最強白狂
実はこれバイトに行く前と休憩中に書いたんですよ。
「いやーすまんね、見つけるのにこんなに時間かかっちまった」
空から降ってきた大剣が骸骨の頭を両断した一瞬後、"その人"は音も立てずに現れた。
「魔法使いのニセモンみてぇなのがいたからぶった斬っちまったけど別にいいだろ?」
「え?う、うん」
目の眩みそうな白髪に、肉食獣すらカエルのように怯みそうな鋭い瞳。そんな女性に声をかけられた電磁マンが小学生のような返事をする。
「あれ?でも今の言い方だと探してたのってあの骨じゃなくて俺たちってことになるんじゃ?」
「……」
「いや無言お前にいってんだよ!」
「あ、そう。確かにそうだね」
2人のコントのような会話を聞きながら、白い女性は地面に刺さった大剣を引き抜く。
「そう、あたしが探してたのはお前だよ、そっちの髪の毛長ぇ方、黄色くない方。そうそう、お前」
無言が自分に指を指すと白い女性はうんうんと頷く。
「おっとすまない、自己紹介がまだだった。あたしは果街はてな」
息を吸い込み、鋭い瞳をさらに鋭く尖らせて無言を睨む。
「人類最大の敵を滅ぼす、人類最強だ」
代わるぞ。
「かっ、は!」
殺意を感じた禍言が無言と交代し、すんでのところで斬撃を避ける。
「ふーん、流石、伊達にこの街で一番怪物共をぶっ殺してるだけのことはあるな」
「ならよォ、その功績に免じてその剣はしまってくんねェかなァ?」
「でも一番人を殺してんのもお前なんだよな」
はてなは大剣を低く構える。そして、禍言は。
「逃げるんだよォ!」
「はぁ!?逃げんな!!」
「知ったこっちゃねーーーッ!どけーっバケモンどもーッ!」
全力で、それはもう周囲に甚大な被害を出すほどに全力で禍言は逃げる。人類最強・果街はてな。アレは今じゃない、もう少し後、少なくともオレの望みを叶えてからじゃないと。そう言い訳しながらひたすら逃げる。途中で死体の山を吹き飛ばしたり4人組の子供を吹き飛ばしたりした気がしたがそんなことを気にかけてはいられなかった。
「ここなら、とりま大丈夫、か?」
息を切らし、肩を上下させながら自分に言い聞かせるように禍言はつぶやく。距離なんてアレの前にはないも同然、そんなことは分かってっけど、それでもここなら対処できんだろ。というかアイツはこのためにずっとここに引き篭もってたんだからどうにかしてくれなきゃ困る。
そして、薄いベニヤ板を乱暴に叩く。
「オイいるんだろ!出番だぜ!」
そう、ここはビームが飛び交うマッドサイエンティストの根城。
「やっとか」
気持ち悪い笑みを浮かべた、博士がドアを開ける。
北往生市はメチャクチャになりました。




