表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「物語の幕間〜彼氏・彼女の日常」(セーラー服と雪女 第19巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
27/31

㉗ テレビ塔への来訪

 そんな訳で犬王は、無事に名護屋のテレビ塔下の地下駐車場に、彼のUFOを停泊させる事に成功したのだった。


 そして彼は、勝手知ったる顔でエレベーターに乗ると、そこに紛れ込ませてあった、亜空間レストランの場所を即座に特定し、エレベーターの出口を、そこに出られるように調整した。


 ここまで、かなり厄介な手順を踏んで来たにも関わらず、アヌビスは、さも何でも無かったかのように、涼しい顔をして、サン・ジェルマンの亜空間レストランに、現れたのだった。


 それは、現地の昭和の延長上の時間軸で、西暦1991年5月5日、日曜日、午前8時をまわった頃の出来事だった。


「やあ、どうもはじめまして。吾輩は犬王のアヌビスと申します。コチラに真田由理子殿はおいでかな?」


 開口一番、彼はとても礼儀正しく挨拶をした。

 彼は当然、現場の空気はウェルカムなモノだと期待していたのだが……。


「ねえ、ちょっと、伯爵、また変なのが来ちゃったわよ?今度は宇宙服みたいなツナギを着た、二足歩行の犬。自分の事をアヌビスとか言ってるわよ?」

 そう言ったのは、真田由理子の姉、香子だった。


 サン・ジェルマンは、丁度バーカウンターで、由理子の赤いウィッグに付いていたという、謎の発信機を調べている所だった。


「……ああ、どうやら、その方が、コレの受信機を持ってらっしゃるようですな。」彼は何でも無い事のように、そう言って笑った。  


「もう、ここのセキュリティは、一体どうなっているのよ?ガバガバじゃない。次から次に、異世界からイレギュラーなお客が来過ぎでしょ?」


「まあ、元々不安定な亜空間を、私が無理やり固定して使っているので…その分、不具合が多々あるのは、否めませんなあ。」ノンビリした口調で伯爵が返す。


 と、そこまで言って、我に帰った香子は、慌てて犬王に挨拶をした。


「あら、放置してごめんなさい。私は真田由理子の姉の香子と申します。そしてアチラで、アナタが妹に付けた発信機を分析しているのが、ここの所長……城主かしら?のサン・ジェルマン伯爵ですよ。」


「はじめまして。私がサン・ジェルマンです。……ところで、日本語が御上手ですな?」


「実は、今までにも個人的な興味で、ハダカ猿族……つまりニンゲンの世界線の、ジパングには、何度か訪れた経験があるので……一番最初の友人の名は、確かモモタロウとか言ったかな?」


「……ひょっとして、仲間に鳥族と猿族も居たりして。それで、みんな揃って鬼ヶ島へ……?」

 香子が呟いた。

「おお、確かに、居た居た。良くご存じですな?」


「だって、それは日本では有名な昔話……で言うか、史実だったのね?あれっ、ちょっと待って。確かモモタロウって、あのカグヤ・イシュタルが……。」


「香子さん、そこまでにしておきましょう。」

 サン・ジェルマンが、彼女の話にストップをかけた。それ以上喋ると、後々ややこしい事になりそうだったからだ。


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ