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証。  作者: しんゆうくん
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3/3

高校


昼休み。


綴灯はとある場所に向かっていた。


上靴から外履に履き替え校舎と校舎の間にある中庭へと足を運んだ。


そこにあるベンチに1人、男子生徒が座っている。


「やっほー蓮音。今日はカメラいじり?」


「綴灯か。今は別のカメラの解体中。このカメラ最近のもので画質がいいからどう作られてるんだろうって思ってな。」


そう言って、ベンチの上にカメラの部品が並べてある。


この男子生徒─霧島蓮音(きりしまれん)は大のカメラ好きだ。


多分写真を撮る腕は綴灯よりも上。


そして、蓮音はいつも昼休みに1人、このベンチに来ては写真を撮ったりカメラをいじってたりしていた。


蓮音は綴灯と会った時から1人。


1人でカメラを使い、写真を撮っている蓮音の姿を見かけて綴灯は話しかけた。


それからこうやって昼休みを一緒に過ごす特別な仲間になったのだ。


「ほうほう。それが分かったらオレにも教えてほしい!オレのカメラも古くなってきたから少し気になるし…」


「ああ、分かった。あ、そうだ。この前少し遠出をして風景を撮ったんだ。」


そして、蓮音は自分のカメラを出し綴灯に見せてくる。


「わああああ!!綺麗…!」


「だろ?自分でも気に入ってるんだ、この写真。」


そこに映るのはただの景色じゃない。


四季を感じられる風景に日の光が差し神秘的な写真になっている。


景色以外何も邪魔するものがなく、ただ真っ直ぐ自然の美しい風景が写真の中に広がっている。


まさに絶景だ。


「さすが蓮音!!ねえ、その写真どう撮ったか教えてよ!」


そう言って、綴灯はスマホを取り出し、メモアプリを開く。


綴灯のスマホのかわいらしい壁紙が前から気になっている蓮音だが、別に何も触れなかった。


「なあ、綴灯。綴灯もこういう写真撮らないか?一緒に出かけよう…ぜ………あ…」


蓮音は顔を上げて綴灯の方を見ると、綴灯は悲しそうな、辛そうなそんな笑顔で見てきた。


そして、小さく口を開いた。


「ごめん……蓮音。」


嫌な、気まずい空気が2人の間に流れてしまっていた。


⬜︎


 「なあ、知ってる?今年の新入生にすごいかわいい子いるんだってよ!!」


放課後、特に部活に入ってない綴灯はいつメンである藤原、谷川、宮本と一緒に教室で話をしていた。


話を始めたのは藤原だった。


「ん?あーあの男子生徒?俺も見た!びっくりしたなー」


「そうそう、その子!!」


「え?あの風間って子?俺、噂は聞いているけれどまだ見たことはないなー」


谷川、宮本もどうやらその子のことを知っているらしい。


綴灯は何の話か分からずその子のことを聞いた。


「風間…?その子がどうしたの?」


「え!姫浦、もしかして知らない!?」


藤原がびっくりしたかのような顔をし、手を口に当て顔を近づけてきて言った。


「1年A組の風間亜莉寿。男なのにスカート履いて髪長くしてマジでかわいいの!」


「そうそう!そのあざといかわいさでもうすでに何人か落ちてるんだぞ…!!」


「えー!マジで俺も一回会ってみたいな〜」


「………」


3人でそう盛り上がっている時、綴灯はなんだかいずらかった。


その1年の子には悪いけれど、かわいい格好をしたらこんな風に噂されてしまう。


そう思い、それが自分の過去と重なってしまったのだ。


「…ごめん。オレ、ちょっとトイレ行ってくる……」


「ん?おおー了解ー」


その場が嫌で綴灯は逃げるように教室を出た。


⬜︎


 「はあ…はあ………」


階段を走って登り屋上へと向かった。


多分あそこだと誰もいない。


そう思い屋上の扉を開けた。


すると、まさかの先客がいたのか話し声が聞こえてきた。


「ん〜!!このチョコおいしい〜!!」


「喜んでもらえて良かったです…!!こっちのグミも美味しいですよ。」


1人は知らない女子生徒……。


そしてもう1人は…


「…凪!!」


「…あ!綴灯さん!!会えて嬉しいです!!」


彼は一つ下の幼馴染、真野凪(まのなぎ)


小さい頃は綴灯とはな、穂乃里と凪でよく遊んだものだ。


「新しい学校はどう?もう慣れた?」


「い、いえ…まだまだ分からないことばかりなので…。綴灯さんに一生着いて行きます!」


綴灯が優しく聞くと凪は頬を少し赤らめたようにも見えたがそれを押さえ返事を返す。


凪は綴灯のことをなぜか慕えている。


それは小さい時からずっとだった。


「あの〜凪くん。そちらの方は………」


もう1人いた生徒が喋る出す。


しかし綴灯はその声を聞いてびっくりした。


─もしかして、この子………


「ああ…ごめん。オレは2年C組の姫浦綴灯。凪とは幼馴染なんだ!」


「そうなんですね…!僕は……」


名前を聞くだけなのに綴灯はなぜか緊張してしまった……。


「…凪くんと同じクラスの─風間亜莉寿って言います!!これからよろしくお願いしまーす!綴灯センパイ!」


目の前にいる女子生徒だと思った人は─噂で聞いていた風間亜莉寿(かざまありす)だった。


⬜︎


 「この前ね、有名なお菓子屋さんの……」


屋上でたくさんのお菓子を広げ、亜莉寿がお菓子について話をしている。


亜莉寿はお菓子好きで特にかわいいものには目が離せれないらしい。


父親が海外にいるらしくよく外国のお菓子も送られてくるとか。


綴灯も混ぜてもらい3人でお菓子を食べながら話している。


「凪くん、いろんなおいしいお菓子毎日持ってきてくれるから嬉しいよ!!」


「風間が喜んでもらえるなら何よりです。俺も楽しいですしね。」


その2人に綴灯はひとつ聞きたいことがあった……。


「そういや…2人が仲良くなったきっかけって何なの?」


綴灯は凪からかわいい関係の話が出てこないかとふと不安に思ったが、凪のことだから大丈夫…そう信頼した。


「ん〜?僕がちょっとマイナーなお菓子持ってきている時に凪くんが話しかけてくれたんだよね〜。その時に僕以外にこんなに詳しい人いるんだって思って!!あの時は嬉しかったな………」


「俺も見たことがあるやつだったから、驚いて声をかけたんです。」


共通はお菓子。


なんとも和ましくかわいらしい理由だ。


亜莉寿も噂はされているが友達とこうやって喋り楽しい学校生活が送れていそうだ。


…すごいな。


綴灯は亜莉寿の笑う顔を見てそんなことを思った……。

最後まで読んでいただきありがとうございます。


こちらESN大賞11応募作品です。


次回更新8月12日水曜日予定

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