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「物語の幕間〜彼氏・彼女の日常」(セーラー服と雪女 第19巻)  作者: サナダムシオ


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㉙ 二人の関係性

「おお、そちが時空を超えて名高い、杉浦鷹志か。確か戦闘王イシュタルから、スサノオの二つ名を授けられたという…見たところ、タダのニンゲンのようじゃがのう?そうか、そうか。そちが由理子の第一婿殿か。なるほど……。」


「いや、まだ結婚は……してないんだけどね。」

「なんだ、そうなのか?では、吾輩と立場は同じではないか?」


「ワタシの気持ちが違うのよ。」 

 そこで由理子がトドメを刺す……が、犬王は怯まない。


「では、吾輩は甘んじて、第二婿の立場を受け入れようぞ。」

「う〜ん、ミケーネ君も居るしなぁ……。」


 鷹志は複雑な気分だった。

 なにしろ由理子が、自分の事を第一に考えてくれていると言いながら、そのすぐ下の序列に、イヌやネコを並べて考えているのだ。


(確かにユリちゃんが、種族を超えた博愛主義者だという事は、理解している。しかし、コレは納得が行かないハナシだ。ボクはペットじゃないぞ!)と内心思う鷹志であった。


 そんな彼の気持ちを知ってか知らずか、由理子は、う〜ん、どうしようかしらねぇ?などと首を傾げている。


「ねえ、鷹志はどう思う?」

「ええっ!?ボクに訊くの?」

「だって、犬や猫とは言え、一国の主たちが、"ワタシたちの"下僕になるって言うのよ?」


「えっ、そうなの?」

「仕方が無い。最悪、それでも良いぞ。」

「いや、流石にそれは……まあ、良き友人という線で手を打ちませんか?」と、逆に鷹志の方から譲歩する流れになってしまった。


「うふふ、みんなで仲良くしましょうね?」

 と、してやったり顔で、由理子が笑った。


「そうと決まれば……せっかくだし、彼に、名護屋の街を案内してあげましょう。ね、鷹志。」

 ああ、今日もユリちゃんのペースだなと、鷹志は思った。


「伯爵、赤いビートルは今、空いてる?」

「大丈夫ですよ。どうぞ使って下さい。」

「よし。じやあ、アヌビス君、早速、参りましょう。」


 二人と一匹は、エレベーターで地下駐車場に降りて行った。

 駐車場に到着して、まず二人の目に飛び込んで来たのは、お行儀良く駐車……じゃなかった停泊している、余りにもベタなUFOそのものの姿だった。


「えっ、コレって……?」

「ああ、吾輩が乗ってきた、時空転位装置付きの、王室専用宇宙船だよ。」

「まんまアダムスキー型なんだ。」

「うん、この惑星ガイア……つまり地球では、コレを勝手に、そう呼んでいるようだね?」


 次に二人は、犬王をビートルの所に案内した。

「おお、コレはまた……エレガントな造形の乗り物だね。キライじゃないぞ。」


「お気に召したのなら、何よりです。今日は私が操縦しますから、助手席へどうぞ。鷹志は後ろね?」

「はあい。」(お客様第一、だよね?)と、自分を納得させる鷹志だった。


挿絵(By みてみん)

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