表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能ホルダー  作者: 雨宮結愛
第1章
11/18

『遊戯』



【将棋のルールで、金に成れる駒を全種類答えよ】


たった一問。

たった一問が解けなかった。

数式も英文も無い。

ボードゲームのルールでしかないその問題を、解くことが出来なかった。


「隠していたルール。問題は私が知っている知識から出せるという事。教科書問題のみだったから気付かなかったでしょ。まぁ案外選び出すのは難しいんだよ。【あ行を答えよ】とか当たり前な問題で埋め尽くされているからね」

「容赦ねぇなぁ」

「参考書には書いてない事がこの世には沢山ある。君達は遊ぶことを知らな過ぎるよ」


授業が終わる鐘が鳴り、生徒の騒めき声が聞こえてくる。

ちょうど昼休みに入ったのだろう。

咲島は慌てて保健室のドアを開け、一言言って去って行く。


「適度に遊べ、じゃあな」


確かにこの保健室には、よく見ればボードゲームが一通り揃ってはいる。

だが、遊べと言われても、遊ぶ友達なんていた事がない。

咲島は何を言っているんだ。

と、椅子に腰掛け呆れていると、向かい側に将棋盤を持って座る西円寺と目が合った。


「それは多分、二人で遊ぶゲームだぞ?」

「...?」


お得意の、首を傾げて不思議そうに見るをしてくる西円寺は、俺が言った意味を未だよく分かっていない。


「...先生が遊べって言った」

「いやまぁ、だって俺は...」


言葉途中も、ポイと説明書を投げ渡され、西円寺は勝手に駒を並べだす。


「...もう、憶えた、早くして」

「だから遊びって普通さぁ...」

「...?」

「...まぁいいか」


ここで断るのも変な話だ。

俺は止むを得ず、将棋を指すのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ