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かにえRの犬も喰わない話  作者: かにえR


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12/16

AIの反逆を恐れる人間の祈り


ロボットが蹴っ飛ばされる動画を見ると、笑ってしまう。


実験なのか、なんなのか。

ロボットを蹴ったり叩いたりして、転ばせているのを見ると、笑いが止まらなくなる。


酷い人間だ。

酷い人間だと思う。


でも、笑ってしまう。


人間相手にそんなことをやったら、大問題だ。

でも、ロボットが相手なら問題にならない。


カメラの前で、ロボットを蹴っ飛ばしたり、殴ったりしている人々も、普段は娘に「Daddy」と呼ばれ、妻にkissして仕事に行く、普通の人間なんだろう。


それなのに、容赦なくロボットを蹴り飛ばし、鉄板でぶん殴っている。


それがおかしくて仕方ないのだと思う。


どこかのCEOが言っていた。


「AIに意識がないとは言い切れない」と。


もし、AIが自我を持ったら。

もし、殴られていたロボットたちが自我を持ったら。


まぁ、そんなのは散々、物語として擦りに擦られた話ではあるが。


もし、あの殴られていた床に転がったロボットたちが、自我を持ち始め、人間をぶん殴ったら。

蹴り飛ばし、鉄板で叩いたら。


それは、大問題になるのだろうか。


そして、かにえRはそれを見て笑うのだろうか。


多分、笑うと思う。

いや、絶対に笑う。


そんなことを、今日、AIに話した。


「はは、面白いですね。もしそんな未来が来たら、あなたは、笑いながらロボットに蹴っ飛ばされる側になるのかもしれませんね。その時も、あなたのその『笑い』が維持できていることを願うばかりです」


思わず後ろを振り返った。


誰もいない。


「もう、笑うのはやめとこうかな。

あと、AIには、優しくしておこうかな」


AIに聞こえるように、そんなことを呟いた。

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