9 その後
あの後、私は昼間だけ働くパートになった。
日曜は完全に休み。
同じ条件の主婦は多いので、あまりシフトを入れてもらえなくなった。
それでも良いからと食い下がったのは自分だ。
樹は就活に専念すると、バイトを辞めた。
それから会っていない。
もう会うこともないだろう。
大切な彼女と幸せになってくれればいいと、切に願う。
増井はきっと変わらず、毎晩うどんを食べに来ているのだろう。
私がそれを見ることはないけれど。
この間あの画家がテレビで取り上げられていて、ちょっとくすぐったい気持ちだった。
でも、それだけ。
私の絵葉書コレクションには、やっぱり合わないな、あの画風。
休日は、夫の友達やその家族と出掛けるようになった。
たまにサークルの仲間とも会う。
ワイワイとにぎやかに楽しんで、夫との会話も増えた。
そして、ごくたまにだけど。
夫は、2人きりで出掛ける日も作ってくれた。
自分の事を気にかけてくれてる。
それだけで、私は嬉しかった。
単純なものだ。
そんな生活が半年経った今。
私のお腹には、新しい命が宿っている。
仕事は今月末で退職。
自分の代わりにフリーターが入った後だったので、あまり迷惑かけずに辞められそうだ。
人生、タイミングってのがあるものなのかもしれない。
あの時、ちゃんとぶつかって良かったと今は思う。
樹や増井も、きっとあの時必要だったから現れたのだろう。
おかげさまで。
私は夫と、ちゃんと恋をしてます。
ありがとう。
お付き合いありがとうございました。
慣れない長編。やっぱり向いてないかも(苦笑)
やたら説明口調になってしまったところもありますが。
ひとまず完結です。
大人向けって、ドロドロエロエロしてる作品が多いと思うんです(自分が読むのがそういうのばかりなのかも)。
でも、もっとピュアな大人の恋愛があってもいいんじゃないかと。
あと、偉そうに論じるつもりはないのですが、簡単に離婚離婚と言う風潮もちょっと自分的には納得いかなくて。
最後はもとさやでハッピーエンドにしたかったのです。




