さつまいもを探す作者の苦悩
小学生の時だ。
暇すぎて、庭に生えていた葉っぱを引っ張った。
なかなか抜けない。
何とか引っこ抜く。
スポーンと抜けた根っこを見ると、小さなさつまいもがそこにあった。
多分、その葉っぱはさつまいもの葉ではなかった。
しかし、根っこの先には小さなさつまいもがある。
母が植えたものだったら、怒られるかもしれない。
そう思い、そっと埋めた。
次の日、かにえRは黒板の前に立っていた。
帰りの会だ。
毎日、一人ずつ、最近あったことを話すという決まりがあった。
かにえRは、昨日のさつまいもの話をした。
すると、教室がドッカーンと沸いた。
みんなが大笑いしていた。
先生までもが、腕を組み、笑っていた。
その瞬間、小学生だったかにえRは、
「あぁ、私って面白いんだ!」
と思った。
思ってしまった。
あの日、教室をドッカーンと沸かした感覚を、今でも覚えている。
そして今でも、そのドッカーンを求めて、草を引っこ抜いては、根っこの先にあるさつまいもを探している。
このエッセイも、きっと葉っぱと根っこなんだろう。
まだ、さつまいもはない。
どこかに埋まっているさつまいもを、ただひたすらに探している。
死ぬまで見つからなかったら、どうしよう。
そういえば、実家のそのさつまいもの葉っぱの横に、マンゴーの種を埋めたことがあった。
あのマンゴーの種は、どうなったのだろうか。
あ、そういえば。
春に植えたひまわりの花が咲いた。
今日の朝。
やっぱり、まだまださつまいもは見つからなそうだ。




