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第46話 アルティメットブレイジングコンプリートニュートリショナルフードスシドライバー③

前回のあらすじ:

鳥路さんのライトニングスッシーロールが轟さんのツナトロゴールドフラッシュをブレイク! 鳥路さんが1ポイント獲得!


◆◆◆


「くっ……! なかなかやるな鳥路英莉! 私のツナマグロがブレイクされるとは思わなかったぞ!」


 轟さんがなんか惜しい感じを出してるけど、実際は鳥路さんに瞬殺されただけである。鳥路さんは戦いを終えたライトニングスッシーロールの寿司の部分を取り外し食べ始めている。特にその行為を轟さんに咎められていないので問題ないのだろう。


「しかし、ファーストドライブにそんな強力なスシマシンを使って良かったのかな……?」


 そういえば二本先取だっけ。なるほど、強いスシマシンを温存するのも作戦の一つか。3on3は戦略的な構築が勝負の鍵……まだまだ油断できないぞ、鳥路さん!


「これが私の第二のスシマシン! スティッキーアナゴイール! ツメをレーンに撒き散らし相手の速度を奪うテクニカルなマシンだ! 周回するほど相手のマシンは苦しむことになるぞ!」


 スティッキアナゴイールはツメが大量に塗られたアナゴの寿司が乗ったスシマシンのようだ。しれっと性能の良い金色のマシンに乗っている。


「さぁ鳥路英莉! 君の番だ!」


 鳥路さんの二台目! 一体どんなマシンを用意したんだ!?


「ライジングスッシーロール。相手は死ぬ」


 スッシーのキャラ太巻きが黒のスシマシンの上に乗っかっている。ちゃんとスッシーだとわかるレベルで出来が良い。


「同じ寿司はダメだと言っただろう!?」

 

 名前はちょっと違うけど……轟さんの指摘通り同じ太巻きに見える。


「よく見ろ。背中の寿司ネタがマグロではなくサーモンを使っている」


 鳥路さんがスッシーの背中の寿司ネタを指差す。確かにそこにはマグロではなくサーモンが素材として使われていた。


「こ、こんなのルール違反だ! 金星先輩! こんなの許されませんよねぇ!?」


 轟さんが金星さんに助けを求める。


「まぁ……素材が違うなら良いんじゃありませんこと? ホビーもマイナーチェンジのくせに別商品扱いになりますし」


「ぐぎいいいい!」 


 ハシゴを外されて唸る轟さん。金星さんが味方に忖度しない人で良かった。


「早くしろ」


 鳥路さんが既にレーン上にライジングスッシーロールをセットしている。


「く、くそ! いや、私とアナゴイールの絆の力があれば悪のスシマシンに負けるはずないんだぁっ!」


 轟さんもレーンにスティッキーアナゴイールをセットする。


「セット、レディー、スシドライバー……」


「ゴー!!」

 

 鳥路さんと轟さんの手からスシマシンが放たれる! 相変わらずの遅さの鳥路さんのマシンに対して、軽やかに駆け抜ける轟さんのマシンからは大量に塗られたツメがレーンに滴り落ちていく! タイヤにこれが絡まればスピードダウンは免れない!


「二周目で相手のスピードが落ちたところを攻めるぞ! アナゴイール! 一周目は避けるんだ!」


 轟さんがアナゴイールに回避の指示を出す。そんな機能ないはずだが?

 心の中のツッコミが声に出る前にライジングスッシーロールとスティッキーアナゴイールが交差する!


「避けろ! アナゴイール!」


 激突する二台のスシマシン! 吹き飛ぶアナゴイール! 飛び散るアナゴとツメとシャリ!


「アナゴイールうううう!?」


 無慈悲なライジングスッシーロールの容赦の無い一撃でスティッキーアナゴイールがブレイクした。


「鳥路さんの勝ちだ!」


「やったねとりっじ!」

 

 俺と賀集さんが決着した瞬間に鳥路さんを祝福する。俺は一刻も早くこのスシドライブから離れたい一心での行動だった。賀集さんもきっとそうだろう。

 鳥路さんは走っていたライジングスッシーロールをクールに受け止め、上に載っていたスッシーロールを食べ始める。そして鳥路さんは食べながら俺達に向けてピースをしてくれた。


「まだだ! まだ終わってない!」


 轟さんが待ったをかける。


「二本先取して私の勝ちだけど」


「私の本気のスシマシンと戦わずに逃げるつもりか鳥路英莉! ビギナーズラックで良い気になるなよ!」


 鳥路さんの正論を跳ね除ける形で轟さんが吠える。

 鳥路さんは小さく舌打ちをしながら、最後のスシマシンが入った箱を手に取る。

 ……勝負をする気なのか!? 鳥路さん!?


「クックック! 素晴らしい心意気と褒めてやろう! その心意気を称して最後のスシドライブは一億ポイントだ!」


 すごい。轟さんだけしか得しないルール変更だ。流石にこれは鳥路さんを馬鹿にしすぎじゃないか!?


「構わない。早くスシマシンを出せ」


 鳥路さんの機嫌が間違いなく悪くなっている。それでも勝負を止めないのは何か理由があるのか鳥路さん!?


「これが私の第三のスシマシン! そして私の切り札! ヴォルカニックシュリンプクラブだ! 常人では難しいエビとカニの二貫構成! 重量とスピードを兼ね備えた最強のスシマシンだ! ゴールドフレームで加速力と爆発力も二倍! 二倍と二貫で四倍だ!!」

 

 まさかの二貫構成! とにかくすごそうだ!


「ゴールデンスッシーロール。相手は死ぬ」


 スッシーの背中の寿司ネタがタマゴになった太巻き。 


「ああああああああああああ!?」



 レーンに放たれるヴォルカニックシュリンプクラブとゴールデンスッシーロール!

 

 激突するヴォルカニックシュリンプクラブとゴールデンスッシーロール!


 吹き飛ぶヴォルカニックシュリンプクラブ!


 飛び散るエビとカニとシャリ!


「ああああああああああああ!!」


 家庭科室に響き渡る轟さんの絶叫! 


 無慈悲に走り去るゴールデンスッシーロール!

 

 そのゴールデンスッシーロールを受け止めて太巻き部分を食べ始める鳥路さん!


 スシドライブの勝者が誰か! 誰の目から見ても明らかだ!

 


 ……一億飛んで二ポイント差で鳥路さんの勝ちだ。

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◇◇◇

こちらの作品はカクヨムからの転載版です。

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