制限解除
なんとか2週間空けずに更新したけど毎週更新できなかったのは悔し゛い゛て゛す゛!
カツン、カツン、と靴底が硬いレンガを叩く。足のすぐ側をネズミが駆けるが、エンジンフラッシュは気にも留めない。
ほとんど明かりのない地下道をしばらく進み、ふと壁の前で止まるとその壁に手をついた。
「起きてっか?」
「……寝てまーす」
「起きてんじゃねぇか」
手で触れた壁に小さな穴が開き、その中にいる少年に声をかけた。その少年は隻腕にして赤腕の、人類最大の敵。
「名前、なんつったっけ?」
「五条惺」
「禍言だっけな。お前に朗報だ、人類最強がお前に会いに来てくれるってよ」
「面会謝絶ですぅー!帰れ帰れー!」
「ハッ、今度会う時は墓前だな。じゃあな」
それだけ告げると、エンジンフラッシュは穴を閉じその場を立ち去った。
「……だってさ、博士」
「逃げるか」
「でもコレあるぜ?どうする?」
禍言は自身の手首に視線を向ける。2人の手首には魔術で拘束されており、これが2人をこの明かり1つない地下の牢獄に閉じ込めていた。
「オレはまぁやろうと思えば何とかなると思うけど、博士はコレ対処できる?」
「お前がワタシの心配とはな。だが無用だ、もうこの魔術、いや、アイツが使用した魔術の解析は全て完了している」
「ならオレのもやってくれよ、メンドいし」
博士の偉業をさも当然かのように受け止め、禍言は自身にかかった魔術の解除も博士に丸投げした。 しかし、博士は禍言から何かを感じ取ったのか、冷たい声でこう言った。
「……そうか、怖いのか」
「は?」
博士の放ったセリフの意図が理解できなかったのか、禍言は聞き返した。
「お前は本気を出すこと、否、本気を出してまた体を壊れることを恐れているんだろう?」
「いやいや、怖いってよりそうなった場合対処のしようがねぇからさ、負う必要のねぇリスクは」
「さしずめ、中国の女仙人にでも咎められたか」
博士は禍言のセリフを遮り、憶測を述べる。実際のところ、それは憶測ではなく事実なのだが、博士にはどうでもいい事だった。
この言い争い、というより博士の一方的な物言いに、禍言は苛立ちを覚えていた。しかし、口に出す前にその感情を抑え込み、一度深呼吸を挟んでから博士との対話を試みる。
「フゥ、博士は何が言いてぇんだよ、もっと率直に言ってくれよ。博士がそう言うってこたぁ博士なりの考えがあんだろ?」
「……本格的に耄碌したようだな。ならばお前との旅はここまでだ。今のお前であれば共に居られてもかえって邪魔になるだけだからな」
「は?いや、オイ待てよ博士!博士ーッ!!」
しかし、博士はそう言い放つと、いつの間に拘束の魔術を解いていたのか、天井を破壊し外へと消え去ってしまった。禍言の意図は博士に汲まれることなく、そして博士の意図を禍言は理解する間も与えられず、禍言は月光が虚しく差し込む地下牢に取り残された。
「なんなんだよアイツ、中国ではオレを命がけで助けようとしてくれたくせに、今度は見捨てんのかよ。意味分かんねぇ」
「……随分大きな音がしたから何かと思えば、君、置いてけぼり食らったのか!ハハハハッ!あんなに信頼していた仲間に裏切られたとは!滑稽なことこの上ないねぇ!写真撮ってエンジンフラッシュさんにも見せてやろう!」
ブツブツと文句を垂れ流す禍言の前に、天井の崩れる音を聞いたいつぞやの赤メッシュの青年が駆け付けた。そして、状況を一瞬で理解すると、禍言を指をさしながら大声で笑った。
「あ?んだよテメェ、オレァ今サイッッッコウにイラついてんだからよォ、だからよォ、んなツラしてオレの前にこられるとよォ……」
「しかも!エンジンフラッシュさん直々の魔術で拘束されているのに!まだここまで吠えられるとは!!」
腹を抱えて笑い、何なら過呼吸ぎみになっている青年は気が付かなかった。
禍言が過去最高に、北往生市で平然と殺人を犯していた頃よりも、トンでいることに。
星鶯を師事した200年の時間すら忘れるほどに。
人間よりも、何か、おぞましい何かにでもなったかのように。
そして、自身の体の心配すら忘れるほどに。
後日、時計塔からほど近い道路の崩落現場から、1人の死体が見つかった。
首から上はなく、体は瓦礫によって潰され、裂かれ、割られ、凄惨なものとなっていた。
その死体の頭部はどれだけ瓦礫を掘り返せども見つからず、救助隊はその日の捜索を諦めた。
しかし、その日救助隊として参加していた者たちの中に、その死体の見つかった部屋に異臭がしたと訴える者がいた。
その者たちは死体の腐ったような臭いではなく--
--肉の焼けるような臭いだったという。
折角EFに蘇生してもらったのに赤メッシュくんやられちゃうとは……。
それはそうと皆さん呪術廻戦0見ました?実はぼく初日に見に行ったんすけどもう神でした。そのおかげでリアタイしてた呪術廻戦本編をもう一回見てしまいましたよ




