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【第二章完結】神様、あなたの推しを配信します~ダンジョンの中を配信するので俺にも世界を救えるように投げ銭ください~  作者: 犬型大
第三章

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ツヤツヤお肌7

「引き際をしっかり見極めるのも大切だしな」


 まだ戦えそう。

 そんなふうに思って深く入ったために、よくない結果に終わった事例もたくさんある。


 帰る余裕、あるいは帰っている途中でトラブルが起きても対処できるだけの余裕は必要なのだ。

 これ以上体力を削られるとリスクが高まるので、マサキたちはここで引き返すことにした。


「それにしても……ミノタウロスで何をするんですか?」


 キノコの大樹の間を抜けて歩きながら、ダイチはふと疑問に思った。

 ミノタウロスを捕まえさせてどうするのかと。


 サラが秘密裏に依頼をしたという事情まではダイチも聞いている。

 ただなぜミノタウロスが必要なのか、そこまでは聞いていない。


「うーん、実は細かいことまでは知らないんだ」


 マサキは少し困ったように肩をすくめる。

 ミノタウロスを討伐して欲しいこと、それを使って研究所で何かをするのも知っている。


 ただ細かな研究の内容までは教えてもらえなかった。


「研究の内容が秘密なのは当然のことだしな」


 マサキが頼み込めば教えてもらえる可能性もあった。

 しかしどんな研究をするのかということが、普通に考えて機密であることは想像に難くない。


 だからマサキも深くは踏み込まなかった。


「ただモンスター分野でこれまであまり注目されてこなかったところに手を出す……なんてことは言ってたな」


 サラがやるのだから割と突拍子もないことかもしれない。

 マサキはそんなふうに思う。


「まあ、俺たちは俺たちの仕事をするだけだ」


 怪しい仕事なら何の目的でやらせるのか情報共有をお願いすることもある。

 だが怪しくもないのに何をするんだと踏み込むのは、それはそれで問題となりうる。


 サラなら危ないことではないだろうと信頼もできる。


「カッコいいこと言っちゃって……サラさんに良いところ見せようとしてるだけじゃないんですか?」


「まあ、依頼主に良いところを見せようとするのは当然だろ?」


「そーいうことじゃないんですけど……まあいいです」


 レイはため息をついてしまう。

 何を言いたかったのか分からない、なんて顔をするマサキにちょっとだけイラッとしたが、同時に少し安心もしていた。


「ゲート見えてきたな」


 ミノタウロスの襲撃もなくゲートまで戻ってこられた。

 ゲートの周辺にモンスターは基本的に出てこない。


 なのでゲートが見えると少し安心する。

 そのままゲートを通って外に出る。


 ゲートの中は明るさが一定で変わらないから分かりにくいが、外では結構時間が経っていた。


「ご無事でしたか」


 折りたたみ式の椅子に座ってミズノは水筒に入れて持って来たお茶を飲んでいた。


「今日のところはこれぐらいで切り上げようと思います」


「おや、交換の袋はいらなかったようですね」


 ミズノはマサキが差し出した袋を受け取る。

 思いの外ずっしりとしていて、ほんの少しだけ驚いた顔を見せた。


「俺たちの実力だと一回で袋二つ分がいっぱいになるぐらい活動するのはちょっと難しいかもしれません」


「そうですか。それで構いませんよ。無理は禁物ですからね」


 ミズノは折りたたみ椅子を畳んで、袋に詰めて自分の荷物と背負う。


「トラックまで袋を持って行く護衛をしていただけますか?」


「もちろんです」


 マサキたちはミズノとゲート近くの道に止めていたトラックまでミノタウロスを運び、その日の攻略を終えたのだった。


 ーーーーー


「何の用なんですかね?」


 数日に分けてミノタウロス討伐を行った。

 最後の方には小慣れた感じも出てきて、ミノタウロスを倒せるぐらいになっていた。


 ただひとまずそれなりに数は集まったので、依頼達成ということになった。

 ミノタウロス討伐から少し間があって、マサキたちは病院に呼び出されている。


 サラが入院している病院で、マサキのみならずレイたち他の三人も一緒だ。

 もちろんサラからの呼び出しであるのだけど、なぜ呼ばれたのかは分かっていない。


「さあな……まあ、みんなでまとめて呼び出しなら悪い話じゃないと思うけどな」


 ミノタウロス討伐の報酬なんかについてはすでに受け取っている。

 亜空間魔法の袋ももらえたので、マサキは一度甘いものを持ってサラにお礼に行ったぐらいだ。


 ならばミノタウロス討伐関係の話ではないと思う。

 それにレイたちも呼び出すという理由もわからなかった。


 ただマサキだけ呼び出すならともかく、みんなを呼び出して変なことはしないだろうと予想はしていた。


「サラ、きたぞ」


「待ってたわよ!」


 マサキは開け放たれたドアを軽くノックしながら中を覗き込む。

 サラはベッドに腰掛けて腕を組んで待ち構えていた。


 やっぱり嫌な予感がする、なんてマサキは目を細めてしまう。


「みんなも揃ってるわね」


「ミズノさんもいるのか」


 病室にはミズノがいた。

 ミズノは軽く頭を下げて、みんなもペコリとお辞儀を返している。


「何の用で呼びつけたんだ?」


「早速ね」


「こんなことに時間かけてもしょうがないだろ」


「まあ……そうな」


 サラは少し面白くなさそうな顔をしながらもベッドに置いていた紙袋をガサガサと漁る。

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