変化点、その1
さッ、3ヵ月も空いたァ!?
「魔術というモノを、君は信じるか?」
「ま、魔術を信じるか、ですか?」
会議室に入ると、軍帽を目深に被った上官は開口一番そう言った。
中年の男に『会議室集合』と告げられ、急いで身支度をして来たというのにそんな事を聞かれるとは夢にも思わず、ダイゴは思わずオウム返しをしてしまった。
「漫画や映画でよくある、あの魔術ですか?」
「そう、その魔術だ」
耳を疑ったダイゴは上官に確認をするが、間違っていなかったようだ。上官の隣に座る中年は、あっけに取られるダイゴを見て口元を手で隠しながら笑っていた。
「突拍子のない話だと思うだろうが、ひとまず説明をしよう」
上官の言ったことはこうだった。
西洋に古来から存在する魔術。近代では魔術を習得するよりも兵器の扱いを学ぶ方が手っ取り早いため、それは廃れていた。
しかし、この第三次世界大戦にて、とある国で規格化した魔術を実装した兵器が開発され、魔術を習得した兵士1人がそれを使用しただけで、アメリカの戦況を一夜の間に塗り替えてしまったという。
その情報は当然瞬く間に世界中に広がり、諸外国もその研究に躍起になり、日本軍もその研究を始めた。
そして、その研究はついに実験を残すのみとなっていた。
「その研究のテストを私にやれと、そういうことですか」
「察しが良くて助かる。……だが」
そこまで言うと軍帽の上司は少し言葉を詰まらせた。
だが、それに気付いた中年に肩を揉まれると、一度大きく息を吐いて続きの言葉を並べた。
「我が軍が開発したのは人体に直接埋め込むものでな……フゥ、お前が初めてなんだ。だから成功するかどうか、ひいては施術後にどんな副作用が起きるかも一切不明だ。それでも、受けてくれるか?」
上司の言葉には何か含みがあるような間があった。それに気付かないほどダイゴはバカではなかった。
が。
「既に我が国の勝利のためにこの命を捧げています。それくらい、問題ありません」
軍人としての覚悟を既に決めているダイゴにはそれは問題ですらなかった。
そこからの展開は早かった。
ダイゴの返事を聞いた中年が気持ち悪い笑みと共に手を叩くと、白衣を来た怪しげな集団が会議室に入ってくると、ダイゴを取り囲み手術室まで連れていき、そのまま手術台の上に乗せると、麻酔でダイゴの意識を奪ったのだった。
「ん?こ、こは……?」
「おっ!目が覚めたようだね!心身に異常は?……うん、まぁだいたい大丈夫なようだね!いやぁーよかったよ!全くね!」
目を覚ましたダイゴの視界に入ったのは、脂汗のにじむ中年の汚らしい顔だった。
思わず反射でのけ反ってしまいそうになるが、すぐに脳からの信号がそれを中止させた。
ゆっくりと身体を反らして中年の顔から距離を取ると、周囲を観察し、ここが病院の一室であることに気づいた。側に置いてあった時計をちらっと見ると、11を指していた。窓の外が闇に包まれていることから察するに、23時のようだ。
「23時……確か手術前の時間が13時くらいだったから……10時間も寝ちまったか、軍人失格だな」
「ハッハッハッ、君のなかでは10時間睡眠は軍人失格なのかね?」
「えぇ、10時間も寝てしまったらその間に拠点を2つは制圧されますからね」
自身の独り言に興味を持った中年に、ダイゴは自論を唱えた。これは"俺ならそれができるから"という自信、というより事実から来るものだった。
「なら君は失格を通り過ぎて1周、いや3周くらい回って昇格モノだね!全くね!面白いこと言うね!」
「は?」
「ほら見てごらんよ!今日の日付!」
笑いながら中年はカレンダーを表示させた携帯の画面をダイゴに見せた。
それを見たダイゴは思わず自身の目を疑ってしまう。
なぜなら。
ダイゴが本部に到着した日から、既に1週間と2日が経過していたからだ。
すいません、本当にすみませんでした。書けませんでした。でもワンピースとデュラララ見ていっぱい歌聞いてたら創作意欲が復活して書けました。ワンピース最高!……すみませんでした。




