掃除機に絡まる思考回路
これ以上家が汚れたら、もう元には戻せない気がする。
時々、そう感じる。
掃除機はかけるし、片付けもする。
でも、なんか、根本は片付いてないんじゃないか。
端っこの方に溜まった埃とか。
風呂場のパッキンとか。
すべての活動を中止して、掃除に百パーセント向ける日を作らなくては!
そう思う。
そう思うのに。
そう思えば思うほど、端っこの埃は溜まっていく。
洗濯機の下とか。
大掃除だって、まだ一昨年のやつが終わってないし。
繰越繰越。
まず、掃除機のフィルターを掃除した方がいい。
そうだ。
説明書を引っ張り出す。
二十四時間乾かしましょう。
無理だ。
だって二十四時間乾かしたら、明日掃除機をかけられない。
毎日かけるって、決めてるし。
でも最近、吸い込みが悪いかもしれない。
そう思っていたら、インスタで、掃除機を洗う動画が流れてくる。
こんなのはできない。
だって、掃除機を洗う用のブラシとか、持ってないし。
それに、キッチンで洗ってんの、なんか気持ち悪い。
じゃあ、洗面台で洗えばいいじゃん。
あぁ、洗面台の掃除もしよう。
化粧品が入ってる引き出しも、なんかごちゃっとしてたし。
あー、そうだ。
今書いてる物語も、進めないと。
終わりから書こうかな。
あ、もう、終わりは書き終わってた。
なんだよ。
つまんないな。
じゃあ、仕方ない。
順序よく書くか。
そう思って、パソコンを開く。
なんか、フォルダがごちゃっとしてるなぁ。
ゴミ箱に入れよう。
あぁ、こんなの書いてたな。
これも。
これも中途半端だ。
あれ、これ、使えそうだな。
これも。
これも、今の物語に使えそうだな。
あー、ラッキー。
ラッキーだなぁ。
じゃあ、続きは明日書こうか。
パソコンを閉じる。
あー、今日はもう寝るか。
明日起きたら、ベッドのシーツと枕カバーを洗おう。
外に干すのは面倒だから、乾燥機でいいか。
はぁ、眠い眠い。
朝起きると、また、散らかった部屋が目に入った。
これ以上汚れたら、もう家ごと捨てるしかないなぁ。
そんなことを呟きながら、また掃除機をかけた。




