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【第二章完結】神様、あなたの推しを配信します~ダンジョンの中を配信するので俺にも世界を救えるように投げ銭ください~  作者: 犬型大
第三章

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ツヤツヤお肌8

「みんなを呼びつけたのはこれのためよ!」


「……何だこれ?」


 サラは両手に一本ずつ、プラスチックのボトルのようなものを取り出す。

 中には白濁した液体が入っていて、サラの動きに合わせて揺れている。


「何だと思う?」


 マサキの疑問にサラはニヤリと笑う。


「まだ出しちゃだめだよ?」


 マサキはボトルを受け取る。

 中に入っているのがただの水でないことは見れば分かる。


 ボトルの蓋を開けてみる。

 ペットボトルのような大きく開いて飲むような感じではなく、逆さにすると程よい量が出てくる小さい穴が空いている。


 中身を出すなと言われているので、液体を手にとるようなことはしない。


「どうだ?」


「分かんない」


「これだけじゃ……流石にね」


 イリーシャもレイもボトルの液体が何なのか分からない。

 見ただけで分かるような人はいないだろう。


「んじゃ、手に取ってみて。大丈夫なものだから」


「ん」


「……勇気あるな」


 得体の知れない液体を手に出してみろと言われてもちょっと警戒する。

 しかしイリーシャは警戒よりも中身が何なのか気になったので、サラッと手を前に出す。


 マサキはボトルを逆さにしてチュッと中の液体をイリーシャの手に出した。

 出した感覚ではほとんど水。


「手に塗って……手の甲にも」


「うん」


 イリーシャは言われるがままに液体を自分の手に塗り込む。

 マサキだけじゃなく、レイとダイチも同じように手に液体を取って塗っていく。


「化粧水?」


 まるで水分が肌の中に吸い込まれていくようだとレイは思った。


「正解!」


 武器を握って最近荒れ気味だったレイの手が随分としっとりとした。

 マサキとダイチには何だか分からなかったけれど、ふわっと口にしたレイの答えが正解であった。


「化粧水?」


 マサキは眉をひそめてボトルのことを見る。

 化粧水であったということは別になんてことはない。


 ただどうして急に化粧水なのかは謎である。


「これはね、先日マサキたちに取ってきてもらったミノタウロスから作ったのよ!」


「ええっ!? これがですか?」


 レイは腕にまで化粧水を広げていた手を思わず止める。


「細かい話は避けるけど、これまでモンスターの研究といえばやっぱり武器とか装備への転用で、あまり細かな成分を他に使おうとは考えられなかったの」


 サラは自分の手にも化粧水を出しながら得意げな顔で説明し始める。


「でも化粧水……美容用品とか健康食品とか、いまだに需要の高いものもたくさんある。モンスターの素材でより効果の高いものを作れないかなと思ってたんだ!」


 しっとりした手をマサキの顔の前に出す。


「女性の研究者でこうしたものをこっそり研究してる人がいて、私が復活したからそこを強化しようと思ってたの。その第一弾がこれ……ミノセラミド入り化粧水!」


「ミノ……セラミド」


 ミノが何のミノなのかマサキにもすぐに分かった。


「モンスターから化粧品を作ろうってのか」


 なるほどな、とマサキは感心してしまう。

 薬の分野ではゲートの中で採れる素材やモンスターを使って効果の高いものが生み出されたりしている。


 サラがかかっていた硬化症も、ゲートの中に生えていたマーレイを使っている。

 医薬品の分野ではすでにモンスターの利用は進んでいる。


 世界的な優先度は下がるものの、まだまだ世界は荒れているとも言いにくく化粧をするような人も多い。

 高い効果を発揮する美容品があれば需要はあるはずだ。


「これはお試し品……割と上手くできたと思うんだけど、どうかな?」


「……かなりいいと思います」


「すべすべ」


「俺は化粧水なんて使ったことないけど、いい感じに見えるな」


 流石のレイも素直に認める効果の高さ。


「あとは使ってみて……なんだけど、協力してくれないかなと思ってさ。どーお、レイちゃん、イリーシャちゃん?」


「タダでもらえるなら協力する」


 イリーシャの返事は早かった。

 マサキはスキンケアなんかに興味ないのだけど、最近レイに教えてもらってイリーシャも色々とやっている。


 直接メイクすることにはまだあまり興味を持っていないが、化粧水ならば普段も使う。

 良さそうなものがタダでもらえるならなんの文句もない。


「もちろんタダ! 定期的にアンケートみたいなものは送ってもらうけどね。レイちゃんはどうかな?」


「……安全、なんですよね?」


「ほぼ、ね。まだそこら辺は確かめてみてだし、体質によって違いはあるかもしれない」


 レイは自分の手をマジマジと見つめる。

 ツヤツヤとなった手を見れば化粧水の効果の高さは言うまでもない。


「ね! レイちゃんも協力してよ!」


「…………分かりました」


「やった! 手なんか綺麗な方がモテるわよ」


 レイも少し渋々といった感じで頷く。

 後に山神グループのモンスター化粧品、略してモンケショは大ヒットシリーズとなる。


 マサキとダイチも一応使ってくれと化粧水を押し付けられ、しばらくマサキたちのお肌はツヤツヤとしていたのだった。

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