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俺だけのダンジョン  作者: 橘可憐


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誤字報告いつもありがとうございます。

気を付けているつもりなのですが、お手数をおかけして本当に申し訳ありません。

ブックマーク・いいね・評価・感想とても感謝感激しております。


日程が決まり次第連絡をすると言っていた課長からはまったく連絡が来る気配もなく、この1週間の間裕をイライラさせていた。


できる事なら1日でも早く出張に出かけたい裕からしてみれば、課長とは時間の経過速度が違うのかと疑いながら、ダンジョンで派手な広範囲魔法を放ってはイライラを解消させるしかなかった。


しかしそのお陰か、魔法を使うのにだいぶ慣れたためか、一度は諦めた広範囲魔法の熟練度がかなり上がって以前より簡単に発動できるようになっていた。


聖女様やエルフの狭めのダンジョンで、動きの遅いスライム相手に広範囲魔法の検証と練習を繰り返し、黒猫のだだっ広いダンジョンで一斉に湧き出る一角ウサギを一掃するのはマジで気持ち良かった。


暴風雨や竜巻に獄炎やマグマといった魔法もそれなりに有効ではあったが、具現化させるイメージがしやすかったビックウェーブが一番発動が楽で特に気持ち良かった。


暴風雨や獄炎やマグマは指定した場所から動く事が無いので割とすぐに消滅してしまうのと、魔物の湧きに合わせ範囲の指定場所を見極めなくてはならないのが難しく、竜巻は魔物を巻き込みながら移動して行くのは便利だったがその進路方向や速度を指定できないのが面倒だった。


しかしビックウェーブは一度発動させると空間の壁にぶつかるまでその威力を持続させ消滅する事は無く、範囲と方角の指定さえしてしまえばあまり深く考えずに立て続けに何度も発動できるのも便利で面白く、安全に一角ウサギを一掃させるのに最適だったと思う。


という訳で、ダンジョンは裕にとって今は魔物討伐目的と言うよりストレス発散場所だったのに、一日の討伐報酬金額は上がる一方だった。


≪今日の報酬1771500円よ≫


つい夢中になり過ぎたとは言え、今や4時間ほどの黒猫ダンジョン攻略で200万円近くを稼げるようになっていた。


(魔物の湧きももっと早くして、時間制限なく攻略したらいったいいくら位稼げるだろうか?この際だから最高報酬額の更新を目指してみようか)と考える事もあった。


そして以前は毎日の報酬をその日のうちにこまめにATMで預入をしていたが、銀行の窓口に出向くと個室の様な受付で対応してくれるので、今はある程度の金額が纏まってから銀行まで預け入れに出かけていた。


「明日は銀行へ行くか」


裕は机の引き出しにしまった現金が1千万を超えたのを確認して明日の予定を決めた。



朝一番で掃除や洗濯を済ませ、銀行に寄ってからスーパーで買い物をしていると突然後ろから声を掛けられた。


振り返って確認するとボロアパートで一緒だった中国諜報員の宋さんだった。


「ヒサシブリデスネ、イマハナニシテマスカ?」


「見れば分かるだろう、買い物だよ」


「チガウネ、カンリニンヤメテカラナニシテイルカキイテルネ」


「今も別のアパートで管理人しながら主夫してるよ」


裕は宋さんがどうして裕に声を掛けてきたのかが気になっていたが、関わるのも面倒なので適当に返事をし、早い所きり上げたいと思っていた。


「サトウサンハゲンキニシテルカ?」


「どうだろう、最近全然会ってないから俺に聞かれても困るよ。それより俺忙しいんだけど何か用?用があるなら早い所言ってよ」


「ソレハワルカッタ、ジャマシタネ」


宋さんは手を振りながら去って行ったが、裕は返事もせずに速攻で忘れる事にした。


しかし家に帰り着いてから何故かとても不安になっていた。


そもそもあのスーパーで午前中に出会った事自体が不自然な気がした。

そう言えばボロアパートだったとはいえ、盗聴器を仕掛けられたり部屋に入られたりもしていた。

自分はまた何か疑われているのだろうか?

もしかしたらこのアパートもすでにバレていてまた部屋に入られたりするんだろうか?


家だけでなく部屋にも鍵はかけているが、あの人達はこんな鍵開けようと思ったら簡単に開けてしまうのだろう。


そしてこの部屋に入られたら今や3つもあるダンジョンの入り口など簡単に見つかってしまうだろう。


裕はその不安を抱えきれず黒猫に訴え相談した。


「このダンジョンに他の人が入れない様にするか、見つからない様にはできないものなのか?」


≪結界を張ったらいいんじゃないの≫


「それってどうやってやるんだ?」


≪あなたの記憶にあるでしょう、そういう能力を望みなさいよ≫


「ああ、そうか、新たな能力として手に入れろって事だな?」


裕は黒猫が異世界物で定番の能力の事を言っているのだと即座に理解して、確か結界って色んな種類があるんだったよなと考えていた。


≪一つ忠告するなら隠蔽と結界を合わせた隠蔽結界として願えば二度手間は無くなるわね≫


「なるほどなるほど、おまえ頭良いな」


裕は黒猫の有難い忠告に素直に頷いた。


多分きっと絶対に黒猫の忠告が無かったら、裕は結界だけしか考えずに後になってまた隠蔽を願う事になっただろう。

しかし黒猫はそんな裕の考えを補足して、出入り口を隠す隠蔽効果と裕以外は入れなくなる結界を合わせた能力として願えと教えてくれたのだろう。


そうしてみるとやはり管理者との絆の深さや管理者の格と言うのは本当に大事なのかもしれない。


だとしたらあのかなり格が高そうな九尾を手放すのは惜しい事かも知れないと思うが、かと言ってこれ以上ダンジョンの数を増やして管理しきれる自信もなく、それならば聖女様やエルフの格を上げるのに専念するのも良いだろうとも考え、裕はまたあれこれと頭を悩ます事となった。



読んでいただきありがとうございます。

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