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Episode 1
カウンターに座り、返却された本を整理する。
静かな空間に、ホッと息をこぼした。
「東雲さん⋯このポスター、掲示板に貼ってくれる?」
「っ⋯はい!⋯上のスペースで良いですか?」
「⋯ええ、そこの脚立使って」
ポスターを受け取り、空いたスペースに画鋲で貼り付ける。
「あっ⋯!」
手に持っていた画鋲が床に散らばる。
慌てて脚立から降り、拾い始めた。
「⋯大丈夫ですか?」
不意に手が伸びてきて、手伝ってくれる。
「ありがとうございます⋯」
「いえ⋯っ⋯!」
血の匂いに、ハッと顔をあげる。
「大丈夫ですか!?」
「⋯少し画鋲が刺さっただけなので、大丈夫ですよ」
微笑む男性に、首を振る。
「ダメですよ、手当てしないと⋯!」
急いで消毒し、絆創膏を貼る。
「なんか、すみません⋯」
「っ⋯謝らないでください⋯!⋯手伝っていただけて、助かりました⋯」
「⋯なら、良かったです⋯余計な仕事を増やしただけかと⋯」
「っ⋯そんな、余計だなんて⋯!」
優しい笑みを残し、立ち去る男性の後ろ姿を目で追ってしまう。
何故だか、胸が締め付けられた気がした。




