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怒りに飲み込まれる

火山嶺・宿命の戦い(かざんれい・しゅくめいのたたかい)


火口ではマグマが大海のように翻滾している。


織田信忠の太刀と鍾離の岩剣が交わり、火花が飛び散る。二人は見つめ合い、灼熱の空気の中で視線が激しく衝突する。一方は復讐の狂気に燃え、一方は万載の磐石のように沈着だ。


「知っているか、鍾離」信忠は歯軋りしながら言葉を絞り出し、骨の髄まで染み込んだ憎しみに満ちている。「父が死んだ時、俺は対馬島にいた。あの火を眺め、灰になった穀倉を眺め、福島正则の死体が船から運び出されるのを見た。その瞬間、俺は誓った——必ずお前を自分の手で殺す、と」


鍾離は手首を返し、信忠の太刀を弾き飛ばす。隙を突いて攻撃することはせず、半歩後退し、岩剣を身の前に横たえる。


「織田信長の死は、彼自身の選択だ」彼の声は静水のように穏やかだ。「彼は深淵の力を取り込み、魔王となった。俺はただ、彼の苦しみを終わらせただけだ」


「苦しみ?」信忠は冷やかに笑う。「お前は彼を殺すことを苦しみの終焉だと言うのか?」


彼は再び飛びかかり、太刀が嵐のように振り下ろされる。一太刀、二太刀、三太刀……一太刀一太刀に生涯の武術が込められ、一太刀一太刀が碑を砕き岩を裂く威力を持つ。


鍾離は一つ一つ受け流す。彼の足取りは悠然とし、剣術は山のように落ち着いており、生死を賭けた戦いをしているのではなく、道を踏み外した後輩を諭しているようだ。


「父が望んだのは統一と平和だ」彼は受けながら語る。「だが彼は道を踏み違えた。武力で征服し、恐怖で支配するのは平和ではなく、隷属だ」


「黙れ!」信忠は怒鳴り、攻撃はさらに激しくなる。「お前に父を評する資格があるのか?お前は神で、六千年生き、無数の生と死を見てきた。お前に何が分かる?」


彼の太刀が横薙ぎに振われ、鍾離を一歩後退させる。


「もちろん分かっている」鍾離は言う。「俺は父のような者を数多く見てきた。自分がすべてを支配できると思う者たちだ。成功した者もいれば失敗した者もいるが、最後は皆同じ——塵となり、歴史に忘れ去られる」


彼は信忠の突きを身をかわして避け、反転して肩に向けて剣を突く。信忠は躱しきれず、剣先で血の筋をつけられる。


「そしてお前、織田信忠」鍾離は彼を見つめ、瞳に憐れみの色が浮かぶ。「お前は父と同じ道を歩んでいる。復讐のため、ナタの民衆を虐殺し、彼らの首を酒杯にした。お前と父に、何の違いがある?」


信忠の体が震える。


その瞬間、彼の脳裏に無数の光景がよみがえる——浮羽の湾の炎、切り落とされた首、刀の下で惨殺された民衆、酒杯にされた髑髏たち……


「黙れ!」彼は嘶吼し、再び飛びかかる。「奴らは死ぬべきだ!俺の道を塞いだのだ!」


「お前の道を塞いだ?」鍾離は穏やかに首を振る。「奴らはただ自分の故郷に住む普通の人々だ。お前こそ、奴らの土地に踏み込み、奴らの人を殺し、奴らのものを奪った。それで奴らが道を塞いだと言うのか?」


二人の刀剣は再び交わり、火花が飛び散る。信忠の目は血に染まり、狂った獣のようだ。鍾離の視線は依然として穏やかだが、その穏やかさの裏には深い憐れみがある。


「刀を捨てよ、織田信忠」彼は言う。「今なら、まだ引き返せる」


「引き返す?」信忠は爆笑する。「俺は七万人を殺し、奴らの首を酒杯にした。それで引き返せと言うのか?」


彼は力を込めて鍾離の剣を弾き飛ばし、そして身を躍らせ——火口の反対側へ跳ぶ。


鍾離はすぐ後を追う。


二人は火口の縁を追いかけ、殺し合う。足元には万丈の深淵、沸騰するマグマがあり、頭上には曇り空、翻滾する雲煙がある。二人の姿は火の中で交錯し、刀剣の衝突音が谷間に響き渡る。


「知っているか、鍾離」信忠は走りながら叫ぶ。「俺が子供の頃、父が物語を話してくれた。遠い西の方に、二振りの刀で戦う武士の国があり、とても強いと。大人になったら、連れて行って見せてくれると言っていた」


彼は亀裂を跳び越え、振り返って鍾離に一太刀斬りかかる。


「その後俺は大人になり、戦争が始まった。父はテイワットに行き、俺は日本に残った。父が帰ってきたら、一緒にあの国に行って、二振りの刀を使う武士たちを見に行けると思っていた」


鍾離はこの一太刀を受け流し、勢いに乗って信忠の脇に跳び寄る。


「だが父は帰ってこなかった」


「そうだ」信忠の声が詰まる。「帰ってこなかった。お前の手で死んだ。層岩巨渊という場所で」


二人の刀剣は再び交わる。今度は信忠は狂った攻撃をやめ、鍾離と力比べをする。二人は向き合い、刀剣を突き合わせ、すぐ近くで視線が衝突する。


「父を殺した仇は、不倶戴天だ」信忠は歯を食いしばり、一語一語はっきりと言う。「今日、お前は俺を殺すか、俺に殺されるか。第三の道はない」


鍾離は彼を見つめ、憎しみに焼かれたその瞳を見る。


「復讐の後は?」彼は問う。「俺を殺したら、その後はどうする?」


信忠は呆然とする。


「お前は七万のナタ人を殺し、奴らの首を酒杯にした。俺が死んだら、璃月はお前を許すのか?ナタは許すのか?テイワット七国は、お前を許すのか?」


信忠は口を開こうとするが、言葉が出てこない。


「お前の人生は、復讐によって既に壊れてしまった」鍾離の声は依然として穏やかだが、その穏やかさの裏には深いため息がある。「父は死んだが、お前には母も、兄弟も、多くの忠義な部下もいる。だがお前は復讐を選び、埋めることのできない穴を、さらなる血で埋めようとしている」


彼は力を込めて信忠を弾き飛ばす。


「今引き返せば、少なくとも生きている者たちを守れる」


信忠はよろけて後退し、背後の亀裂に落ちそうになる。体を立て直し、頭を上げて鍾離を眺める。


その瞳の狂気は少し褪せ、代わりに茫然とした色が浮かんでいる。


「俺は……まだ引き返せるのか?」


鍾離は答えない。ただ静かに彼を見つめている。


沈黙が、この瞬間の最良の答えだ。


信忠は突然笑う。その笑みには苦み、自嘲、絶望が混ざっている。


「もう引き返せない」彼はつぶやく。「あまりに多くの人を殺してしまった……もう引き返せない……」


彼は太刀を強く握り、再び飛びかかる。今度は瞳に狂気はなく、解脱に近い決意だけがある。


「なら一緒に死のう!」


彼は身を躍らせ、太刀を鍾離の胸に真っ直ぐ突く。


鍾離は身をかわし、この一太刀を避ける。同時に、彼の岩剣が横薙ぎに振われ——信忠の右手を斬り落とす。


手が飛び、太刀が地面に落ちる。


信忠は悲鳴を上げるが、倒れない。左手で必死に鍾離に掴みかかり、死にかけの獣のようだ。


鍾離の剣が再び振り下ろされる。


左手が斬り落とされる。


左足が斬り落とされる。


右足が斬り落とされる。


信忠の体は砕けた杭のように火口の縁から墜落し、険しい岩壁を転がり、沸騰するマグマへと落ちていく。


最後に、彼はマグマ池の縁に止まり、灼熱の赤からわずか数尺の距離にいる。


「ああ——!!!」


悲鳴が響き渡る。


刀の傷の痛みではなく——炎だ。


マグマの熱気が彼の服、髪、皮膚に火をつける。彼は炎の中でもがき、悲鳴を上げ、油鍋に投げ込まれた魚のようだ。


鍾離は火口の縁に立ち、この光景を見下ろす。


彼の瞳には勝利の喜びはなく、深い悲しみだけがある。


「安らかに眠れ」彼は柔らかくつぶやく。


炎は信忠の最後の声を飲み込む。


彼の体は何度かけいれんし、その後、二度と動かなくなった。


火口のマグマは依然として翻滾し、火の光が鍾離の孤独な姿を照らす。風が吹き、彼の衣袂をなびかせ、復讐と救いのため息を散らす。


遠くでは、璃月軍の旗が山下に翻っている。ナタの聖火闘技場では、新たな炎が燃え上がっている。


戦争は、ついに終わった。


だが鍾離は知っている。憎しみが残る限り、戦争は本当に終わることはない。


彼は燃えている死体を最後に眺め、身を翻して立ち去る。


背後では、火山は相変わらずそこにある。

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