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第4王女は転生小学生です!  作者: あにおた
第4章 Sクラス実地訓練

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125/128

第125話 彼女達

────人格がほとんど一致するならば、なぜ静乃とスイはこんなにも違うのだろうか。

 それが、カイルの頭に浮かんだ疑問だった。

 もちろんカイルはどちらも大好きなのだが、転生前の静乃と、その意識が引き継がれたスイとでは、かなりイメージが変わると考えているのだ。

 静乃はいつでも明るく元気だ。クラスメイトの質問に答えているのをよく見るほど、優しく博識でもあった。

 スイは、明るく優しいところは静乃の頃と変わらない。しかし、スイには静乃ほどの元気さがなかった。

 スイが元気ではないということではないが、静乃の方がはつらつなイメージがある。

 明確に言葉にできるほどの語彙力と確信がカイルにはなく、王女としての自覚が芽生えたから、と言われればそれまでなので、サイスには何も言わないが、カイルは不思議な感覚に陥ったのだった。

「おいカイル、この方向は──」

 スイを追いつつ考え込んでいたカイルに、サイスが焦ったように声をかけた。

 カイルが呼応して前の方を見ると、そこには雲を突き抜けるほどに高い塔が8つと、それらに取り囲まれ、一際目立った──

「──王城……」

 スイは、猛スピードでそこに突っ込んで行く。

 混乱は、まだ始まったばかりだ。




 スイの意識はその頃、深い海の底に沈んでいた。

 何も感じられず、何も動かせず、光すら届かない深い海の底。

 そこにいざなった本人が彼女の身体を動かしていることを、スイは知りもしない。

(たしか、さっき意識が飛んだ……?)

 先ほどのことを思い出したスイは、今いる場所すら分からないことに絶望した。

 それでも彼女は、諦めずに自分の状況を把握しようとする。

(えっと、記憶がないのは……誰かに『少し身体を貸して』って言われてから……?頭の中でそれもいいかもって思っちゃったんだっけ。

 でも、それですぐに身体を渡せたとしたら────)

 スイのなかに、1つの疑問と仮定が生まれた。

 それは、とてつもなく飛躍した想像。そして限りなく低い確率ではあるが、あり得ないことではない。

 それは、彼女自身が証明していた。

(────あの人も、スイのなかに────)

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