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証。  作者: 成瀬摘希
第一章:自分らしくいたいオレと周りが怖いオレ
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繋がり

写真繋がり


ピロンっとスマホに通知が来る。


「ん?誰からだろう?」


『夜遅くにごめん。来週の日曜、オレの後輩とオレとで裁縫をするんだけれど穂乃里もどうかな?色々と教えてほしい!』


「綴灯くん……」


メールを読んだ穂乃里は少し嬉しくなる。


「そういえば最近、綴灯くんに会ってなかったっけ…?」


そう思い返事をした。


『お誘いありがとう!私も参加していいかな?』


メールを送り糸や布が不足していないかを確認する。


すると、返しのメッセージが来た。


『もちろん!!』


「ふふっ…」


穂乃里はメッセージを見ながら自分のベッドへ腰を下ろす。


そして、なんだか、嬉しさが止まらない。


「…はあ…楽しみだな……」


そのまま目を瞑り来週の日曜日を想像した……。


⬜︎


 学校からの帰り道。


綴灯は最近、蓮音と帰ることが多くなった。


もちろん藤原、谷川、宮本とも帰るけれど、今は蓮音とは週一ペースで帰っている。


会話はもちろん写真のことでもちきりだ。


「ここの地域の景色、もう少しで絶景になるらしいぞ。」


「ああ、毎年すごい景色だよね。テレビでもやってるし。」


「ここも写真…撮りに行きたいな…」


その蓮音の言葉に綴灯は何も言えなくなってしまう。


─遠出。


綴灯が写真を撮る理由は…。


写真を撮るのに、かわいい服が着られないというのは嫌だった。


でも、蓮音に嫌われたくない…。


「……なあ、綴灯。いつか…」


「いつか…ね…」


綴灯は蓮音の話の続きを聞かず答えた。


何回もするこの会話。


蓮音は唯一の友達と一緒に遠出をし写真を撮りに行きたい、そう思っているんだろう。


そして毎回綴灯を誘ってくれる。


だけれど、綴灯は毎回、いい感じでかわしてしまっていたのだった。


その時……


「あれ?お兄ちゃん?」


曲がり角の道の方からそんな声が聞こえてくる。


「ああ、はな…!」


はなは綴灯の元まで走ってくる。


しかし、はなの首にかかっているカメラが視界に入り、綴灯の顔は青ざめた。


「こんなところで偶然だね!!隣の方は?お兄ちゃんのお友達?」


「…あ、ああ……」


「そうなんだ〜!初めまして!!お兄ちゃんの妹のはなって言います。よろしくお願いします〜!!」

 

「…どうも、霧島蓮音です。…あ、はなさんも写真撮るんすか?」


「……っ…」


綴灯が一番触れてほしくないところに触れてしまった。


なんとか、話を写真からそらせたい…。


綴灯は焦ってそのまま言ってしまった。


「でも!見せられるものじゃないから…ね、はな…?」


綴灯の言葉にはなは綴灯が傷ついていると思いカメラを下げそして、笑った。


「う、うん!そうなんだ〜!アタシ写真撮るの下手っぴで…!!恥ずかしいくらい見せられないんですよ……!」


あははは…とはなが笑う。


はなには本当に悪いことをしたと綴灯は思い下を向いてしまう。


「もしかして、蓮音さん写真が得意なんですか!?教えてほしいです!!連絡先交換しませんか?」


「……え、あ、まぁ…いいけど…」


はなのぐいぐいいく性格に呑まれてしまいそのまま、2人は連絡先を交換した。


─実際、本当に見せるような写真じゃないんだ…。


はなが撮っているのは…。

最後まで読んでいただきありがとうございます。


こちらESN大賞11応募作品です。


次回更新8月19日水曜日予定


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