普通に嬉しいが、
こんなレーション食材の規格化された味を、
素晴らしい味だと思われては
料理の素敵らしさなど無くなったも同然である。
木のログハウスにあんな無骨なハリネズミの様な
MBC装置を作って貰うのはどうなのか?
と思わなくもないが、そこは「生きている楽しみ」という奴だ。
料理用の部屋を作ってみてはどうか?と考え
プリメーラとの食事を楽しみながら、それをシードに話すクライド。
『うーん…まぁいいですけど…
それではクライドさんは…姫様の主夫ですなぁ…』
そんな提案を聞いて、呆れてそう言うシード。
「なんか、そう言われると、
男としてはそれはどうなのか?って
俺も思ってしまうけれど…
それでも、ただのヒモをしてるよりは、
間違い無くそれできたら、何かしてる気にはなれるしな…」
とクライドはシードの辛辣な意見にそう返した。
『まぁ…何かをしてるってのは精神衛生的に良い事ですよ…
分かりました…
適当にレイアウトとか考えて、そんな装置を作りましょう。
姫様が料理を食べて笑顔を浮かべられるのが見れるのは
私としても嬉しいですしね…』
そう言ってシードはクライドの提案を快諾したのだった。
そして昼が始まり、昼の『触覚』訓練に没頭するクライドとプリメーラ。
少し早い気もするが、ただの棒立ちから少し『歩く』までやってみる。
何でも無い事であったが、それでも生まれてくる感覚…
本当の所は『思い出してくる感覚』に、一喜一憂するプリメーラ。
そんなたわいない事で、一々、笑顔を浮かべる彼女を見ていると
幽霊に憑依されるなんて頓狂な事も、やって良かったなと思うクライド。
少なくとも今の彼女はクライドが記憶の中で見た
宇宙を虚ろに見ていた、空乏の様な心の少女ではなかった。
生きて世界を感じている事を喜んでいる、とても美しい少女であった。
そんな美しい少女を見れば
男としても人間としても嬉しいのは当然だった。
と同時にその様を見て胸を痛める。
こんな笑顔をずっと見たかった。
こんな綺麗な笑顔をずっと待ち望んでいた。
自分の妹に。
そんな見たかった笑顔を、違う少女の笑顔で見つけた事に
それを喜んでいいのか、そんな運命の皮肉に腐った方が良いのか
クライドは戸惑った。
この代償行為から生まれる気持ちは
愛情という言葉に合致するのだろうか?
それがクライドにはさっぱり分からなかった。
二人で訓練する『感覚』の世界。
その大地に吹いてくる風が冷たかった。
昼の訓練も終わり、夕方。
またクライドはプリメーラの為に手料理を作る。
とは言っても秘伝の味を作るとかは、
流石にまだシードも装置のレイアウトを考え中だったので
昼と同じ様に、レーション素材からの調理であったのだが
初日は、そんな所でも良いとクライドには思えた。
長い人生である。
楽しみはゆっくり増えていけばいいではないか…。
そう思える。
他方、誰かの為に、誰かに喜んで貰う為に料理を作る。
それに喜びを見つけるのが男であるのは、やや滑稽な事に思えた。
やはり絵的には、そういうのは可憐な美少女にやって貰いたい。
きっとそういう光景の方が、端から見れば綺麗に見えるに違いない。
そう本能的に思えてしまうからクライドにはそれが苦笑いになる。
しかし手段をいちいち拘るのは、馬鹿馬鹿しい事にも思えた。
少なくとも自分に出来る事、そして自分がしたい事、
それはそれであったのだから、それだけで良かった。
自分には、ちっぽけであっても生きている意味がある。
それを感じれる事は嬉しい事だった。
だからクライドは心を込めてプリメーラの為に料理を作ったのだった。
『やっぱり美味しいよ、クライド…
すっごく美味しい!!』
そんなクライドの手料理をクライドが食べながら
その味覚を共有するプリメーラ。
クライド的には、この味付けではどーも躍動感が足りないな
と思っていたのだが、
手放しで喜んでくれるプリメーラの評価は素直に嬉しかった。
ただの初めて出会う『味覚』の経験に喜んでいる
無邪気さだと分かってはいても
ぶつけられる素直さはやはり心地良いモノだ。
『やっぱりね…食事って二人で食べると美味しいね!』
プリメーラはその時、不意に何故かそう思って、そう言った。
その言葉にドキンと鼓動を鳴らすクライド。
(二人で食べると食事は美味しい…)
何気ない言葉だったのに、その言葉に何故か震えるクライド。
そもそも、何故プリメーラがそれを言えたのか?
それも疑問に思うべきだった。
しかしクライドには、その状況、その空気の中で
不思議な幻像が見えていた。
何故かクライドの視界の中に、蒼い惑星が映っていた。
味を感じながら、見えるハズのないそれが
ハッキリと目の中に見えていたクライド。
蒼い惑星が揺らめいて囁いてくる。
(『ねぇ可愛い貴方…
一人で食べる食事は、美味しいですか?』)
それはそうクライドに尋ねていた気がした。
その声を聞いて驚くクライド。
その声を聞いた次の瞬間には、
それはクライドの瞳の中から消えていた。
不意に食事のテーブルに意識が戻っては周囲を見回すクライド。
『クライド?どうしたの?』
そんな周囲を見回すクライドにクライドの体の中で
首を傾げるプリメーラ。
「あ、いや…何でもない…
何でも無い…と…思う…」
クライドは白昼夢を見たのか?と思い、そう答え返すしかなかった。
意外に何も無く五日目が終わろうとしていた。
というよりも先の四日が色んな事が凝縮していて
ようやくここで1つの安定が生まれ始めたのかもしれない。
クライドとしては、もっと色々と聞きたい事は山ほどあったが
まずは緑髪のプリメーラに憑依されて神経を共有するという
かなり破天荒なこの生活に慣れる事が最優先だと思った。
いや、そうする事で数日は思考停止したかったのかもしれない。
色々な情報が湯水の様に流れてきたのだ。
これを論理的はともかく『感情』のレベルで受け止めるには
時間が欲しいと思った。
だからプリメーラとの訓練を第一優先する。
そういう事に決めた。
決めたからこそ、意外に難儀な事が五日目の夜にやってきた。
クライドとプリメーラは寝る前に風呂に入る事にした。
寝る前なのだから、汗やなんやを風呂で落とすのは普通…
いや、こんなに水をジャブジャブ使うというのは、
やはり慣れないモノだったが、言葉通りに湯水の様に使う
風呂というものは気持ちは良いモノだった。
これだから貴族って奴は…というのも、
慣れると悪くはないのかもしれない。
しかし…二人で共に風呂に入る…
…というのが、前回と全く状況が異なった。
水と湯を感じたい。
とプリメーラが言ったので、クライドの体に憑依された。
そんな流れでクライドはプリメーラと一緒に風呂に入っていた。
同じ体で、客観的には一人で、ではあったが。
『最初は熱くて驚いたけれど、慣れると凄い!
暖かい!!
凄く気持ち良い!!
水の中に入るって、こんなに気持ちいいんだね!』
そうクライドの体の中で湯の感覚にはしゃぐプリメーラ。
そう言われると、その意見には同意できるクライド。
水貴族が!という思いはあれども、
水の中に居ると不思議な程に落ち着く。
何より、今日はプリメーラに憑依されているので
視覚的なドキドキ感は無い。
それはそれで寂しくもあったが、
水着姿の美少女と一緒の水の中に浸かっているというのは
心臓に悪いという事を踏まえれば今はこの方が良いと思える。
そんな前回とは異なった状況だったので
二人で水の中に浸かっているという、水の感触を純粋に楽しめた。
そう、ただ水の中に浸っているというのを楽しんでいただけだった。
その時、クライドの心臓がまた不思議な鼓動を打つ。
鼓動が聞こえた次の瞬間にはクライドの瞳の中に何かが映っていた。
『え!?クライド?
何を見ているの?』
その像が見えた時、自分の声ではなくプリメーラの声が響いた。
その像はどうやら今度はプリメーラも見えたらしい。
二人は水の中、水が呼び覚ます記憶にその像を瞳の中で見つめる。
それはシードが見せた、あの水の惑星。
水の惑星がクライドとプリメーラの瞳の中に映っていたのだった。
(どうして!?)
クライドの心が叫ぶ。
それは間違いのない幻影。
なのにハッキリと、それがクライドの瞳の中に映っていた。
『どういう事!?
何でクライドは地球を見ているの!?』
プリメーラがそう驚声と共に問いかける。
『は?地球?そんなモノ、何処に映っているんですか?』
そんなプリメーラの頓狂な言葉にシードが驚いて話を尋ねる。
『分からない…でもクライドの瞳の中に
地球が映ってる…』
プリメーラはそう狼狽えながらシードに応えた。
『クライドさんの瞳の中に?』
そんな不可思議なプリメーラの言葉に声色が変わるシード。
「よく分からないけれど…
この水の中に漂っていると…
あの見せてくれた地球が見えてくるんだ…
今の死んでる惑星の地球じゃない…
海のあった…滅びる前の地球が…」
クライドはそう言って水が呼び覚ます記憶に
呆然と成ってその地球を見つめ続けた。
そんなクライドの言葉に難しい思考になるシード。
(『これは…まさか地球人反応か?
…だが何だ!?
地球が瞳に映るだと!?
そんな症例は今まで全く無かったはずだぞ!?
記憶のフラッシュバックがそこまで劇症を起こしているのか?』)
考えられる1つの可能性に騒然と成るシード。
やがて覚醒をするのは分かっていた事だが、
それでも全く症例の無い反応を起こすとなると
フォレストに打診してでも、そんな過去の奇特な症例記録を探す。
(『地球過去画像を見た被験者に、僅かながらに症例報告在り
極めて稀な症例』)
フォレストは打診を受けて
長い歴史の中で蓄積していた過去症例を探索し類似の情報を指し示した。
滅びる前の地球…水を失う前の地球
その画像を見た者にのみ特有に現れる稀な症例。
それが分かり難しい気持ちになるシード。
(『地球人になってしまうにしても
このままでは極めて純度の高い地球人になってしまう…という事か…
恐るべきはC級人類という事なのかな…
それにしても、あの画像を見せたのがトリガーに…
やはり地球は、何処まで時間が経っても地球なのだな…』)
そうシードは思って溜息をつく。
『まぁクライドさんだって、源流を辿れば地球人の子孫ですよ…
貴方の体の中に流れている地球の記憶が…
呼び覚まされて記憶のフラッシュバックが起きているのでしょう…』
そう煙に巻く事を言ってみるシード。
「ほぉ…そうか…この現象は…
俺も元々、地球人の末裔だから…
見えてしまうのか…
へーー
面白いものだな…そんな繋がりって…」
やがて瞳の中に地球が映らなくなってから、
シードのコメントにそう呆然と応えるクライド。
何か納得は出来なかったが、そんなコメントを聞いて
それで良いような気もしてしまったクライド。
自分も地球人の末裔。
そう言われた事や、そう感じれた事が妙に嬉しかった。
そうやってシードは何かのファンタジーめいた言葉を使って
クライドの疑問を煙に巻いた…
いや元々は確かにファンタジーな話でしかなかった。
『地球人化』等と言う現象は。
だが、意図的に設計したハズでは無かったのに
自然遺伝子の46本と人工遺伝子の2本が
エピジェネティクスな共鳴を起こして
自然遺伝子内の46本の、地球生物であった記憶を呼び覚ます
ある一種の精神病が、確実に現象として存在していた。
『地球人病』あるいは『地球人化』
そう呼ばれる病気、あるいは現象。
それは特定の条件を満たした時にだけ、恒常的に起きる現象であった。
それこそが原点なのだろうか?
そう思い、シードは繋がっていく事、
幾ら絶とうしても絶つ事の出来ない継承という言葉に恐縮する。
同時にこの病気があるからこそ、
地球の情報を末梢する話の一因になったのだ
…等と言えば、クライドはどんな顔をするのだろうか?と考える。
それを思ってシードは項垂れた。
クライドの地球人化は想像を越えた速度で進んでいる。
しかしそれは、特に害となる因子ではない。
元々が地球人の末裔なのだから、
地球人になってしまうくらい当たり前の事で、
そんな存在が一人いるのはむしろ心が安まる。
少なくとも、シードの作っているフィールドの中では
B級人類で地球人化した者が一人くらい居た所で
何が出来るわけでもない。
そうシードは甘く見積もりすぎていた。
だから、クライドの地球人化を放置したのだった。
湯から上がり、ボンヤリとした気持ちでベッドでゴロゴロとするクライド。
可愛い美少女が、まぁ光体とはいえ、横に居るのに
それよりも何故か目に焼き映っている地球の事がクライドは気になった。
そして、そこで夢の事を思い出す。
輪郭。
それは随分と懐かしい女性の輪郭。
それを思い出した。
あれは誰だったのだろう?
輪郭しか無かったのに、それが随分と大事な人だったのだと思えて
その思いに震える。
『ねぇ…クライド…今日は…一緒に寝ても良い?』
その時、不意にプリメーラが寝間着姿でそう尋ねてきた。
「は?」
記憶に混乱していたクライドだったが、突然の台詞に現実に戻される。
『今日は、一緒にクライドと眠りたいナァと思って…
…駄目ですか?』
と上目使いに尋ねてくるプリメーラ。
その仕草は恐ろしいほど可愛かったが、言っている事の意味がよく分からず
そのまま言葉を返すクライド。
「え?昨日もその前も、一緒に眠った様な気がするんですが?」
女の子に言われると非常にドキドキする言葉ではあったのだが
いや、もう既にそれをしていて、何を今更という疑問もあった。
『あーー、うん、そうだけど…そうじゃなくって…
ちょっとクライドの体をお借りして…
このベッドの上で寝るという感触を…知りたくて…』
そう言ってプリメーラは『一緒に寝る』という言葉の
彼女的なニュアンスをはにかんでクライドに説明した。
「あーー、布団に包まれて寝る感触を…ですか…
なるほど…
憑依されて眠られるわけね…
あーーー……」
プリメーラの説明を理解して、ハァと溜息をつくクライド。
別に自分が言い出した事なのだから、
今更、それに文句を言うのは筋違いであったが
どーも、超科学で作り出された目の前の光子存在が
空想世界の幽霊にしか思えないこの状況が釈然としない。
もういっその事、彼女は幽霊という事でいいのではないか?
という大雑把な気持ちにもなってくる。
その、ファンタジーと超科学の紙一重な所に
クライドは閉口するしかなかった。
「まぁいいよ…
ベッドの布団の柔らかさも、感じれれば良いモノですからね…
これを俺だけの独り占めにするってのも
確かに傲慢な気もするから…
どーぞ、どーぞ、御姫様…
この体をお使い下さいませ…」
そうクライドは達観して、両腕を広げてバッチ来いのポーズをする。
しかし、この憑依は始めた頃から、
どーにも釈然としないモノが残り続けるのが難であった。
別に特定の害があるわけでもないのだから、
構わないといえば構わないのだが、
1つの懸念として、感覚器官が男の神経なのだから、
自分の体を使っていると、男が感じる神経しか
分からないのではなかろうか?という疑問があるのだ。
それはそれでどうなのか?
そう疑問を感じるクライド。
そこら辺で難しい気分になるが、今できる唯一の方法なのなら、
そこら辺は妥協するしか無いのだろうな、と、
なんとか割り切ろうとするクライド。
理想的には女の子の体に憑依した方が良いのだろうけれど
昨日の皇帝陛下の話では、まず惑星を出て行く事そのものが
大問題なのだと分かったのだし…
そんな難しい思いを巡らせているクライドの心知らずで
プリメーラはクライドの快諾を受けたので
喜び勇んでクライドの体に憑依した。
そしてベッドの中に飛び込んでみる。
『わぁ…ベッドってふかふか…柔らかい!!
こんなに良い感触がするモノだったんだ!!
わぁぁぁ!!!』
ベッドの中の寝心地の良さを知って感動するプリメーラ。
そう言われてその事実にハッとするクライド。
この四日が目まぐるしく過ぎていったので気付けなかったが
自分の寝ているベッドが、超上質なモノだと言う事を
そこでようやくクライドも認識できたのだった。
(どんだけテンパってたんだよ…俺…)
プリメーラの素朴な感動を聞いて、
クライドは自分が非常に良環境で暮らしていた事を知る事となった。
(今度、シードに礼を言わなきゃ、駄目かな?)
と思っていた時、そこが体の共有だったのだろうか?
プリメーラが意識が無くなるのと同期して
クライドの意識もスイッチが切れたように眠りの中に
強制的に落ち込んでいったのであった。
そしてまた夢を見た。
宇宙空間に居る夢。
クライドの目の前に、輪郭があった。
女性の輪郭だ。
酷く懐かしい輪郭…。
声にならない声でクライドは叫んだ。
「貴方は誰ですか!?」
その輪郭にクライドはそう尋ねた。
何故か知っている。
そんな気がする。
でも分からない。
だから問いかけた。
その輪郭は、その声を聞くと僅かに輪郭が形を成し
まだ透き通っていたが、昨日よりも少しだけ姿が現れた。
間違い無い。
彼女は女性だ。
そして『誰か』だ…。
クライドは彼女の事を全く知らなかった。
でも何故か、彼女の事をよく知っている気がした。
その輪郭は、クライドを見つめて、
そっと微笑んだ気がした。
えー作中に出てくる、MBCというのは
私が所属していた研究室で使っていた、MBE装置というモノのギャグです。
「エピタキシャル成長しなかったら、エピタキシーじゃなくて
クレイエイトかコンストラクトになるんかの?w
『すいません先輩、条件上手くいかなくて窒化ガリウムじゃなくて
ガリウム金属膜できちゃったんですけど…』
とか石作ってた班の後輩言ってたしナァ…つまり超薄膜蒸着?w」
とかいうリアルな話を元にしたギャグです。
ま、研究室が好んで使う装置で大量生産装置としてはイマイチなんですが
装置原理がすっげぇ脳筋な装置で、SF思考が装置になったモノなので
CVD装置よりMBE装置でやるんだぜ!w的に、設定させて貰います
現実のMBE装置は、動いてる時間よりメンテナンスしてる時間の方が長い
暴れん坊将軍なんですけどね…
ウチの研究室にあった三台のMBE装置、三台とも
先輩後輩がポンプかチャンバーのメンテしてる光景しか見た記憶無いし…
それと、話の方ですが
このままだと当分、クライドとプリメーラがヒキニートするしかないんで
多少強引でも、クライドだけが特別に強覚醒しちゃうって方向で加速させます
何でクライドだけ、そんな事起きるん?
ってのは、合理的な理由が無いんですが…
まぁ物語なんで、どっか主人公にはファンタジー性があっても
いいんじゃないかなって所で…




