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「物語の幕間〜彼氏・彼女の日常」(セーラー服と雪女 第19巻)  作者: サナダムシオ


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㉘ 由理子と再会

「ところで、由理子さんをお訪ねという事ですが……。」

 サン・ジェルマンが、脱線した話を元に戻す。

「……彼女は今ちょうど鷹志君と、コンビニに買い物に出かけてまして……多分、少ししたら戻りますよ。」


「そうですか。ならばコチラのカフェで、それまで待たせていただいても良いかな?」

「どうぞ、どうぞ。珈琲と紅茶、どちらがお好みですか?」


「……ホットミルクはあるかな?」

「はい。では、ただ今準備致しますから、そちらにお掛けになってお待ち下さい。」


「うむ。頼んだぞ。」

 アヌビスはそう言うと、眺めのイイ窓辺の席に陣取って座った。


 白い麻呂眉の黒毛の柴犬が、未来チックなツナギを着て、レストランのイスに収まり、品良くカップのホットミルクを飲む姿は、可愛らしいこと、この上ない光景だった。


 やがて、買い物を終えた二人が、エレベーターで上がって来た。

「あらっ。」

 犬王を見た由理子の開口一番は、ソレだった。


「えへへ、来ちゃった。」

 先程までの威厳は何処へやら。

 犬王は舌を出して、ハァハァ言いながら、尻尾をブンブン振る、良く懐いた小犬のようになっていた。


 彼は、矢も盾もたまらず、由理子の元に駆け寄り、彼女に頭やら顎の下やらを撫でて貰った。

 流石に……というか、やっとのことで、仰向けに寝転がって腹を出すことだけは、かろうじて我慢したのだった。


「おお、よしよし、元気にしてたかい?」

 由理子の問いかけも、もはや仔犬に対するモノと、大差無かった。


「もう吾輩は、会いたくて、会いたくて……。」

「何だか"20年後の西野カナ"みたいに言うのね?」


「おお、その名なら知っておるぞ。吾輩も由理子と話が合うように、日本の流行歌は、一通り学習済みだからな。確かマネージャーが彼氏で……。」


「……やめて!恐ろしいネタバレを食らわさないで!」

「えっ?」

「私は未来の情報から、気に入った曲を拾って聴いているだけなんだから!」


「おやおや、コレは失礼しました。有名なスキャンダルだったのでつい……。」

「もう、気をつけてよね?ところで、今日は突然どうしたの?何か困り事でも?」


「いやいや、だからもう、ただ会いたくて……。」

「……あのぉ〜、そのクダリ、まだヤリますか?」

 杉浦鷹志が話に割って入って来た。


「誰じゃあ、お主は?吾輩と由理子の話に割り込む、狼藉者めが。」

「このヒトは、私の大切なパートナーの杉浦鷹志サマよ。アヌビス君、失礼な事を言わないでよね!」

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