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転生したらレベルアップが止まらない  作者: とま坊
深淵迷宮編

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【第34話】迷宮に向けて…

目立たず、騒がず、平穏に。 


それが、前世の記憶を持って異世界に転生した少年、ミナモ・アステルの目標だった。


しかし、日常生活を送るだけでレベルが上がり、十歳の適性鑑定では全職業適性あり。能力値も規格外だったミナモは、バーデンセリア学園に首席で入学することに。


さらに、幼なじみのダンマ、カミル、フォートと共に始まる学園生活。個性豊かな生徒たちや厳しい授業、実技訓練が待ち受ける中、ミナモの固有能力【日常成長】は、本人の意思に反して彼をどんどん強くしていく。


「頼むから、普通に成長させてくれ……!」


果たしてミナモは、憧れの平穏な学園生活を送れるのか?


これは、村人Bを目指す少年が、望まぬ成長と周囲の期待に振り回されながら、普通の日常を守ろうと奮闘する物語。

迷宮(ダンジョン)実習の日が近づき、

ミナモ達の教室では教師から班分けが

発表されていた。


「今回の実習は五人一組で行動してもらう。班ごとに協力し、

周囲を警戒しながら探索するようにな!」


教師が名簿を読み上げていく。


「ミナモ、ダンマ、カミル、フォート、レオン。この五人は同じ班だ。仲良くしろよ!」


「おっ、俺たち一緒じゃん!」


ダンマが嬉しそうに声を上げた。


「本当だ。

よく知ってる人だけだから気が楽だよ。」


フォートも笑顔を見せる。


「連携もしやすそうだしな!」


カミルが頷き、

レオンもミナモたちに向かって笑いかけた。


「よろしくな、皆!」


「うん、よろしく。」


ミナモも穏やかに返した。

その後、

教師から簡単に役割について説明があった。


前衛はカミルとレオン。

魔物と接近して戦い、後衛を守る役目だ。

ダンマとフォートは後衛として、

弓や魔法で援護する。

そしてミナモは、

周囲の状況に応じて前衛と後衛の間を補助する役割となった。


「もちろん、これは基本的な役割だ。

状況に応じて互いに助け合えよ。

自分の役割だけに固執しないようにな!

ミナモ、リーダーとして頼んだぞ!」


「はい、分かりました!」


五人は揃って返事をした。


「あと、今回の実習では実戦用の武器を使用するからな。

木剣では魔物に十分なダメージを与えられない。

剣を使う者は真剣、弓を使う者は

実際に矢を放てる弓を用意すること。

いいな!?」


――その言葉に、

       教室の空気が引き締まる…


「防具も忘れるな。

回復薬などの必要な道具は学園側でも用意する。

装備に不安がある者は、

実習前に教師へ相談するように!」


真剣を使う以上、訓練とは違う危険が伴う。教師の表情も真剣だ。


「実習中は決してふざけるな。

魔物を見つけても、勝手に飛び出す事は禁止する。

必ず班の仲間と連携し、教師の指示に従う事。

全員が無事に帰ることが今回の実習で最も重要だ。分かってるな!?」


「はい!」


説明が終わると、

教師は実習の日程と集合場所を伝えた。


それ程複雑な準備は必要ない。

各自で武器と防具を確認し、

指定された日時に学園の正門へ集合するだけだった。


「よっしゃ!みんなで頑張ろうぜ。」


教室を出たところで、

ダンマが張り切った様子で言った。


「本物の魔物と戦うんだもんね…

ちょっと緊張するけど楽しみだよ!」


フォートはそう言いながら、

自分の杖を握る仕草をする。


「俺は剣の腕を試してみたいぜ…

レオン、一緒に頑張ろうな!」


「勿論だ。お互いに足を引っ張らないようにしないとな!」


カミルとレオンもやる気に満ちている。


「ミナモは武器、何を持っていくんだ?」


ダンマに尋ねられ、ミナモは少し考えた。


「僕は剣かな。普段から使っているし、

魔法は簡単なやつなら杖はいらないし…」


「やっぱりすげぇな…ミナモは。」


「ありがとう。

みんなで協力して頑張るぞ!」


「分かってるって!」


ダンマは笑って答えた。


――真剣を使う実習、か……


ミナモは少しだけ考え込む。

これまでの授業や大会では木剣を使っていたが、今回は本物の魔物が相手だ。

相手の動きも予測できないし、

怪我をする危険もある…

何より、仲間を危険にさらすわけにはいかない。


――無理はせず周りをよく見て行動しよう…


そう心に決めミナモは友人達と寮へ戻った。


――そして実習当日の朝…


ミナモたちは必要な装備を整え、

学園の正門前に集合していた。

カミルとレオンは剣を携え、

ダンマは弓と矢筒を背負っている。

フォートも杖を手にしていた。


ミナモも腰に剣を差し、

防具の具合を確かめる。


「全員、準備は出来たか?」


引率の教師が声をかける。


「はい!」


全員の返事を確認すると、

教師は満足そうに頷いた。


「よし。それでは出発する。

今回の実習場所は王都近郊にある迷宮(ダンジョン)だ。

到着したら改めて注意事項を説明する」


教師を先頭に生徒達は学園を後にした。


「いよいよだなぁ…少し楽しみだ!」


隣を歩くダンマが楽しそうに言う。


「おい、遠足じゃないぞ。」


ミナモは笑顔で返した。

初めての実践だ…

どんな魔物が待ち受けているのかは分からない。


――全員が無事に帰ってこられるように…


ミナモはそう思いながら足を動かした。

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