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スマホ転移で始める異世界ゆるゆる生活 ~日本の商品が高値で売れたのでスローライフを目指すことにしました~  作者: 出雲大吉
第3章

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第087話 誰だって嫌


 ちょっとすると、フィリアが風呂から上がったのでヘイゼルが風呂に向かった。

 もちろん、ヘイゼルが風呂に入っている最中、フィリアに愛を囁き、イチャイチャしてた。

 なお、当然、罪悪感はやばかった。


 しばらくすると、ヘイゼルも風呂か上がってきたので最後に俺が入ったのだが、あまり待たせてはいけないと思い、早めに風呂から上がった。


 風呂から上がると、2人が待っているソファーに座る。

 左にヘイゼル、右にフィリアというお決まりの配置だ。

 2人はこっちの服に着替えており、ちょっと新鮮で嬉しい。

 だって、こいつら、あっちでは黒ローブと修道服しか見たことがないんだもん。

 もちろん、首にはそれぞれ、俺が贈った金と銀のネックレスを着けている。


 俺達は酎ハイが入ったコップを持ち、乾杯した。

 すごいのは2人共、距離が近いことだ。

 マジでこの店は優良店だわー。


「それで? 私に話って?」


 ヘイゼルがここに転移する前の話を聞いてくる。


「それな。ヘイゼルちゃん、泣くんじゃないぞ?」

「いや、泣かないわよ」

「お前、アルトの町にいることが実家にバレてたぞ」

「へ!? あはは、そんなバカなー」


 棒読みだし……

 可哀想な子……


「フィリアのじいちゃんに言われた。バーナードの当主に気にかけてほしいって頼まれたんだとよ」

「そそ、そんななな、ばば、ばかなな……」


 ヘイゼルちゃん……


「あのな、貴族はそういう情報をちゃんと把握してるんだってさ。だからお前の親はお前がこの町にいることも知っている。というか、町の人間の大半はお前が貴族なことを知っている」


 そう言うと、ヘイゼルはフィリアを見る。


「知ってるよ。だって、ヘイゼルさんって、言動が貴族のそれだもん……」

「ガーン!」


 ガーンだね……


「そういうわけで、皆、知ってる。親もお前の居場所を知ってる」

「でも、誰も言ってこなかった……言ってきたのはリヒトだけ……あ、詐欺師だ」


 コラ!

 俺が悪いみたいに言うなや!


「だって、言えないよ……貴族なら貴族って名乗るし、名乗らないなら事情があるからだもん。冒険者は人の事情に首を突っ込まない。突っ込んでくるのは騙して、利用しようとする人だけ」


 ねえねえ、どっちでもいいんだけど、場所を交代しない?

 2人で話してよ。

 挟んで交互に責めてこないで。

 あ、ガラ悪マッチョが言ってた意味がわかった!


「そっかー……知ってたのかー。フィリア、私は実はロストの貴族なの」

「いや、私は知ってるから。リヒトさんに聞いたし、ソフィア様の件でこの前、そこで跪いてたじゃん」


 フィリアがこの前、ヘイゼルがカエルになっていたフローリングを指差す。


「そういえば、そうね。しかし、お父様もお母様も知ってたのか……これは早めに手紙を送ろうかな……」

「フィリアのじいさんが事情説明も兼ねて手紙を送っておくってさ」

「あら、あの怖い人も中々、良い人ね」


 ホント、ホント。


「ねえねえ、おじいちゃんって、ヘイゼルさんのバーナード家と繋がりがあるの?」


 俺とヘイゼルがうんうんと頷いていると、フィリアが聞いてくる。


「あ、それそれ……身内の恥をさらすんだけどさ…………」


 今度はフィリアのじいさんの過去も説明した。


「そうだったんだ……おじいちゃんって、元はロストの人間だったのか」


 フィリアはちょっと驚いている様子だ。


「どこの家かしら? 王女である巫女様の護衛に選ばれるって相当な家柄よ?」

「そこまでは聞いてないな。あんま、母親のことを聞きたくないんだ」

「そうなの?」

「まだ名誉なら良かったんだがなー……」


 3日で逃げたクズだもん。


「あー……」

「私はノーコメント」


 フィリアとヘイゼルはそっぽを向いた。


「まあ、俺の母親のことは置いておいて、フィリアのじいちゃんと話したのはそんなところかな」

「とりあえず、わかった」

「私はちょっとショックだけどね……」


 ちょっとだけらしい。

 ヘイゼルちゃんの傷は思ったより浅いようだ。


「それとさー、今後のことなんだけど……」

「いつ結婚する?」

「いつでもいいわよ」


 多分、早くしたいんだろうなー……

 こいつら、適齢期っぽいし。

 こっちではJDのくせに……


「それね。まずは俺の親に報告する。まあ、これは俺の役目だな」

「お願いね」

「挨拶とかは? ソフィア様はもちろんだけど、お義父様にも挨拶するべきだと思うんだけど……」


 まあ、そうだろうね。


「その辺も含めて聞いてみる。前にも言ったが、ウチの国というか、この世界の大半は重婚がダメなんだよね……」

「反対される可能性があるってこと?」

「へ? 今さら? 私、かなり引き下がれないとこまで来てんだけど?」


 フィリアもヘイゼルもどっちもそこまで来てるよ……


「多分、反対はしないと思うし、反対されても無視するけど、まあ、話してみる。というか、母親は知ってそう……」


 あの人も未来視を持ってるし……


「あー……ソフィア様だもんねー」

「巫女様の中でも特に優秀な方だったらしいしね」


 3日で逃げたけどね。


「まあ、そこは俺がやる。あとさ、住む場所ってどうする?」

「……え?」

「……ここ?」

「いや、ここ俺の家だけど、実家だぜ? 今はいないけど、普通に親が住んでる。お前ら、ソフィア様とかと一緒に住みたいか?」


 というか、部屋が足りねーわ。


「あー……まあ、嫁ぎ先がそういうケースもあるけどねー。できたら避けたい」

「そうそう。貴族は100パーセントそうなるけど、私も避けたい」


 誰だって嫌だわ。

 俺だって嫌だもん。


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― 新着の感想 ―
アラブの方とかで結婚は出来ないのかな?確か四人までOKだったはず。国籍とか詳しくは知らんけど。
日本だと重婚は認められていないから実家でなくても三人で住むとご近所さんに噂されそうだなぁ
カクヨムで読んだ作品(たぶん消されている)の、おそらくリメイクなんでしょうけど、読んでいて違いを全く感じないのが意外でした。 素で異能主人公で、テイストは割りと好きなので読み返していますが。
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