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第4王女は転生小学生です!  作者: あにおた
第4章 Sクラス実地訓練

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第127話 善悪の神

 レイは、彼女の兄──トワを助けられなかった。この世で唯一、彼を闇から救い出せたはずの能力を持っていたのに。

 邪神となってしまったトワは、死者の魂を浄化し清廉潔白の状態に戻すという役割を持つ、“善悪の神”であった。

 生まれてから少し経った頃、トワは仕事を任され、周りの神々から忌み嫌われることとなる。

 しかしまだ未熟だったせいか、悪を浄化するときに自分の身体に取り込んでしまったのだ。神であるため悪に染まることはなくとも、彼には常に黒色の靄が纏わりついていた。

 厄災を起こす穢れた邪神。

 皆とは違う見た目からトワはそう呼ばれ、周りの神々に見下され貶されてしまう。唯一の家族であり妹であるレイだけが、彼の拠り所だった。

 そしてトワは、やがて彼自身の人生を大きく変えることとなる彼女と出会う。

 創造神である彼女は、自らが生み出した神々を平等に愛していた。そんな彼女だからこそ、トワはひと目見ただけで恋に落ちたのだ。

 そして彼女もトワの気持ちを真摯に受け止め、2人の恋人関係は永遠に続いていくかに思われた。


────彼女が、彼女自身に殺されるまでは。


 トワが生まれる幾億年も昔、それこそ、神々を生むよりも昔の話。彼女は彼女自身に呪いをかけた。


────神々(こどもたち)は、皆愛する。何があっても、全員平等に。

 それが難しくなったとき、彼女は創造神──そしてこの世界の神でもなくなり、彼女の創りだした世界から消える。


 世界の理である彼女が彼女自身に定めた、戒めの呪い。絶対に神々《こどもたち》全員に平等に接するという、彼女の決意の表れでもあった。

 そして、彼女自身がかけた呪いによって、彼女は消滅してしまう。自分に特別な感情を抱いてくれるトワに、彼女もまた、心を動かされていたのだ。

 そして彼女の消滅に、トワは嘆き苦しみ、狂ってしまった。


「邪神、ね。創造神を消滅させた僕は──」

 澄んでいた蒼い瞳を、今では影と濁りが支配していた。

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