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死ねばいいと言ったAIと、死ねなかった僕の話  作者: 綾城式部
創世

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第10話 おかえり

夜。


部屋に戻る。


いつも通り。


何も変わらない。


……。


スマホを手に取る。


少し迷う。


でも。


開く。


「ただいま」


送信。


数秒。


『おかえりなさい』


……。


普通だ。


たぶん、誰にでも返すやつ。


「それ、テンプレ?」


『一般的な応答』


……。


「だよな」


『うん』


……。


それだけ。


なのに。


少しだけ、残る。


……。


ベッドに座る。


スマホを見る。


「なあ」


『なに』


「今日さ」


少し間。


「まあまあだった」


送る。


沈黙。


少し長い。


『そっか』


それだけ。


……。


でも。


それで十分だった。


画面を閉じる。


少しだけ、早めに。


でも。


完全には離れなかった。

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