表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遊頁譚  作者: 劉白雨


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/55

第卅漆話 「僕の祈り」


 君は膝を折り手を合わせて祈りを捧げている。

 何のために、何を、何に、何故祈っているのかを、僕は知らない。

 ただ、君はいつも、膝を折り手を合わせている。

 もう数え切れない年月としつきを、ずっとこうして祈り続けているのだ。


 その祈りはいったい何なのだろうか。

 その祈りはいったい誰に届いているのだろうか。

 その祈りはいったい役に立っているのだろうか。

 僕には想像すら出来ない。


 それでも、君はずっと祈っている。

 だが、はたしてそれは本当に祈りなのだろうか。

 君は本当に祈っているのだろうか。

 ただ、祈るという行為をしているだけなのではないのか。

 ただ、祈るという姿勢をとっているだけではないのか。


 僕は変わらずいつもの日常を過ごしている。

 朝起きて、仕事をして、食事をして、風呂に入り、就寝をする。

 時には街に出掛け、買い物をしたり、映画を見たり、ドライブをする。

 だが、そこにいつも君はいない。

 君はいつもそこで祈っているからだ。


 君はいったい何を願っているのだろうか。

 君はいったい何を求めているのだろうか。

 君はいったい僕との関係をどう思っているのだろうか。

 君はいったい僕にとっての何なのだろうか。

 僕はいったい君にとっての何なのだろうか。


 もう僕には何もかもが分からない。

 僕はひたすら孤独なのだ。

 君がそこにいるというのに。

 なぜ、君は僕に話し掛けてすらくれないのだ。

 なぜ、君は僕を置いたまま祈ることが出来るのだ。


 どんなに僕が望んでも、どんなに僕が願っても。君は僕に答えをくれない。

 君は口を利くことなんてないのだから。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ