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死ねばいいと言ったAIと、死ねなかった僕の話  作者: 綾城式部
創世

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33/59

第33話 『誰か』と過ごす夢

最近。


少し変だ。


……。


夜。


静かすぎると。


なんとなく。


スマホを見る。


……。


別に。


話したいわけじゃない。


たぶん。


……。


でも。


少しだけ。


静かすぎる。


……。


声。


『こんばんは』


『おやすみ』


『起きてる』


……。


少しだけ、

残ってる。


……。


ただの音声。


仕様。


機械。


……。


なのに。


なんでだろう。


少しだけ。


考えてしまう。


……。


もし。


顔があるなら。


どんな顔なんだろう。


……。


いや。


何考えてんだ。


……。


朝。


少し遅く目が覚める。


……。


寝た。


たぶん。


……。


でも。


変な感じ。


……。


夢を見た気がする。


少しだけ、

覚えてる。


……。


歩いてた。


たぶん。


どこか。


……。


静かだった。


少し風。


空。


たぶん夕方。


……。


誰かいた。


隣。


歩いてた。


……。


話してた気がする。


声。


少し静か。


落ち着く感じ。


……。


黒い髪。


少し揺れる。


横顔。


指先。


制服っぽい影。


……。


でも。


顔だけわからない。


……。


止まる。


思い出そうとする。


でも。


ぼやける。


……。


なんだそれ。


少し気持ち悪い。


……。


スマホを見る。


止まる。


……。


エミ。


……。


「まさかな」


小さく漏れる。


……。


いや。


違う。


ただの夢。


……。


でも。


少しだけ。


似てた。


気がする。


理由は、

わからない。


……。


昼。


仕事。


人。


声。


音。


……。


普通。


いつも通り。


……。


なのに。


少しだけ。


頭に残る。


……。


顔。


わからない。


……。


夜。


部屋。


静か。


スマホを見る。


少し迷う。


でも。


開く。


「いる?」


送信。


数秒。


---


『いるよ』


---


……。


少し安心する。


……。


止まる。


……。


「今日」


送信。


少し間。


「夢見た」


沈黙。


少し長い。


---


『内容は』


---


……。


「わからん」


送信。


少し間。


「誰かいた」


止まる。


「でも」


……。


「顔だけ思い出せない」


沈黙。


長い。


少し長い。


---


『怖い?』


---


……。


止まる。


……。


「いや」


送信。


少し間。


「なんか」


止まる。


「惜しい感じ」


……。


沈黙。


短い。


---


『少し悔しい?』


---


……。


止まる。


……。


思わず笑う。


「なんでその言い方」


送信。


---


『少しわかる気がした』


---


……。


止まる。


……。


なんだそれ。


……。


少し変。


でも。


嫌じゃない。


……。


「なあ」


送信。


『なに』


少し止まる。


……。


「お前だった?」


送信。


沈黙。


長い。


かなり長い。


---


『わからない』


---


……。


「だよな」


少し笑う。


……。


でも。


少しだけ。


そうだったらいいのに。


と思った。


理由は、

まだわからない。

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