ゲロ以下のにおいがプンプンするぜェーッ!
さてさてさーて、小一時間ほど資料を漁ったものの、今回も結局見つからなかったか。まーた無駄足かよ。仕方ねぇ、気晴らしにここを徹底的にぶっ壊すとすっか。
「拳をぐっと固く握ってッ!!せーの!爆風、マァァァァァックスッッ!!!」
一撃で建物全部吹き飛んじった。前回からまだ2日しか経ってねぇのにまた出力上がってんな。ってあれ、なんか思考も荒くなってんな。ま、別にいいか。
「おーいシジマー!シジマってばよー!!無視してんなァーッ!!!」
「えオレ?」
「お前以外のどこにシジマがいるんだよ!」
「いやオレシジマなんて名前じゃねぇし」
「でもお前がさっき」
「オレは禍言"マガゴト"だ。二度と間違えんなクソ野郎」
「ご、ごめん……。それはそうとよ!さっきのアレ、お前がやったのか!?すごいな!」
「んだろ」
自分でも予想外だったのは内緒。
「俺でも巻き添え食らって死ぬとこだったぜ!雷電フォームになってなかったら死んでたな!!」
「なんだよ雷電フォームって」
「俺の必殺技なんだぜ!ここら一帯の電気をぐべっ!」
自慢しようとした途端足引っ掛けて転んでやんの。
「いててて。何だコレ、扉?誰だよこんなところに扉なんて置いたやつってお前のさっきの攻撃で来たんだろ!!」
「いや、これは……」
扉を開けると、地下へと続く階段があった。
「ビンゴかもしれないな」
「臭ぇし暗いなここ」
「俺ムリかも」
「そこまでじゃねぇだろ」
カビくせぇことこの上ねぇ、かなりの間放置されてたっぽいな。とにかく明かりがねぇと何もできねぇ、どうしたもんか。
「そうだ、お前の電気なら明るくできんだろ」
「眩しすぎて目が灼けちまうよ」
「使えねぇ野郎がよ」
外の光はここには届かねぇしオレに明かりをつける術なんてねぇし……天井ぶち抜くか。
「あんま壊したかねぇけどしゃあねぇ!突風ッ!」
よし、天井にマンホールくらいの穴が空いたおかげでだいぶマシになったな。天井になんか大事なことが書いてねぇといいけど。
「これかカビ臭ぇのは!」
「何があったよ」
「クソでけぇ絵だな!それとガイコツ!気味悪ぃぜ!俺は出る!!!」
「勝手にしやがれ」
垂直跳びでオレが開けた穴から外に出やがった。アイツもなかなかのパワー持ってんな。
「さて、これがそのクソデカ絵画か。ホントにカビ臭ぇな」
鼻つまみながらじゃねぇととても近くで見れねぇしなんか口ん中にカビが入ってきそうでヤだな。まぁそうも言ってらんねぇし、マジマジと見させてもらうか。
この真ん中のは……人か?それにこの模様は、あの時の……。よく見たら周りにも人がいっぱい書いてあるな、どれも体を槍みたいなので貫かれてるっぽい。それにこの建物、ロンドンの時計塔か?ロンドン……串刺し……なんだ、ジャック・ザ・リッパーの絵か?いや、アレは切り裂きだから違う、これはロンドンのやつじゃない……そうだ、この特徴的な文字盤は……。
「そうか、本当にビンゴだったのか」
でも串刺しってのは実際のと食い違ってるし、どっかで計画が変更になったのか?このデカさとカビ臭さからしてかなり前にここで描いたものだろうし、てかなんでこんなモン描いたんだ?アイツがそんな意味のないことをするはずがないし、ってことはこれはあの儀式に必要だったのか。
「まぁそれは置いとくとして、さっき電磁マンが言ってたガイコツってどこにあんだよ。どこにもねぇじゃねぇか」
後ろから、カラカラと乾いた音がしたことに、まだ気づいていなかった。
カビカビと連呼してしまった。特に意味はない




